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てらまち・ねっと



 昨日の放射性塩化ラジウム223の注射。体に不調も違和感もない。
 昨日のブログはその ゾーフィゴについて、★≪ 「ゾーフィゴ治療では、PSAは上がる」というほぼ定説に近い話が現実/あまりに不条理に映る/ゾーフィゴ(放射性塩化ラジウム223)≫として、一つの観点を整理した。
 
 今日は、 ゾーフィゴのことや副作用、注意書き的な部分、それと「ストロンチウム89」のことも整理しておく。
 ところで、前立腺がんの骨転移の放射線での治療として、以前は「ストロンチウム89」が使われていたが、その後、(原料入手の関係が原因らしくて)販売が中止になり、今は使われていないので、去勢抵抗性前立腺がんの治療のための注射としては、ゾーフィゴだけが認められている。

 ・・・ということで以下を整理しておく。
 
★≪金沢医科大学病院/ストロンチウム89は、カルシウムと似た体内挙動をしめす物質で、ベータ線という放射線を放出します。骨転移病巣などの骨代謝(カルシウム代謝)が活発な部位に多く集まり、そのごく隣接した範囲にのみベータ線を照射します。このようにして集中的かつ効果的に骨転移巣を照射しますので、多発性の骨転移などで体外からの放射線治療が困難な場合でも疼痛の緩和が図れる。 ・・この薬で疼痛緩和が得られるのは50~80%の患者。即効性のあるお薬ではなく、効果が発現するまでに1~2週かかる。また、投与3~5日後に一時的に疼痛が強くなることがある。≫

★≪2019年2月、製造原料である88Srの入手が困難になった為、製造販売が終了した≫(ウィキペディア)

★≪前立腺がん治療薬、塩化ラジウム223(ゾーフィゴ)の使用制限を推奨―欧州医薬品庁(EMA)/海外がん医療情報リファレンス 2018年8月18日/傷を受けている箇所に蓄積することで骨折リスクを増加させると考えられている。しかし、本研究での早期死亡リスクについては完全には理解されていない。/ ゾーフィゴは、ホルモン療法を除く他の全身がん治療と併用されるべきではない。また、現行の適応のとおり、症状のない患者や造骨性転移箇所の少ない患者への投与もすべきではない。
ビスホスホネートやデノスマブなど骨の強度を上げる薬剤の使用を検討すべきである/ すでに2次治療まで受けたか、他の治療が受けられない転移性前立腺がん患者に限定すべきという推奨を出した。

★≪前立腺がんの骨転移  治療の選択肢が拡大≫時事メディカル 2019/02/11
★≪ゾーフィゴ®静注の副作用にはどのようなものがありますか?≫バイエル
★≪ゾーフィゴとアビラテロンの併用は推奨しない≫厚労省 2018年10 月 6 日
★≪患者の利益はいつも蚊帳の外 『放射性医薬品Sr-89の販売中止について』≫がん治療の今 20190219/(独)国立病院機構 北海道がんセンター 名誉院長  「市民のためのがん治療の会」顧問 西尾 正道

 なお、昨日3月30日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,353 訪問者数1,177」。

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●前立腺がんの骨転移  治療の選択肢が拡大
  時事メディカル 2019/02/11
がんが骨に転移すると、痛み、骨折、まひなどを生じるため、患者の生活の質(QOL)が大きく損なわれる。
前立腺がんは骨に転移しやすいがんの一つだが、近年、治療の選択肢が広がってきた。
佐藤威文前立腺クリニック(東京都町田市)の佐藤威文院長は「がんの骨転移の治療法は進歩しています。
特に前立腺がんの骨転移の治療法は、従来の痛みの緩和を目的とした治療から延命を狙える治療へと流れが変わってきています」と話す。・・・(以下、略)・・・

●ゾーフィゴ®静注の副作用にはどのようなものがありますか?
    バイエル
▶注意が必要な副作用には次のようなものがあります。
 骨髄抑制
骨髄抑制とは、白血球や血小板、赤血球などをつくっている骨髄の機能が低下して、これらの血液細胞が減少することをいいます。

骨髄抑制の有無や程度は血液検査で確認しますので、治療中は医師の指示に従って定期的に検査を受けてください。




"バイエル薬品
Q3 中等度以上の症候性患者に対して、アビラテロン酢酸エステルとの併用治療を行っても良いか?
中等度/高度症候性患者におけるアビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンとゾーフィゴとの併用治療時の有効性と安全性に関し、ランダム化比較試験によって確立されたエビデンスはなく、また化学療法未治療で無症候性又は軽度症候性患者を対象とした試験において骨折および死亡リスクの上昇が認められているため、併用治療はお控えください。

【解説】 中等度/高度症候性患者aを対象としたアビラテロン酢酸エステル(以下、アビラテロン)及びプレドニゾロンとゾーフィゴとの併用治療時の有効性及び安全性を検証するランダム化比較試験はこれまでに実施していないため、併用療法のエビデンスは確立されていません。

