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てらまち・ねっと
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◆昨日の午後に抗がん剤を点滴。そのあとは「左肩から腕に突然襲ってくる激痛」は全く無い。素人考えでは、がん細胞がビックリして縮小し、神経を圧迫しなくなったから/入院4日目
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◆今日は「抗がん剤カバジタキセル」の投与/なんの不快感も、吐き気も、疲労感もありません/入院3日目。
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◆日本緩和医療学会/がんの患者さんの多くは医療用麻薬の使用を恐れている /麻薬中毒のイメージから敬遠され、痛みを我慢して過す方も少なくない
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◆分子標的薬と抗がん剤の違い/薬の研究開発の流れ 副作用/「抗がん剤の効果は30%位、分子標的薬は40%から60%位」
●癌ゲノム医療 がん遺伝子パネル検査 BRCA遺伝子変異 分子標的薬 個別化医療
/
2021-03-12
しばらく前に放送された、たしかNHKのEテレだったかの番組で「癌の治療薬の治験」について触れていた。
その専門家は、「抗がん剤の効果は30%位、分子標的薬は40%から60%位」として、新しい薬の開発の治験の段階ですでに恩恵を受けている人たちがいる旨を伝えていた(と、私は受け止めた)。
なんだ、抗がん剤の効果ってそんなもんか、と意外だった。
関連していうと、分子標的薬・オラパリブに関して、昨日のブログで前立腺がんの場合、「BRCA1/2をはじめとするDNA修復遺伝子が変異欠損している例に限ると,88%の奏効率」としてその引用論文などを示した。
「40%から60%位」どころか90%近いデータ。
私には、それほどの可能性のある薬が使えることになったことは嬉しいかぎり。
このような整理の時は、抗がん剤と分子標的薬の区分けの認識が大事。
そこで、今日は、「抗がん剤」と「分子標的薬」について診ておく。
分子標的薬も、広い意味の分類としては、抗がん剤に含まれる。
厳密な意味あるいは狭い意味では、分けて使われる。
●-1 薬の研究開発の流れ
抗がん薬の多くは、がん細胞だけでなく正常な細胞も攻撃してしまうので、重い副作用を発現させることも少なくない。従来はがん細胞を死滅させる作用によって治療の効果を得てきた。近年、がんに関する研究が進み、がん細胞が増殖や転移をするのは、異常な遺伝子からできた物質が悪さをしているためであることがわかった。つまり、悪さをする物質の働きを抑(おさ)えることができるなら、がん細胞の増殖や転移が抑えられるはず。こうした考え方から誕生したのが「分子標的薬」(後掲の「日本製薬工業協会」)。
●-2 「抗がん剤」と「分子標的薬」
狭い意味で、「抗がん剤」は、正常細胞にとっても基本的な機能を障害してしまう、いわば細胞にダメージを与えること(殺細胞)によって治療効果を発揮する。他方で、分子標的薬は、分子レベルの標的を定め、がん細胞の増殖や転移を抑えようというコンセプトで開発され、正常細胞まで攻撃されてしまうことはない、あるいは正常細胞へのダメージは少なくてすむ(この説明の仕方は、後掲の「再発転移がん治療情報」)
別な表現をすれば、「従来の薬は、異常な細胞だけでなく正常な細胞にも攻撃的に作用してしまうのに対し、分子標的薬は、病気の原因に関わる特定の分子だけを選んで攻撃するという特徴がある」(後掲の「中外製薬」)
●-3 副作用
抗がん剤は、細胞自体の営みを止めるようなメカニズムで効いているものが多く、同じように正常細胞にもダメージを与えてしまうために化学療法薬特有の副作用がある。共通する副作用も多いのが特徴。
分子標的薬は、副作用の頻度は少ないものの、間質性肺炎など、いったん生じると重い副作用であるものが多く、想定していなかったところで薬が作用して重い副作用が現れることもある(同「再発転移がん治療情報」)
リンク・抜粋しておく文献は以下。
●分子標的薬とは? バイオのはなし/中外製薬
●抗がん剤と分子標的治療薬/再発転移がん治療情報 2011年06月07日 あきらめないがん治療ネットワーク
●.くすりの役割と未来 「分子標的薬(ぶんしひょうてきやく)」とは、なんですか。/ 日本製薬工業協会
なお、昨日3月11日の私のブログへのアクセスは「閲覧数1,984 訪問者数879」。
●
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●分子標的薬とは? バイオのはなし
中外製薬
ツクルくんのイラスト
Q個別化医療の治療に使われる「分子標的薬」って、なんですか?
