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てらまち・ねっと



 ≪「がん治療」新時代≫というWEBの2017年の報道に、 ≪骨転移前立腺がんに効果が高い新たなRI内用療法 ― 正常組織への影響が少ない初のα線実用化治療に期待 前立腺がん 放射線治療 負担の少ない治療≫ という記事がある。
 
 2017年、つまり「4年前」になされた ≪「がん治療」新時代≫という評価を「新」時代とみるか、今ではもう「古い」とみるか、見解は分かれるかもしれない。
 ただ、治療としての方法や効果が定着しているという意味では、実績として適当な年数の経過、と言えるのではないか。
 それに、何しろ、対象が癌の話だから・・・

 それは、前立腺がんの骨転移に関するゾーフィゴ治療の話。
 日本では2016年に保険適用になった。
 私の前立腺がんは、見つかった時には、すでに「骨転移」が90か所以上あった(昨年2月の岐阜大学での「骨シンチ」の検査結果の報告書)。だから、ずっと関心を持っていた治療法。
 
 このゾーフィゴという放射線治療は、いつ・どのタイミングで実施するのが良いかについては、最近は「より、早期が望ましい」とされている。今年のアメリカの癌治療のマニュアルにもそう書いてあるらしい。
 とはいえ、それが必要な治療であると認識される頃には、がんの骨転移はすでにかなり進んでいる人が多いという、不条理な現実 (患者の65~75%が骨転移を抱える/後掲文献など)。
 ともかく、私は今年の1月から行っている。
 今日は、その治療法の基本線を確認しておく。

●骨転移前立腺がんに効果が高い新たなRI内用療法 ― 正常組織への影響が少ない初のα線実用化治療に期待/ 「がん治療」新時代 2017年11月8日
●身体の中から狙い撃ち!? ― 内用療法(核医学治療)について ―内用療法(核医学治療)とは?/横浜栄共済病院放射線科:ラジオロジー アットホーム 2019年7月8日
●前立腺がんの骨転移 治療の選択肢が拡大/時事メディカル 2019/02/11
●RI内用療法 放射性ラジウム223 /ウィキペディア

 なお、昨日3月16日の私のブログへのアクセスは「閲覧数4,247 訪問者数1,106」。

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●骨転移前立腺がんに効果が高い新たなRI内用療法 ― 正常組織への影響が少ない初のα線実用化治療に期待
        「がん治療」新時代 2017年11月8日 大西正夫(おおにし・まさお)医事ジャーナリスト
前立腺がん 放射線治療 負担の少ない治療
2013年、欧州と米国で、放射性同位元素(ラジオアイソトープ・RI)のRa-223(塩化ラジウム)が、骨転移のある去勢抵抗性前立腺がん(男性ホルモンの分泌を抑える治療を行なっているにも関わらず悪化する前立腺がん)の治療薬として承認された。骨転移にまで進行した前立腺がんの患者さんの生存期間を延ばし、QOLを高める注射薬だ。

高エネルギーのα線でがん細胞をたたくが、副作用は少ない治療
開発した独バイエル社は、「ゾーフィゴⓇ」の商品名でこの治療薬の発売を開始。米国での2014年度の販売額は2億ドル(当時で約250億円)を超え、市場規模が大きくない放射性薬剤としては、初のブロックバスター薬剤となった。

ブロックバスターとは、まったく新しい市場の開拓と莫大な売り上げで、開発費を上回る利益を生み出す画期的新薬の代名詞として知られる。日本では16年3月に承認され、6月に保険適用となった。患者さん向けのサイトからアクセスできる医療機関が、全国で288カ所(2018年6月末時点)に増えているという。

国内のRI 内用療法の種類
※1:RI内用療法 注射や経口剤で体内に入れた放射性同位元素(RI)が、β線、α線を放出してがん細胞を死滅させる放射線治療の一分野。
※2:去勢抵抗性前立腺がん がん細胞の増殖作用がある男性ホルモン分泌を抑えるホルモン療法を続けているうちに効かなくなり、去勢状態なのに病状が進行患者の9割が骨転移を抱える。

表は、国内のRI内用療法に用いる放射性核種(種類)と、その放出線種を示す。Ra-223は、骨への転移で骨代謝が活発な部分に取り込まれてα線を放出するが、がん細胞のDNAの一重鎖しか切断できないβ線に対し、DNAの二重鎖を断ち切ることで、がん細胞を修復不能の状態にする。α線のエネルギーが400倍も高いためだ。

また、放出される放射線の飛距離を比較した場合、Sr-89のβ線が2.4ミリであるのに対し、Ra-223のα線は0.1ミリ以下とケタ違いに短い。Ra-223のα線は、周囲の骨髄など正常組織への影響が少ないため、免疫力の低下を抑えられる。

●身体の中から狙い撃ち!? ― 内用療法(核医学治療)について ―内用療法(核医学治療)とは?
     横浜栄共済病院放射線科:ラジオロジー アットホーム 2019年7月8日
体内に投与(静脈注射、経口)した放射性同位元素(アイソトープ:RI)やこれを組み込んだ薬剤を用いた放射線治療で、核医学治療・RI内用療法・RI治療とも言われています。
現在、日本で保険収載されている内用療法は4つほどあります。

