DVや性的被害者の多さに心が痛む、今「VSCO」の存在意義の大きさを思う
少しだけ以前のことで恐縮だが、「3人に1人がDV被害=妻の4割相談せず」という内閣府の「男女間における暴力に関する調査」の調査結果を報じた時事通信配信の記事(20日)を読んで驚いた。
その内閣府の調査結果では、「結婚を経験した女性の3人に1人が夫から言葉を含む暴力(DV被害)を受けたことがあると回答し、そのうち4割が周囲に相談しなかった」そうだ。何とも深刻な被害状況であり、かつそれを誰にも相談していないが4割とは重大な事態だ。
その「DV被害」だが、平成14年に施行された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(=DV防止法)については、その法律自体が夫(恋人)等からの暴力からの救済であり、圧倒的に女性有利の法となっている。この法律によって、救われた女性が少なくないことを嬉しく思う。
ただ、その一方で「痴漢」と同じく「DV」も女性が主張すると、加害者が「そうではない」ことを証明しなければならないということでは難しさはある。ある意味陥れるということで加害者にされて、「痴漢」での冤罪も少なくないという事実がある。DV被害でも、同じことが言えるのではと思う。このこともしっかりと認識しておく必要があると考える。
ところで、「3人に1人がDV被害」ということで思い出したのが、「被害者サポートセンターおかやま」(略称VSCO)の「岡山県内における性的被害の実態 -女子大生に対するアンケート調査から-」でも、性的被害を受けたことのある女子大生は44.8%にも達している。大変な数字だ。そしてそのことを親・兄弟や友人にも話さず苦しんでいる人が大半だと思う。頃が痛む。
私には何も出来ないが、せめてと先の4月19日に開催された「VSCOを支援する会総会」では、監事のお役を引き受けた。DVや性的被害に苦しむ人がなくなるように、子どもたちへの虐待やいじめも同様に根絶される、そんな世の中であって欲しいと願う。
そのことでは「VSCO(被害者サポートセンターおかやま)」の存在意義の大きさを改めて思う。そしてそのいっそうの活躍を期待する(本当は活躍の場がない方がいいのだけれど)。そして、みなさんの「VSCO」への支援もお願いする次第だ。
姜尚美著『あんこの本』紹介のお店は垂涎、食べに行きたいお店をチェックした
過日畠瀬本店の私の予約席のテーブルに置かれていた姜尚美著『あんこの本』(京阪神エルマガジン刊)。著者は京都のお住まいだそうで、そして出版社の関係から当然だが京阪神の「あんこを食べさせてくれるお店」が多く掲載されている。どのページの「あんこ」もまさに垂涎。食べたくなる。もっとゆっくりと本を読んで、食べに行くお店をチェックしようと、いつものように公民館経由で借りた。
私は「あんこ」が大好きだが、その味の違いはわからない。この本の著者は「本書は、あんこが苦手だったひとりの人間が、どんどんあんこが好きになっていく未完成の成長記録でもある」と書かれている。私も以前岡山の「美味しいオムライス」を求めて、市内のお店を食べ歩いたことがある。
ともあれ私もこの「あんこの本」に掲載されたお店を、少しだけ訪れてみたいとも思ったりもする。この本には、過日楽しませてもらった「出町ふたばの豆餅」も当然だが紹介されている。「餅に少しだけ塩を入れ、あんこには入れない」など、読んでその味を作り出す技の深さに感動した。
ところが「出町ふたば」のすぐ近くにあんみつ屋「みつばち」の「冷白玉ぜんざい」や、錦市場の「冨美屋」の「亀山」も紹介されている。過日南座の観劇に行った際に、この本を読んでいれば立ち寄ったものをと悔しさを胸にページをめくった。今度京都に行く際には、楽しんでみたいと思っている。また北野天満宮そばの中村製餡所の「もなかセット」も食べてみたいと思う。
この本には39のお店の「あんこ」が紹介されている。全国各地のお店も紹介されている。この本の表紙に写真が使われている奈良・葛城市の「中将堂本舗」の「中将餅(=よもぎ餅)」等も食べてみたい。その他いくつか気になるお店がある。もう全国を旅することもないが、その地に行く際にはチェックしておいて行ってみたいとも思ったりする。
私のような年齢になると、行きたくなるのは「食べ物」に誘われてという場合が少なくない。もうずいぶんと以前だが「赤福の朔日餅」を求めて、8月の早朝並んだのは楽しい思い出だ。
嵯峨野・二尊院の境内に「小倉餡発祥之地」の碑、「小倉ぜんざい祭」に行きたい
余談だが、「あんこ」関わりで「ぜんざい」について書く。先の『あんこの本』の巻末に「あんこの栞」が掲載されており、その中に「日本で最初に小豆と砂糖を炊いた男?」なる項があり、気になって読んでみた。
その中に京都・嵯峨野の二尊院の境内に「小倉餡発祥之地」という碑が建立されていて、「小倉ぜんざい祭」(=「小倉あん発祥地顕彰式と小倉ぜんざいのふるまい」)が毎年開催されているという記述がある。「小倉山は日本で最初に小豆を栽培し、あんこを炊いたとされる、小倉あんの発祥の地とされている」とのことだ。
その他ネットで見たが、福岡県福津市「宮地嶽神社」でも毎年「ぜんざい祭」が開催されているとのことだ。「一心に願いを込めてお祈りすれば『善哉 善哉(ぜんざい ぜんざい よきかな よきかな)』といって願いをかなえてくれるといわれる身代わり不動尊のお祭り」だそうだ。
また、中津市耶馬渓町大野集落でも、150年以上続く伝統行事「ぜんざい祭り」があるとのことだ。「神事の後にぜんざいをどれだけ食べられるかを競う習わしがあり、参加者はわんこそばのように次々に運ばれてくるぜんざいを食べる」のだそうだ。まさに、全国各地で様々だ。
私は嵯峨野・二尊院の「小倉ぜんざい祭」(毎年3月最終日曜日=来年は3月24日開催)に、来年は行ってみようと考えている。もう手帳にも書き込んだ。何しろ「ぜんざい」は、我が「最後の晩餐」なのだから。