ミチ先生のイラスト
A病気の原因となっているタンパク質などの特定の分子にだけ作用するように設計された治療薬のことです。からだの免疫のしくみを利用した、抗体医薬品などがあります。
従来の薬は、異常な細胞だけでなく正常な細胞にも攻撃的に作用してしまうのに対し、分子標的薬は、病気の原因に関わる特定の分子だけを選んで攻撃するという特徴があります。
従来の抗がん剤には、がん細胞の活発な増殖を抑える作用の薬がありますが、がん細胞だけでなく、正常な細胞の増殖も抑えてしまうため、副作用がおこります。胃腸や皮膚、血液をつくる骨髄の細胞は細胞分裂が活発なので、吐き気や皮膚のしびれといった抗がん剤の副作用が出やすくなるのはこのためです。
●抗がん剤と分子標的治療薬
再発転移がん治療情報 2011年06月07日
あきらめないがん治療ネットワーク
目次
全身に薬を行きわたらせる抗がん剤治療
主な抗がん剤の種類 細胞にダメージを与える薬~がん細胞だけを狙い撃ちできる薬へ
がん細胞の特徴的な分子を狙い撃ちする分子標的薬
標的にするがん細胞の分子はさまざま
がん治療の分子標的
抗がん剤の副作用は?
従来の抗がん剤と分子標的薬の副作用は異なる?
全身に薬を行きわたらせる抗がん剤治療
抗がん剤治療はがん化学療法やがん薬物療法などともよばれます。ここでは、何らかの薬を使ってがん治療することを抗がん剤治療としてお話します。がんは、初期のうちは、がん化した場所に留まっていますが(病巣)、次第にリンパ流や血液に乗って広がり(転移)、やがて全身的な病気になります。こうしたがんに対する治療アプローチの一つとして抗がん剤治療があります。抗がん剤は、投与後、血液中に入って体中をめぐり、体内のがん細胞を攻撃するので、全身的な治療効果があります。
がん治療のうち、手術や放射線療法は、局所療法とよばれます。全身に転移したがん細胞をすべて、手術で取り除くことはできません。放射線を全身に長い時間照射することもできません。この両者とも、切り取る範囲、放射線を照射する範囲に対して治療ができるのに対し、抗がん剤治療は基本的には全身に薬を行きわたらせることができる全身療法といえます(表1)。
<表1>がん治療のアプローチ
局所療法 全身療法
・目で見える病巣の外科的切除
・放射線療法、ラジオ波
・凍結療法 ・局所療法だけでは治療しきれていない微小残存腫瘍、または微小転移性腫瘍を根絶する目的で施行される補助療法
・根治が難しい悪性腫瘍に対して、腫瘍を縮小し、症状の緩和を目的として施行される緩和的全身療法
など
抗がん剤は、がん種によって、よく効くタイプのものと、そうでないものがあります。白血病などに対しては、薬で治すことが期待できます。しかし、ほとんどの場合、抗がん剤だけで完治させることはできません。抗がん剤を使う目的は、がん細胞の増殖を抑え、がんの進行を抑えることです。もちろん抗がん剤は細胞にダメージを与える殺細胞作用をもっていますので、一部のがんは死滅し、結果的にがん組織が小さくなったり、延命効果や痛みなどの症状を和らげたりする場合もあります。しかし、抗がん剤が全身をめぐることによって正常な細胞にも悪影響を与えてしまい、副作用を伴うことが多いのが欠点でもあります。
主な抗がん剤の種類 細胞にダメージを与える薬~がん細胞だけを狙い撃ちできる薬へ
抗がん剤は、細胞のDNAと結合する性質を持っていたり、細胞内の物質と似た形をしていたり、そもそも細胞に毒である物質であったりします。細胞は増殖するときにDNAを複製しますが、その際にDNAに結合しやすい薬が入り込んでしまうと、細胞は増殖できなくなり、やがて死滅します。他にも細胞は生きるために、エネルギーを細胞外からとらえたり、エネルギーを作ったり、必要なときに必要なたんぱく質を合成したり…、さまざまな生命活動をしています。しかしその生きるために必要な本来の生体物質とそっくりな形の薬によって、生命活動を妨げられてしまったり、抑えられたりすると、細胞にはダメージになります。