1 骨転移のある去勢抵抗性前立腺がん治療(塩化ラジウム注射液、ゾーフィゴ®静注)
2 骨転移疼痛緩和治療(塩化ストロンチウム注射液、メタストロン®注)
3 甲状腺癌に対する術後アブレーション
4 バセドウ病に対する内用療法

●前立腺がんの骨転移 治療の選択肢が拡大
    時事メディカル 2019/02/11
 がんが骨に転移すると、痛み、骨折、まひなどを生じるため、患者の生活の質(QOL)が大きく損なわれる。前立腺がんは骨に転移しやすいがんの一つだが、近年、治療の選択肢が広がってきた。佐藤威文前立腺クリニック(東京都町田市)の佐藤威文院長は「がんの骨転移の治療法は進歩しています。特に前立腺がんの骨転移の治療法は、従来の痛みの緩和を目的とした治療から延命を狙える治療へと流れが変わってきています」と話す

 ▽QOLが低下 がんが進行し、がん細胞が増殖すると、血流に乗って他の臓器に移動し、そこで増殖を始める。この病態を転移という。骨は肝臓や脳と共にがんが転移しやすい部位の一つで、進行がんの多くで骨転移が見られる。

 急速に患者数が増加している前立腺がんは、乳がんや肺がん、多発性骨髄腫などと共に骨に転移しやすいがんの一つ。2017年の推定罹患(りかん)数は8万6100人で、男性のがんでは3位と予測されている。

 進行した患者では65~75%が背骨や肋骨(ろっこつ)、骨盤などに転移を有しているが、「5年生存率は50%を超え、他のがんと比べて生命予後が良いのが特徴です」と佐藤院長。骨転移は腰痛や背部痛などから見つかることもあるが、複数の生体マーカーや画像診断技術の発展により、近年は早期に発見されるケースが増えている。

 ▽延命を望める薬   骨転移した前立腺がんの治療では、痛みの軽減や骨折発症の抑制を目的に、デノスマブやゾレドロン酸のほか、放射性医薬品のストロンチウム89という薬が使われてきた。

 そこへ、16年に新たな選択肢として加わったのが、放射性医薬品の「ラジウム223」
だ。佐藤医師は「放射線を放射して骨転移のがん病巣を直接攻撃する薬です。従来の骨転移治療薬では延命は望めませんでしたが、ラジウム223は臨床試験で、未使用のグループに比べて3.6カ月の延命効果が得られています」と説明する。

 前立腺がんが進行した場合、がん細胞を増殖させる男性ホルモンの働きを抑えるホルモン療法が行われる。だが、いずれ効かなくなり、この状態を去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)という。ラジウム223はCRPC患者を対象とした薬だ。

 佐藤院長は「前立腺がんの骨転移に対しては、さまざまな治療を組み合わせることで、患者さんがQOLを保ちながら、日常生活を長く送れるようになっています。新しい選択肢があることを知り、希望を持って治療に臨んでいただきたい」とアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

●RI内用療法 放射性ラジウム223 
   ウィキペディア
商品名はゾーフィゴ静注。2016年5月25日に薬価収載された塩化ラジウム(223Ra)注射液は、223Ra製剤で骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌に適応があり、1回55kBq/kgを4週単位で最大6回まで静脈内投与できる。アルファ線放出核種である。

放射性ストロンチウム89も骨転移への適応があるが、これは全生存期間(overall survival: OS)の延長など抗腫瘍効果はないとされている。

一方、放射性ラジウム223は、症候性の骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験で全生存期間の有意な延長効果が認められた。[4][5]この試験は、LSYMPCA試験と呼ばれ、「標準治療と放射性ラジウム223の併用群(n = 614)」と「標準療法のみ群(n = 307)」とが比較され、全生存期間の中央値は前者で14.9ヶ月、後者で9.8ヶ月という有意な延長が認められた[HR 0.70(95% CI 0.58-0.83)、p < 0.001]。

抗腫瘍効果という点での223Raと89Srの差は、前者が細胞障害性の高いアルファ線を出すためであると考えられている[6]。さらに、アルファ線はベータ線と比較して組織内飛程が短く、100μm以下とされている(治療領域のベータ線は数mm程度)。このため、正常組織への影響はより少ないとも考えられている[6]。

ただし、1,000人規模のstudyであるため、有意差は出るべくして出たとの見方もある。抗がん剤でも、大規模studyでは、少しの生存期間の差でも統計学的に有意となる傾向が強く、「全生存期間が有意差を持って2ヶ月延長した」といった報告が珍しいものではない。[要出典]抗がん剤については、試験にエントリーした症例の多くが中等度以上の有害事象を経験している場合などで、特に、全生存期間の延長と生活の質(quality of life: QOL)や経済的負担を天秤にかけた場合の治療の是非が論争の的になりつつある。内用療法では、高度な有害事象は確率的に少ないものの、新薬で特に経済的負担が問題となっている。[要出典]

2016年10月21日時点で、放射性ラジウム223は、去勢抵抗性前立腺癌以外の転移性骨腫瘍に対する有効性や安全性は確立していないため、これらに対する適応はない。

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