●愛知の7県議、政活費を親族の企業に 事務所賃料の一部
朝日 2017年7月21日
愛知県議会の少なくとも7人の議員が昨年度、自身や家族が社長や役員を務める会社から事務所を借り、賃料の一部に政務活動費(政活費)を充てていたことが分かった。県議会の指針には抵触しないが、専門家は「税金を自身や親族に流していると疑われかねない」と指摘している。
指針は、自身や生計が同じ親族が所有する物件を借りて政活費を賃料に充てることを禁じているが、自身や親族が関わる「法人」から借りる場合は制限がない。
自民の渡辺昇氏(緑区)は自身が社長を務める不動産会社が持つビルに事務所を借り、年232万円の賃料の半額116万円を政活費で支出した。取材に「県議会では禁止されておらず、問題はない」と話す。
民進の塚本久氏(北区)は、妻が社長の印刷会社の事務所を間借りし、月12万円の家賃のうち4万円を政活費で支出。計48万円を支払った。「近所で普通に借りるより安い」と話すが、今年度から政活費を使うことをやめるという。
このほか、自民の小林功氏(豊川市、政活費から84万円を充当)、深谷勝彦氏(大府市、同15万円)、田中泰彦氏(西区、同70万円)▽民進の長江正成氏(瀬戸市、同60万円)▽無所属の筒井タカヤ氏(名東区、同71万円)が、自身や親族が経営する会社から事務所を借りて政活費を支出していた。
●政活費不正の長崎市議を詐欺容疑で告訴 長崎市
朝日 2017年8月25日
長崎市は25日、他人の領収書を使って政務活動費としてガソリン代を不正に受け取っていたとして、吉原日出雄(ひでお)市議(59)を詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで長崎署に告訴したと発表した。告訴状によると、吉原市議は2015、16年度の政務活動費で計13回、他人の領収書を使って支出額を偽るなどして、計4万7419円をだまし取った疑いがある。
吉原日出雄長崎市議に辞職勧告 本人は辞職否定
市によると、吉原市議は議会事務局などの調査に他人の領収書を使ったことなどを認めているという。田上富久市長は「偽りの意思を持って(市に)請求しており、社会通念上悪質だ」と告訴した理由を説明した。
政務活動費の不正受給を巡り、市議会は今年6月、吉原市議への辞職勧告決議を全会一致で可決している。
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