このような抗がん剤の開発として、従来まで“細胞にダメージを与える薬”として開発が進められてきていたため、がん細胞だけでなく、正常細胞にも同じようなダメージを与えてしまい、副作用が多かったのです。全身に行き渡る全身療法の欠点でもありました。 そこで、がん細胞だけを狙い撃ちできる薬の開発が求められ、分子標的治療薬の研究がすすめられました。
薬が効くメカニズムから、表2のように分類されていますが、必ずしも1つの作用をするわけではないので、ここでは最も強い作用をする機能を中心に分類しています。
<表2>主な抗がん剤の種類
化学療法薬 1.アルキル化薬
2.代謝拮抗薬
3.抗がん性抗生物質
4.植物由来製剤
・チューブリン阻害剤(ビンカアルカロイド系薬剤、タキサン系薬剤)
・トポイソメラーゼ阻害剤
その他
分子標的治療薬 1.チロシンキナーゼ阻害薬
2.モノクローナル抗体
その他
内分泌療法剤
(ホルモン製剤) 1.抗エストロゲン剤
2.アロマターゼ阻害薬
3.LH-RHアゴニスト
4.黄体ホルモン
その他
BMR、サイトカイン 1.BMR
2.IFN-α、IFN-β、IFN-γ
3.IL-2
がん細胞の特徴的な分子を狙い撃ちする分子標的薬
がん細胞は増殖、浸潤・転移など、いろいろな悪い性質をもっています。その悪い性質が現れる特徴的な分子(molecular target:分子標的)を狙って、悪い働きを抑え込む治療を分子標的治療(targeted therapy)とよびます。つまり、がん治療における分子標的治療薬とは、がん細胞がもつ特定の分子に作用する薬のことを指します。
今までのがん治療で主に使用される化学療法薬は、細胞に対して毒性のある物質の研究によって開発されてきました。そのため、がん細胞だけでなく正常な細胞にも作用してしまうため、副作用が問題でした。しかし、近年は、ヒトゲノム(ヒトのDNAの塩基配列)が明らかにされ、研究の技術革新も加わって、がん細胞だけがもつ特徴を分子レベルでとらえられるようになりました。こうして開発された分子標的治療薬は、一概に毒性が少ないとはいえませんが有効な治療手段となりつつあります。
ただし分子治療薬は、その薬単独ではなく、ほかの化学療法薬や放射線療法と組み合わせて治療します。
標的にするがん細胞の分子はさまざま
がん治療の分子標的
がん遺伝子産物
細胞周期関連たんぱく質
血管新生関連分子
増殖因子とその受容体
転写因子
浸潤転移関連分子
シグナル伝達分子
テロメラーゼ関連分子
抗がん剤耐性・感受性因子
ホルモン受容体
アポトーシス関連分子
従来の抗がん剤も、細胞に作用するしくみを探ると何らかの分子標的をもっていますが、その化学療法薬の多くはDNA合成やたんぱく質合成など、正常細胞にとっても基本的な機能を障害してしまう、いわば細胞にダメージを与えること(殺細胞)によって治療効果を発揮しています。
そのため、がん細胞だけでなく正常組織にも毒性が及んでしまい、強い副作用を引き起こすのです。
それに対して
分子標的治療薬は、薬を創り始める段階、治療方法を設計する段階から、表3のような分子レベルの標的を定め、がん細胞の増殖や転移を抑えようというコンセプトで開発されています
ので、正常細胞まで攻撃されてしまうことはない、あるいは正常細胞へのダメージは少なくてすむと考えられます。分子標的治療薬による副作用がないわけではありませんが、がん細胞にだけより強い効果、毒性を発揮することが期待されます。
抗がん剤の副作用は?
