2003年、玩具業界に激震が走った。 バイナルテックの登場でござる。24分の1統一スケールダイキャストボディ、実車メーカーとのライセンスを得た精密モデル並の完成度を持ちながら、体系を崩す事無くロボットに変型する至高の変型ロボット玩具でござる。
大手玩具メーカーすら、コレに対抗する商品を見出せないでいた時、多くのチープTOYメーカーが立ち上がった。 バイナルテックへの挑戦でござる。
それが、(株)ザ・アクセスより販売のダイキャスト・カーボーグでござる!
680円(拙者が購入した値段)という価格ながら、ダイキャストボディに、 緻密なマーキング(?)、ライト、テールランプ、ウィンドー部にはクリアパーツを使用。(ウィンドーはスモークガラスでござる。)バンパーはメッキ仕様。 おまけにメーカーを越えて愛されるメッキライフルが付属するでござる。 だけど、サイドミラーが無いでござる。
しかも、パッケージがコノ手の商品では珍しい、二つ折り挟み込み式のブリスターパックでござる。 変型途中の状態で収納され、表から見るとロボット、裏から見ると車をアピールしているでござる。 商品に自信の有るメーカーの表れでござるな。
チープTOYメーカーの悲しさでござるな。 実車の名前を付ける訳にもいかず、名無しでござる。
しかも、彼らパッケージによると「車からサイボーグロボへ完全変型!」と記されているでござる。 て、事は人間?サイボーグ・・・ まあ、人間の生首が付いていないだけ良しとするでござる。
個々のカーボーグ達を紹介するでござる。 まずはディアブロ風カーボー グから、真紅のボディにホットロッドを想わせるファイヤーパターンのマーキング。謎のゼッケン28・・・? どうやら、この開発者バイナルテックはレースカーだと思ったようでござるな? しかし、カーモードとは逆にロボット形態の緑色がバランスの良いカラーリングでござる。 やや、ガンダム風の頭部も悪くないでござる。 しかし、彼らロボット形態では足元が見えないでござる! 否!コレは変型を単純化するためのデザインでござる。 たった1カットの変型方法のイラストで再現される姿勢は称賛したいでござる。 スモークガラスのウィンドー部分も中を見せにくくして内部を省略するテクニックでござる。 うむ!お見事でござる。
2番目に控えしは、ベンツ風カーボーグでござる。 白銀のボディにレース仕様のオプション、マーキング。珍しいでござるな。
ただ、ホイールが白いままなのが気になるでござる(実車も白いのか?)。しかし、ロボットモードはホットロッドを想わせる赤とオレンジ、しかも高級車らしく、肩と頭部がメッキ仕様! しかも頭部デザインは量産型ZZガンダム風ときたでござるよ。 味があるでござるな~
メッキライフルはディアブロ風カーボーグとは異なるデザインの物を装備するでござる。 武器は内蔵する事も外付けする事もできないでござる。コレがチープTOYの醍醐味でござるよ。
そして、トリを飾るのは、ミニクーパー風カーボーグでござる。 お馴染みのラリー風のカラーリングでござるが、前者と比べ、デカイ・・・
デカイ!ミニクーパーでござる。 3体ともロボット体型の大きさが同じであるために、ベンツよりデカイので有る。 統一スケールという概念は開発者には無かったらしいでござるな?
否!大きさは、さて置き全体を見れば悪くないでござる。 カラーリングもコンボイ風(キスぷれ版)みたいだし、頭部デザインがガンダム風じゃない! ロボットプロポーションも悪くない!ただ、車の前部が邪魔なだけ、亀の甲羅を背負ったような後ろ姿も愛くるしいでござる。
3体とも共通の変型方法だが、リアウィングが無いために彼のみ踵(ストッパー)を転回するし、メッキライフル(ディアブロ風カーボーグとドウデザイン)を、キャビンの余剰スペースに入れる事が可能でござる。 過去、販売されたミニクーパー風変型ロボ玩具で一番好きだ!と断言するでござる。
本当に、ミニクーパー風カーボーグはトランスフォーマーに出てきても不思議じゃないデザインでござる。
惜しむらくは3体とも車の前部が邪魔で、「前に倣え」のポーズが出来ない事でござる。 (「小さく前に倣え」のポーズは可能) 両肩の幅を変えるギミックが設計されていれば、バイナルテックに挑戦した歴史的玩具に成るところをチープTOYとしての評価しか与えられないのが残念でござる。
しかし、コレも開発者のチープTOYメーカーの拘りで、チープTOYらしさを表現する為の、最後の砦、チープTOY魂! 究極のチープTOYかもしれないでござる?