ごきげんようでござる!
2008年展開の「変形!ヘンケイ!トランスフォーマー」シリーズは初代(G1)トランスフォーマー玩具を完全新設計のリニューアルデザインで、従来のファンはもとより、「変形遊びの楽しさをもういちど子供達に」のコンセプトにて展開された2世代の購買層を狙った商品で、その完成度の高さとリニューアルデザインは好評を得たのでござるが。
ここでも、タカラトミーの商売下手さが暴露し、折角の売れる商品が品薄であり、肝心の子供を引き込む事が出来ず、2009年の劇場版「トランスフォーマー / リベンジ」を主軸としたために休止に追い込まれる結果でござる。
日本での展開を考えた場合は、変形×2のデザインラインが受けるはずなのでござるが・・・ 販売側にはスピルバーグの名前の方が強かったのでござるかな?
さて、ファンには好評の変形×2版商品でござるが、唯一の失敗作が存在するのでござるよな。
それが、デストロン軍団新破壊大帝、ガルバトロン(D-06、ガルバトロン、2310円)でござる!
本品は映画「トランスフォーマー・ザ・ムービー」より登場のメガトロン様(16、メガトロン、2300円)が転生したガルバトロン(D-62、ガルバトロン、4800円)をモデルにリニューアルデザインされた商品でござるが・・・
何故かデラックスサイズの大きさで商品化され、G1版ガルバトロンの商品よりもスケールダウンしてしまった結果、商品的には違和感を覚える結果となったのでござるよな?
なお、海外展開の「TRANSFORMERS UNIVERS」版ガルバトロンは本品とは成型色が異なり、独自の雰囲気を醸し出しているでござる。
まあ、日本版の方がアニメ作画版ガルバトロンのイメージでござるが、ヴィークルモードはG1版と異なる戦車で設計されているでござる。
まあ、G1版ガルバトロン様の場合はSFガンモードと移動砲台モードだったので、変形×2版のSFデザインな戦車モードは理に適ったリニューアルなのでござるが・・・
日本版はメッキを施してしまった為に豪華さよりもチープ感が強い商品になっていたでござる。
まあ、海外版と異なる仕様にする事で、コレクターには日本版と海外版を両方買わせようと云うイヤラシイ商売方法でござるが、拙者的には商売としては適切だと納得するでござる。 (笑)
しかし、本品は無理にメッキを施した為にイロイロとマイナス面が発生してしまったのでござるよな。
「お子様はメッキ物が好きだ!」といっても、メッキ使用はセンスでござるので、何でもメッキすればいいものじゃないでござる!
商品の砲塔部には海外版と同じく「GALV-25」のマーキングが施されているのでござるが、メッキの為に見にくいのでござるよな?
拙者としてはメッキより塗装に力を入れるほうがヴィークルモードの見栄えは好くなったと思うでござる。
なお、「GALV-25」の意味は「ガルバトロン25周年」の意味と推測するでござる。
さて、ヴィークルモードでのギミックは戦車砲(レーザーカノン砲)よりスプリング式でミサイルを発射可能でござるが、砲身の仰角は付けられず、砲塔が旋回するだけでござる。
キャタピラ部分もダミーであり転がし走行は可能なものの、戦車としてのヴィークルモードには物足りなさを感じるでござる。
さあ! ロボットモードに変形でござるが・・・
本品の変形方法は難しい部類で、説明書を見ないと変形できないうえに、メッキを施してしまった結果、パーツの噛み合せが硬く、パーツの分割部を外せない欠点が有り、破損防止の為の部品が外れやすく造形されており、変形中に部品がポロポロ外れるので、砲塔部分(右肩)の接続パーツはマイナスドライバーなどの道具を使用しないと変形できない個体差もあるのでござるよな。
これは「変形遊びの楽しさをもういちど子供たちに」以前に初心者にも薦められない商品なのでござるよ。
しかし、苦労した変形の御蔭でロボットモードのデザインは、納得できるガルバトロン様のデザインで歓喜したいのでござるが。
本品は「変形!ヘンケイ!トランスフォーマー」商品だと云う事が問題なのでござるよな。 (笑)
海外との販売スケジュールに差が生じてしまった為に、同一人物の変形×2版メガトロン様(D-01、メガトロン、3150円)が同一シリーズで並んでしまう事なのでござるよな。
一応、設定上はメガトロン様が高純度のエネルギーによりパワーアップした姿なのでござるが・・・
商品サイズが異なる為に、見た目でパワーアップしたと感じられないのでござるよな。
まあ、パワーを凝縮した事で小型化したという解釈もできるのでござるが、少々無理があるし、何より変形×2版メガトロン様の商品魅力を引き出せないまま、早々に6体目で敵ボス交代は勿体無いでござるよな。
故に、付属のコミックにはエネルゴンの消化不良かエネルギー消費が悪いのか、力を使い果たして元のメガトロンの姿に戻っていたりするので、商品は一時的なパワーアップした姿で本来であれば姿だけではなく、体格も大型化すると解釈すればよいのでござるかな? (笑)
まあ、商品のロボットモードは情報量が多い造形で、集光パーツの目も良く光り、右手のレザーカノン砲の造形も雰囲気は良いでござる。
サイズ的にはデラックスサイズくらいの商品と組み合わせる方が絵になる商品でござるな。
しかも、可動箇所は多いのでござるが、右腕は平手で造形されていたり、レーザーカノン砲による接続部や膝の位置、接地面積の低さ、首にボールジョイントが使用されていないなどなどの商品仕様により、ポーズが付けずらいクセのある商品なのでござるよ。
拙者的には制式に日本販売された事には喜びたいのでござるが・・・
「変形!ヘンケイ!トランスフォーマー」シリーズで販売してしまった事は失敗だと思うのでござるよな。 (笑)
そう! 本品は「UNIVERSE」USAエディションで販売しても問題なかったと思うのでござるよな?
なお、本品を入手済みの御仁なら、変形×2版ガルバトロンの違和感にお気づきでござろうが、如何考えても無駄なパーツや、別目的に使用しそうなデザインパーツが有ることでござる。
本品販売時期には原油高騰による原材料の値上がりが問題にされていた為に、シリーズ商品も値上がりした訳でござるが、本品も本来なら第三形態が予定されていたが部品数削減などで廃止されたのでは?
と思える商品だったりするのでござるよ・・・
ファンの間では、謎の砲台モードーとか移動砲台とか短足クラブガンナーとか呼ばれていたるする第三形態なのでござる?
説明書には記載されていないのでござるが、パッケージ裏の変形途中写真がソレっぽい状態なのでござるよ?
ちゅー事で、拙者も少々アレンジして砲台モードを再現してみたでござる。
砲塔よりレーザーカノン砲を引き出す事によって、戦車モードでは出来なかった砲身に仰角を付ける事が可能になるので、長距離射撃モードと呼んでもいいような気がするでござるよな。
なお、ロボットモードの左腕は多関節故に説明書の指示とは異なる位置での収納が可能だったりするので、本品には更に異なるギミックが用意されていたのかもしれないでござるな?
まあ、商品は一概に失敗作と言っても人を選ぶ商品でござるから、玄人向け商品に分類するべきでござるよな。
故に、「変形遊びの楽しさをもう一度子供たちに」を信じて、最初に本品を買ってもらった子供は完全にトラウマになること間違いない商品でござる! (笑)