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てらまち・ねっと



 1月18日(月)に名大病院で、ゲノムの検査結果の説明があった。
 「認定遺伝カウンセラー」も同席。
 私の「BRCA2遺伝子変異陽性」が分かったから、との旨。
 その時のことは18日、19日に書いた。

 こちらは、その時に「じゃぁいつ、1月1日から保険適用になったという血液検査をするの?」という質問。
 だって、そこで正式にBRCA2遺伝子変異が証明されないと、治療のための分子標的薬「PARP阻害剤」オラパリブ(販売名:リムパーザ)が私に使えないから。

 そこで日程調整。ここの病院は、いろんな日程を患者本位で考えてくれるのでありがたい。
 このときも、(今日)1月22日(金)の14時半から、骨転移対策のゾーフィゴ治療を26日から始めるためのPETの画像検査が入っていることを前提に、「22日13時」と設定してくれた。

●-1 そして、今日「13時」。11月、12月と抗がん剤治療を前提として計3週間入院をしたとき、5人ほどの医師がチームでケアしてくれたけれど、そのうちの一人の医師が説明してくれた。
 医師「主治医は手術があるし、ここ(泌尿器科)もゲノム外来を毎週することになり、私が担当なので来た」という主旨の前置きをして解説してくれた。
 どうも、この病院の「泌尿器科の正式な新制度のBRCAゲノムの患者」としては私が一番、という雰囲気。(これ、私の理解)
 ・・説明書に基づいて意味や内容、利益、不利益などの説明の後、同意書にサイン。

 30分以上話をして、あとは、採血。
 いつもの採血場所だけど、「カウンセラー」が案内していってくれるという丁寧さ。
 何しろ、泌尿器科としては初めのケースだからだろう・・・

 採血ルームでも、「ブラカア」です、と説明。
 「今日、予約あったっけ?」
 「なかったけど、泌尿器科で初めてだから」・・・
  
●-2 そんなことで、PET検査の前に、いろいろと初めてのことやら面白い人たちとじっくり話ができて楽しかった。
 ・・ということで、私のブログで、1月になってから何回かゲノム検査のことなどをとりあげてきたし、これからの意義もとても大きいので、カテゴリーとして独立させることにした。
  ⇒ ●癌ゲノム医療 がん遺伝子パネル検査 BRCA遺伝子変異 分子標的薬 前立腺がん

●-3 上記にも書いたように、ゲノム外来が設置されている全国の大病院でも同時進行でシステム作りが進むのだろうと想像する。
 ちょうど、学会も連動するようだ。
 その証拠は、「日本泌尿器科学会」が1月4日付で「前立腺癌におけるPARP阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)」を公表。それに、リンクし、抜粋しておく。

 ★≪検査の実施における主治医の役割、検査を実施する施設基準、フローチャート、コンパニオン診断の使い分け、保険算定などの見解≫
 私が一番注目したのは、
 ★≪検査のタイミングとしては、BRCA遺伝子変異陽性症例へのオラパリブの適応の可否を早い段階で判断するため、「CRPCの段階からコンパニオン診断を検討し、少なくとも「転移を有する去勢抵抗性前立腺癌 mCRPC」となった時点では、積極的にBRCA遺伝子検査を実施すべき≫
 
 ‥もし、昨年、日本が保険適用を開始して、泌尿器科レベルでも実施されていたら、私は、もっとずっと早く、この「BRCA遺伝子変異」の検査がスムースにできていたわけで・・・と思う。

 つまり、これからは、かなり多くの人がこの恩恵を受けることができる。
 その患者数にかかる推測をしてみると・・・当該学会の見解には、

 ★≪HRR 関連遺伝子は・・BRCA1/2, ATM,CDK12などがよく知られており、BRCA1/2の頻度が最も高く、去勢抵抗性前立腺癌患者/前立腺癌においては約10%~18%程度、HRR 関連遺伝子全体では約28%≫

 とある。
 日本の前立腺がんの年間の新患者数は10万人以上、死者1万人以上・・・という話もあるらしいので・・・計算すればどれくらいか概算できないか・・・・(ただし、去勢抵抗性前立腺癌患者のデータは見つからなかった)・・・
 
 なお、昨日1月21日の私のブログへのアクセスは「閲覧数7,239 訪問者数881」。

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 ●前立腺癌にPARP阻害剤のコンパニオン診断で学会見解 留意事項など7項目
     日本泌尿器科学会|医療情報サイト2021年1月18日
 日本泌尿器科学会はこのほど、「前立腺癌におけるPARP阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)」を同学会ホームページに掲載した。

検査の実施における主治医の役割、検査を実施する施設基準、検査タイミング(フローチャート)、コンパニオン診断(CDx)の使い分け、保険算定に関する留意点など7つのポイントに分けて見解を示している。

去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に対するPARP阻害剤オラパリブ(販売名:リムパーザ)の適応を判断するCDxとして、「FoundationOneCDxがんゲノム・・・・・・・・・・・・・・


●前立腺癌における PARP 阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)
  日本泌尿器科学会  
はじめに
PARP 阻害剤オラパリブは、HRR(相同組換え修復)関連遺伝子変異陽性の転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者を対象とした無作為化非盲検第Ⅲ相試験である PROfound 試験において有用性が検討され、エンザルタミドまたはアビラテロン酢酸エステル投与群と比較して、主要評価項目である BRCA1/2又は ATM 遺伝子変異陽性患者における画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS)が統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長が示された1。

また、すべての HRR 関連遺伝子変異陽性患者における rPFS についても、有意な延長が認められた1。また、主要副次評価項目である全生存期間(OS)においても、有意な延長が認められている2。この結果から本邦においても2020年12月に、BRCA 遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌患者に対してオラパリブが使用可能となった。

HRR 関連遺伝子は、DNA 損傷修復機構のうちの二本鎖修復を担う遺伝子群で、BRCA1/2, ATM,CDK12などがよく知られており、BRCA1/2の頻度が最も高く、去勢抵抗性前立腺癌患者/前立腺癌においては約10%~18%程度、HRR 関連遺伝子全体では約28%との報告がある5。

III. 検査の対象となる患者及び実施のタイミング
・・・(略)・・・
以上から、BRCA 遺伝子変異陽性症例へのオラパリブの適応の可否を早い段階で判断するため、CRPC の段階からコンパニオン診断を検討し、少なくとも mCRPC となった時点では、積極的にBRCA 遺伝子検査を実施すべきである。
・・・(以下、略)・・・


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