「株主リスト」に関する通達の内容は,次のとおり。
(引用はじめ)
登記すべき事項につき株主総会の決議を要する場合には,申請書に,総株主の議決権(当該決議において行使することができるものに限る。以下同じ )の数に対するその有する議決権の数の割合が高いことにおいて上位となる株主であって,10名又はその有する議決権の割合を当該割合の多い順に順次加算し,その加算した割合が3分の2に達するまでの人数のうちいずれか少ない人数の株主につき,次に掲げる事項を証する書面を添付しなければならないとされた(規則第61条第3項 。)
① 氏名又は名称
② 住所
③ 当該株主のそれぞれが有する株式の数(種類株式発行会社にあっては,株式の種類及び種類ごとの数を含む)及び議決権の数
④ 当該株主のそれぞれが有する議決権の数の割合
なお,一の登記申請で,株主総会の決議を要する複数の登記すべき事項について申請される場合には,当該登記すべき事項ごとに上記①から④までの事項を証する書面の添付を要することになる。ただし,決議ごとに添付を要する当該書面に記載すべき内容が一致するときは,その旨の注記がされた当該書面が1通添付されていれば足りる。
(引用おわり)
なお書き部分であるが,「当該登記すべき事項ごとに」は,「当該決議ごとに」が正しいのではないか。
例えば,一の定款変更の議案で,「商号の変更」「目的の変更」「公告をする方法の変更」等を一括して決議することは,しばしばあることであるが,これらの複数の登記すべき事項について,「当該登記すべき事項ごとに」株主リストを添付せよというのはおかしな話である。
また,本来は,「決議ごとに株主リストの添付を要する」であろうが,一の株主総会において,決議によって株主リストの内容が異なることは稀であろう。
したがって,なお書き部分は,下記のとおりが妥当であろう。
「なお,一の登記申請で,株主総会の決議を要する複数の登記すべき事項について申請される場合に,決議ごとに添付を要する上記①から④までの事項を証する書面に記載すべき内容が一致するときは,当該書面は1通添付されていれば足りるが,当該内容が異なるときは,当該決議ごとに当該書面の添付を要することになる。」
おそらく,想定されているのは,複数回開催された株主総会で決議された事項に基づき,複数の株主総会議事録を添付して登記申請をする場合のことであろう。
その場合は,
「なお,一の登記申請で,複数回開催された株主総会の決議に基づき,株主総会の決議を要する複数の登記すべき事項について申請される場合には,当該株主総会ごとに上記①から④までの事項を証する書面の添付を要することになる。ただし,株主総会ごとに添付を要する当該書面に記載すべき内容が一致するときは,その旨の注記がされた当該書面が1通添付されていれば足りる。」
ということになろうか。