ごきげんようでござる!
シルバーウィーク中にシルバーなネタ5連発を予定していたのでござるが、思わぬ邪魔が入り予定が狂ってしまい、予定物は別の機会に回すとして・・・
今宵は2003年展開の「超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説」商品として販売された、銀色のスポーツカーに変形する、サイバトロン・射撃手、シルバーボルト(MC-08、シルバーボルト、1980円)の紹介でござる!
本品はスポーツカーに変形するシルバーボルトと、レーシングカーに変形するパートナーマイクロンのターボとのセット販売で、TVアニメでは第20話より、サイバトロンの援軍として登場し、以後レギュラーメンバーとなるでござる。
なお、マイクロン伝説版シルバーボルトは、G1版(C-50、シルバーボルト、1980円)やBW版(スーパーチーム、マグナボス、日本未販売 / C-41、シルバーボルト、1800円)とは異なるデザインの別人でござるが、スマートなイメージと飛行能力を有するキーワードは共通しているので違和感が無いのでござる。
しかし、本品は海外ではブラーの名で販売されていたのでござるよな。 (笑)
無論、G1版(C-79、ブラー、1500円)とは、ヴィークルモードがSFチックなスポーツカーであることとカラーリングの系統が似ているでござるが・・・ 性格などは全く異なるので、完全な別人であり、拙者的にはシルバーボルトの名前の方が良いと思うのでござるが・・・
彼がシルバーボルトを名乗ってしまった為に、翌年の「トランスフォーマー スーパーリンク」では、初代シルバーボルトの直系リメイク商品が、アフターバーナー(SC-26、スペリオン、5500円)と名乗らざるをえない事情になるのでござるよな。
まあ、シルバーボルトの名前を気軽に使っちゃうものでござるから、いざ使用すべきときに使えないのでござるよな。 (笑)
なお、銀色のスポーツカーで、射撃手の役職であれば、G1版ストリーク(08、ストリーク、1800円)とキャラが被っており、本品の企画時にはスリークカーと呼ばれていたそうで、ソチラの名前でも面白そうだったでござるよな。
さて、本品はフライトモードの変形とミサイル発射ギミックを有するでござるが、どちらもマイクロン合体によるエボリューションギミックであり、フライトモードの変形はパートナーマイクロンであるターボを必要とする設計でござる。
商品的には玩具ぽいイメージが強いでござるが、劇中で語られる(?)マイクロンとの絆を表現した商品でござるな。
パートナーマイクロンであるターボは、レーシングカーに変形し、商品印象は簡易ながら他のマイクロンと比べれば少々大きな感じがするでござる。
なお、劇中での登場は20話(援軍ーREINFOROEMENT-)の初登場で、シルバーボルトに助けられた事(?)で、なしくずしにパートナーとなり、マイクロン争奪戦における、一応はマイクロンとの絆を描いた名作と呼べる話なのでござるが・・・
以後の活躍は道具扱いなのでござるよな。 (笑)
まあ、ターボのロボットモードは左右非対称の腕が目立つでござるが、基本デザインは主人公クラスと呼べるデザインとカラーリングは大いに評価したいのでござるよな。
惜しむらくは日本版設定では、マイクロンは喋らない(機械言語によりマイクロン同士は可能)などという設定を造られてしまったおかげで、個人設定などは描かれない残念な結果になったでござる。
まあ、確かに喋らないのであれば、道具として使いやすく冷遇されていることは演出上らくでござるが、マイクロン個人を同等のトランスフォーマーとして描く上では失敗しているでござる。
これは、日本版設定の間違いでござるよな。
因みにターボの海外名はインシネーターであり、レギュラーキャラクター並にカッコイイ名前なのでござるが、何故か改名されたのでござるよな?
