今日はこどもの日、全ての子どもたちに幸あれ
今日は二十四節気の一つ、立夏だ。今日からは暦の上では夏だ。ところがお天気は皮肉なもので、昨日までの初夏を思わせるような日差しはどこかへ行き、今日は咲き誇る花々には嬉しい雨が降った。
今の季節には、アヤメやカキツバタ、そしてアイリスも美しく咲いている。
さて今日は、こどもの日だ。1948(昭和23)年に制定された「祝日法」では、この日を「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日と定めている。
今日、この子どもをめぐる状況は「幸福」とはほど遠く、事態の深刻さは私が今更指摘する必要もないだろう。核家族化が進行し、育児の知恵の伝承もなく、かつまた育児を巡っての井戸端会議も消えてしまっている。加えて、ホテル家族となり、好きなものを好きな時間に起きて食べる。食卓を囲む団らんは消えてしまった。そうした中で、いじめ・不登校、虐待などなど子どもを巡る事件・事故は、連日マスコミの餌食となっている。
1977年に起こった、有名進学校・開成高校生の息子の家庭内暴力に耐えかねた父親が、金属バットで殴り殺した事件を克明に追った『子供たちの復讐〈上・下〉』(1979年、朝日新聞社刊)の「あとがき」で、著者・本多勝一は「原爆の投下に匹敵する民族的な大事件が進行している」と指摘している。あれから30年、事態はいっそう深刻化しているといっても決して過言ではない。まさに今日の子どもたちの危機的状況は、「原爆の投下に匹敵する民族的な大事件」だとうけとめる必要があると考える。子どもは宝であり、子どもたちの状況を見ると、その国の未来が見えると言われている。まさに、この国の未来は、深刻に事態に直面しているのだ。
さて今日のこどもの日、各新聞は「社説」で「こどもの日」を取りあげているか、そしてまたどのように書いているかを知りたくて、例年のことだが全紙を購入して読んでみたりもした。日経新聞以外は、全て社説で取りあげており、朝日新聞・天声人語欄のような欄では、全紙が取りあげていた。
今日、子どもの日は単なるGWの連休の一日となってしまっている感があり、ちまきやかしわ餅を食べる日となっているような気がしてならない。せめて今日は、子どもたちと向かい合い、心から語り合いたいものだ。
そして当時に、子どもたちを危機から救い、「全ての子どもたちの幸福」の獲得のために、私たち大人は何を為すべきかを考える日としたいものだ。
さてそんな今日、OHK岡山放送で、松たか子のドラマ「ラブジェネレーション」が再放送されていた。この番組は、1997年10月~12月に放送され、高視聴率を上げた番組である。若い頃の松たか子に出会えて、とても嬉しい。