化学療法未治療で無症候性又は軽度症候性aの骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)患者を対象とし、アビラテロン及びプレドニゾン(国内未承認)/プレドニゾロンにゾーフィゴ又はプラセボを併用した際の有効性及び安全性評価を目的としたランダム化二重盲検プラセボ対照国際共同第Ⅲ相試験(ERA223試験)において、ゾーフィゴ併用群ではプラセボ併用群と比較して死亡率および骨折の発現率が高い傾向が認められました。そのため化学療法未治療で無症候性又は軽度症候性の骨転移のあるCRPC患者に対するゾーフィゴとアビラテロン及びプレドニゾロンの併用投与は推奨されません。(添付文書「使用上の注意」の「重要な基本的注意」貢参照)

a)ERA223試験における無症候性および軽度症候性の定義:Brief Pain Inventory-Short Form (BPI-SF)の項目の3(過去24時間で最悪の疼痛)のスコア(0~10)が0(無症候性)又は1~3(軽度症候性)1
無症候性又は軽度症候性の骨転移のあるCRPC患者を対象とし、エンザルタミドとゾーフィゴの併用治療時の有効性及び安全性を検討する医師主導のランダム化比較非盲検海外第III相試験(EORTC-1333-GUCG試験、目標症例数560例)が現在進行中です。独立データモニタリング委員会による第4回目安全性評価(2019年5月20日時点、160例)では、BMA併用有無別の骨折の発現状況が報告されました(表1)4。BMA非併用患者では、エンザルタミド単剤群と比較して併用群で骨折の累積発現率が高い傾向が認められましたが、BMAを併用することにより、1年時点の骨折の累積発現率は両群ともに0に抑制されました。

●ゾーフィゴとアビラテロンの併用は推奨しない
   厚労省 2018年10 月 6 日
ゾーフィゴとアビラテロンの併用に関して
          日本放射線腫瘍学会理事長 茂松 直之
          同 ガイドライン委員長 宇野 隆
アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾン(国内未承認)/プレドニゾロンとの併用で,ゾーフィゴ又はプラセボを投与する二重盲検無作為化国際共同第Ⅲ相試験の結果,プラセボ群と比較してゾーフィゴ投与群で死亡率及び骨折の発現率が高かったことから,厚生労働省の指示によりゾーフィゴ静注(塩化ラジウム 223Ra,バイエル薬品)の添付文書が改訂されました(2018 年 10 月改訂第3版)。
「ゾーフィゴとアビラテロンの併用は推奨されない」ことが,「重要な基本的注意」に追記されました。
今後,これに対応して「適正使用マニュアル」の改訂が早急に行われる予定となっています。
なお、「推奨されない」については、本邦での対応であり、欧米での取扱いは異なることにご注意下さい。
*添付文書の改訂(追加)部分
■使用上の注意
2.重要な基本的注意
*(4)化学療法未治療で無症候性又は軽度症候性注1)の骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌患者において,アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾン(国内未承認)/プレドニゾロン併用投与時に本剤群ではプラセボ群と比較して,死亡率及び骨折の発現率が高い傾向が認められたことから,化学療法未治療で無症候性又は軽度症候性注1)の骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌患者に対する本剤とアビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンの併用投与は推奨されない.[「その他の注意」の項参照

8.その他の注意
*(3)化学療法未治療で無症候性又は軽度症候性注 1)の骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌患者を対象に,アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾン(国内未承認)/プレドニゾロンとの併用で,本剤又はプラセボを投与する二重盲検無作為化国際共同第Ⅲ相試験の結果,本剤群ではプラセボ群と比較して,死亡率(本剤群 38.5%,プラセボ群 35.5%)及び骨折の発現率(本剤群 28.6%,プラセボ群 11.4%)が高い傾向が認められた 1).
注 1) Brief Pain Inventory-Short Form (BPI-SF)の項目の 3(過去 24 時間で最悪の疼痛)のスコア(0~10)が 0(無症候性)又は 1~3(軽度症候性)
■主要文献   *1) バイエル薬品社内資料[アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾン(国内未承認)/プレドニゾロンとの併用に関する二重盲検無作為化国際共同第Ⅲ相試験]

●前立腺がん治療薬、塩化ラジウム223(ゾーフィゴ)の使用制限を推奨―欧州医薬品庁(EMA)
        海外がん医療情報リファレンス 2018年8月18日
塩化ラジウム223の使用は3次治療以降、または他の治療が受けられない場合に限定されるべき
欧州医薬品庁(EMA)安全委員会であるファーマコビジランス・リスク評価委員会(PRAC)は、2018年7月9日~12日に行われた会合において、がん治療薬塩化ラジウム223(ゾーフィゴ[Xofigo])の使用は、すでに2次治療まで受けたか、他の治療が受けられない転移性前立腺がん患者に限定すべきという推奨を出した。