う~む・・・ これはマイクロンの地位を貶める日本側の陰謀なのかもしれないでござるな。 (笑)
しかし、商品上シルバーボルトは、ターボに頼るところが多く、通常合体では車体に乗せているだけでござるが、ターボをマイクロンジョイントに関係なく、車体後方に「ばちこ~い!」と差し込む事によりフライトモードに変形するでござる。
なお、マイクロンジョイントに関係ないマイクロン連動ギミックは珍しいでござるよ。
因みに海外設定の様に、ターボが喋って「ケツをだせ! シルバーボルト、俺のぶっといモノをぶちこんでやる。」と叫んで合体するの映像であれば、ソレはソレで見てみたい気がするでござるが、日本ではサービスシーンになりそうな19話のアレクサの水着姿を児童ポルノに引っ掛かると危惧してボツにした米国放送前提の子供向け番組ではイヤ~ンでござるよな。 (笑)
まあ、ソレは置いておくとしても、飛行能力を有するハイブリットなフライトモードは、ダブルチェンジャーとかフューザー戦士のノリでござるよな。
やはり、拙者的には飛行能力を有するサイバトロン戦士としては、クールな性格の方が似合うと思うので、TVアニメ版のシルバーボルトの性格は悪くないと思うのでござるよな。
そう! 失敗はマイクロンを喋れなくした日本版TVアニメなのでござるが、「トランスフォーマー」というTVアニメの背景を考えれば、有る程度は妥協しなければいけない日本のアニメ製作現場における事情があるのでござる。
その、問題点が、TVアニメの製作費であり、そのうちに含まれる声優さんの報酬でござる、「トランスフォーマー」ほど登場人物が多くなると、より多くの声優が必要となり、2役・3役は当たり前の配役でござるから、マイクロンが喋れなくなるだけで、声優を起用しなくてよいメリットが生まれる訳でござるよな。 (笑)
日本アニメの保護を訴えるのであれば、出来上がった作品と新人育成よりも、低賃金で製作を余儀なくされるアニメーターと声優の地位改善を行う方が先でござるよな。
製作費が低い上に、テレビ局広報会社の中抜きがあれば、自然と作品の質を下げる結果になり、日本よりも人件費の安い海外に下請けに仕事を回すことになるのでござる。
故に今回の「アニメの殿堂」の建設廃止は喜ばしい事であり、アニメ製作現場の製作費及び労働条件の見直しを国として認めるべきでござるよな。
特に、レギュラーを務める大御所声優よりも、ゲストの有名素人声優の方が出演費が多かったり、劇場作品の吹き替えでも本職の声優より知名度の有る俳優が起用され、マスコミに賞賛される姿は辛いでござるよな。 これも、アニメの地位がTV製作現場に置いては低い事でござる。
現在放送中某長寿アニメの探偵役を務める大御所声優が降板する理由も、TVアニメと声優の地位が低い事が原因であり、製作現場を見てから日本アニメを世界にアピールする必要があるのでござるよ。
さてさて、ソレは置いておくとして、シルバーボルトのロボットモードはスマートで、ホットロッド(MC-03、ホットロッド、1980円)とは正反対のライバルキャラらしいクールなデザインがイカスでござる。
まあ、背中のマント状になった外装や両手のデザインは賛否両論はあるでござるが、クリアパーツを用いた頭部の処理は評価したいでござる。
これだからトランスフォーマーは止められない奥深さがあるのでござるよな。
シルバーボルトは冷静で誇り高く、他人との付き合い方が下手な性格でござるが、、サイバトロンでは1・2を争う射撃の名手であり、両手にミサイルユニット(スリークカノン)を装備し、商品ではマイクロン合体によりミサイルを発射するでござる。
能力値はパワー(6)、知力(8)、スピード(9)、耐久力(7)、地位(7)、勇気(9)、火力(6)、テクニック(8)で設定されているでござる。
肉弾戦中心のホットロッドと正反対のキャラクター設定は面白く、劇中でも格闘戦は苦戦する描写が描かれているでござる。
いやほんと、作品的にはソコソコ面白いのでござるが、劇中でのターボとの絡みが描かれる事が少なかったのは残念でござるよな。
因みに、シルバーボルトを演じた千葉一伸氏は、デストロンのサンドストーム(MD-04、サンドストーム、1980円)も演じており、ドチラも印象深い性格が真逆のキャラクターを演じ分けただけでなく、同一演者により対決も演じた技量は流石はプロの声優であると納得させられるでござるよな。
声優のギャラが如何様に決められているのか不明でござるが、実力の有る声優が出演費による正当評価がされない番組制作には問題があると思うのでござるよな。
日本のアニメを世界に誇るのであれば、完成した作品でなく製作に携わる末端の人々の地位向上でござる!