まず、以下に抗がん剤の代表的な副作用をまとめます。
・・・(略)・・・骨髄細胞、粘膜上皮細胞、毛根の細胞など、増殖が盛んな細胞は、抗がん剤の影響を受けやすい細胞です。
従来の抗がん剤と分子標的薬の副作用は異なる?
細胞にはさまざまな営みがあり、そこへさらにがん細胞に特有の営みが加わって、がんが進行していきます。
化学療法薬は、培養細胞やマウスを用いた実験によって、がん細胞が死ぬことを指標にして開発が進められてきました。そのため開発された薬は、結果的にDNA合成やたんぱく質合成を阻害する殺細胞効果といった、
細胞自体の営みを止めるようなメカニズムで効いているものが多く、同じように正常細胞にもダメージを与えてしまうために化学療法薬特有の副作用があります。
一方で、分子標的治療薬は、がん細胞に特有の営みを抑えることを目的に開発されていますので、ターゲットとする分子によって、働く機能、段階もさまざまに考えられ、副作用の現れ方も違ってくるのです。
・・・(略)・・・もちろん、化学療法薬にもそれぞれ特有の副作用がありますが、
共通する副作用も多いのが化学療法薬の特徴です。
一方、分子標的治療薬の場合は、がん特有の分子・作用メカニズムを標的として開発されているので、正常な細胞にまでダメージがおよぶことは少ないと考えられ、副作用が少ないと言われています。しかし、その薬がもつ性質から現れやすい副作用があるのも確かです。
・・・(略)・・・
副作用の頻度は少ないものの、間質性肺炎など、いったん生じると重い副作用であるものが多く、想定していなかったところで薬が作用して重い副作用が現れることもあるため、今後も副作用の現れ方に注意が必要であることも分子標的治療薬の特徴といえます。
●6.くすりの役割と未来 「分子標的薬(ぶんしひょうてきやく)」とは、なんですか。
日本製薬工業協会
Q48「分子標的薬(ぶんしひょうてきやく)」とは、なんですか。
A
体内の特定の分子を狙い撃ちし、その機能を抑(おさ)えることによってより安全に、より有効に病気を治療する目的で開発されたくすりです。
解 説 「分子標的薬」は、病気の細胞(がん細胞など)の表面にあるたんぱく質や遺伝子をターゲットとして効率よく攻撃するくすりとして注目されています。「抗体(こうたい)医薬」(Q49参照)には、分子標的薬に分類されるものもあります。現在では、低分子化合物のくすりも含め、10種類以上の分子標的薬が使用されています。
がんの治療薬を例にとりますと、
抗がん薬の多くは、がん細胞だけでなく正常な細胞も攻撃してしまうので、重い副作用を発現させることも少なくありません。従来はがん細胞を死滅させる作用によって治療の効果を得てきましたが
、
近年、がんに関する研究が進み、がん細胞が増殖や転移をするのは、異常な遺伝子からできた物質が悪さをしているためであることがわかりました。つまり、悪さをする物質の働きを抑(おさ)えることができるなら、がん細胞の増殖や転移が抑えられるはずです。
こうした考え方から誕生したのが「分子標的薬」です。
分子標的薬は、ゲノム・分子レベルでがん細胞の特徴を認識し、がん細胞の増殖や転移をおこなう特定の分子だけを狙い撃ちにするので、正常な細胞へのダメージが少なくなっています。副作用がまったくないわけではありませんが、従来のがんの治療薬に比べると、より患者さんの負担が少なくなっています。
分子標的薬の1つ「イマチニブ」は、血液のがんである白血病(慢性骨髄(こつずい)性白血病)の治療薬です。白血球を増殖させる異常たんぱく質をとらえ、その働きを抑える仕組みをもったくすりとして開発されました。その後、胃などのある種のがん(消化管間質腫瘍(かんしつしゅよう))でも、イマチニブががんの増殖を抑えることがわかり、適応範囲が広がりつつあります。
こうしたくすりの利用が進めば、従来は入院が必要とされるケースでも、通院治療や・・・(以下、略)・・・
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