この制限は、ゾーフィゴを投与された患者がプラセボを投与された患者より早期に死亡するリスクを有し、骨折も多かったことを示唆する研究データの検討結果として出された。ゾーフィゴは症状のある患者にのみ適応が承認されているが、この研究では、症状のないか、軽度の患者も含まれていた。

この研究において、ゾーフィゴとの併用でアビラテロン酢酸エステル(ザイティガ)とプレドニゾン/プレドニゾロンを投与された患者は、プラセボとの併用でザイティガとプレドニゾン/プレドニゾロンを投与された患者に比べ、平均で2.6カ月早く死亡した。さらに、ゾーフィゴとの併用療法を投与された患者で骨折したのが29%だったのに対し、プラセボを投与された患者で骨折したのは11%だった。
 傷を受けている箇所に蓄積することで骨折リスクを増加させると考えられている。しかし、本研究での早期死亡リスクについては完全には理解されていない。

ファーマコビジランス・リスク評価委員会(PRAC)は、ゾーフィゴとザイティガおよびプレドニゾン/プレドニゾロンとの併用を禁止した中間的推奨に変更がないことも確認した。

ゾーフィゴは、ホルモン療法を除く他の全身がん治療と併用されるべきではない。また、現行の適応のとおり、症状のない患者や造骨性転移箇所の少ない患者への投与もすべきではない。

ゾーフィゴによる治療の前、最中、および終了後に、患者の骨折リスクを慎重に評価すべきである。ゾーフィゴによる治療を開始または再開する際には、ビスホスホネートやデノスマブなど骨の強度を上げる薬剤の使用を検討すべきである。

●ストロンチウム89(「メタストロン注」)を用いた骨転移の疼痛緩和治療
       金沢医科大学病院
ストロンチウム89(「メタストロン注」)について
この薬は、カルシウムと似た体内挙動をしめす物質で、ベータ線という放射線を放出します。この放射線は平均2.4mm(最大8mm)の範囲にしか影響を及ぼしません。体内ではカルシウムと同様の挙動をしめしますので、骨転移病巣などの骨代謝(カルシウム代謝)が活発な部位に多く集まり、そのごく隣接した範囲にのみベータ線を照射します。このようにして集中的かつ効果的に骨転移巣を照射しますので、多発性の骨転移などで体外からの放射線治療が困難な場合でも疼痛の緩和が図れる可能性があります。

しかし、骨転移にもとづく疼痛を緩和することが主目的の薬であって、腫瘍(骨転移巣)そのものを小さくする効果は通常の放射線に比べて弱いとされています。

投薬は外来注射で行います。注射は静脈から行い、通常数分で終了します。注射時の副作用はほとんどありません。注射後、すぐにお帰りいただけます。

この薬で疼痛緩和が得られるのは50~80%の患者さまとされています。即効性のあるお薬ではなく、効果が発現するまでに1~2週かかります。また、投与3~5日後に一時的に疼痛が強くなることがあります。

適応について
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)やオピオイドでは疼痛を十分にコントロールできない場合、外部からの放射線治療の適応が困難な場合にこの薬が適応になります。
組織学的ないしは細胞学的に(前立腺癌、乳癌、肺癌などの)固形癌からの骨転移である、と証明されている必要があります。
多発性骨髄腫は適応にはなりません。

 あらかじめ、骨シンチグラフィという検査で、疼痛部位に一致した異常集積が確認されていなければなりません。
数ヶ月以上の余命が期待できる患者さまであること。
十分な血液学的機能が保たれていること(白血球3,000以上、好中球1,500以上、赤血球300万以上、ヘモグロビン9.0以上)。
抗がん剤治療を受けている患者さまは、前後3ヶ月治療を中止していただきます。

これらの条件がすべて満たされてストロンチウム89治療の適応になります。
・・・(以下、略)・・・

●患者の利益はいつも蚊帳の外 『放射性医薬品Sr-89の販売中止について』
      がん治療の今 20190219
(独)国立病院機構 北海道がんセンター 名誉院長  「市民のためのがん治療の会」顧問 西尾 正道
放射性医薬品Sr-89(商品名「メタストロン注」)の製造が中止され、多くのがん患者さんが苦しむという骨転移による疼痛に極めて有効と言われる治療を失うこととなった。 結局、経済原則が優先され、採算性の低い薬はどんなに患者にとって役に立つものであっても、製造中止となるという図式だ。・・・(以下、略)・・・

●塩化ストロンチウム89 ウィキペディア 
塩化ストロンチウム89(えんかストロンチウム89、Strontium-89 chloride)は、β線を放出する放射性医薬品であり、固形癌の骨転移巣の疼痛緩和に用いる医薬品である[1]。商品名メタストロン。日本では2007年7月に承認された。1バイアル(3.8mL)中にストロンチウム89(89Sr)を141MBq(検定時点)含有する。投与量は1回当り2.0MBq/kg(体重)である。

2019年2月、製造原料である88Srの入手が困難になった為、製造販売が終了した[2]。・・・(以下、略)・・・

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