昨年の昨日・4月21日に乳がんで急逝した女優・田中好子の1周忌を偲ぶフジテレビ系特番「初告白! 初公開! 秘蔵映像・田中好子最後の180日~スーちゃんが愛する人へ残したメッセージ」が一昨日の晩に放送され見続けた。
人気アイドルグループ「キャンディーズ」のメンバーとして活躍し、「フツーの女の子に戻りたい」として一度は引退したものの、再び芸能界へ復帰(この復帰に関わるテレビでのエピソードには泣けた)。
そして、今村昌平監督の「黒い雨」(岡山県内でもロケ、林原が援助)の主演女優としてたくさんの映画賞を受賞するなど、女優として活躍。田中好子は、「この道(=女優)が好きだから」と、その生涯を「誰かの笑顔のために」と女優として捧げ、「女優として死にたい」と願って亡くなった。
その田中好子の命日である昨日の朝5時台のNHKテレビ「あの人に会いたい」では、田中好子が登場していた。そして、昨日は「『一周忌の献花式』が日本橋三越本店の屋上で開かれ」、「約300人のファンが参列し、数々のドラマで母親役を演じた『スーちゃん』にカーネーションを手向けた」そうだ(産経新聞配信)。
ところで、私は生・田中好子を一度だけ見たことがある。2003年の「中津川映画祭」の交流パーティーの席上だ。挨拶に立った田中好子は抜けるように白く、とてもスレンダーだった。神々しい程に美しかった。しかし、挨拶した後には、すぐに退席した。
さて昨日の「献花式」で、夫の小達一雄は「心の片隅のどこかに、女優・田中好子を残していただけますことをお願いします」と挨拶したそうだが、私も田中好子という女優がいたことを忘れないだろう。
「第28回四国こんぴら歌舞伎」、今年は柔と剛の歌舞伎の魅力を堪能した
今年の「四国こんぴら歌舞伎」は、今日がめでたく千穐楽。その「こんぴら歌舞伎」を昨日観に行った。昨年、「劇団若獅子&市川亀次郎」公演を主催させていただき、歌舞伎の演目である「一本刀土俵入」の亀次郎のお蔦を楽しんだ。そして、ナントご縁のあることか、今年の「こんぴら歌舞伎」の演目に「一本刀土俵入り」があった。これは見ておかなければと昨日行った。雨男の私であり、直前まで雨の予報だったが、お天気も何とかもってくれた。
さて、「一本刀土俵入」での人間国宝・中村吉右衛門の「駒形茂兵衛」はさすが「当たり役」、細かい所作もきっちりと演じて素晴らしかった。ただ、中村芝雀のお蔦は、どうしても市川亀次郎のお蔦と比較してしまうので申し訳ないが、少しだけ魅力的ではなかった。私が観劇した「第一部」ではその「一本刀土俵入」ととともに、「正札附根元草摺」という演目が上演され、柔と剛の歌舞伎の魅力を堪能することができた。
ところで、今回の「こんぴら歌舞伎」行きは素晴らしい方々とご一緒できて、とても楽しい時間であった。とりわけて、その中には松たか子によく似ていると言われている方もいて、一緒にいられただけで幸せを感じた。
舞台を楽しんだ後は、資生堂パーラー「神椿」でお茶をと考えたが、今日は「へんこつ屋」とした。「へんこつ(頑固)親父で通した初代の志を継ぎ、店名にしてしまった和菓子の老舗」だ。私は、このお店の名物のまんじゅう「へんこつまん」を金比羅に行く度に毎回購入している。
そんな「へんこつ屋」の、茶室兼用となっている来店者の落書がある落書部屋で「栗ぜんざい」を楽しんだ。これまたステキな時間だった。