前回の記事は 遺言に関することでした
本日 恒例のお気に入りのタブレットいじり? をしていたら
《公証人役場で公正証書遺言デジタル保存化開始》のニュースに遭遇
実は この件については未知でした
たしかに 大災害で公証人役場自体が滅失でもしたら
いかに 公正証書遺言でも 保管万全とは言えないことでした
それと 遺言代用信託 という仕組みが 信託銀行の人気売り物とか・・・
内容を知ると なるほど と思わせるもの
だが 法的にチョット 首をかしげてしまったが・・
もっとも 法的に問題ないから その仕組みの急速な契約高アップになったのだろうけれど
こんなところでも 所得格差の拡がりのすさまじさ?を見る思い
少々?うかつ だったが この仕組みの存在は 知らなかった
概して言うと
預金ではなく
財産であることには違いないので相続税の対象にはなるが
金銭信託の機能を利用して
預けた(信託した)資金を運用・管理する という仕組み
委託者が 預けた(信託した)場合 その者が死亡して相続が発生したとき 一時金として特定の受益者が受け取り 残りをその者及び他の受益者らが毎月一定額ずつ受け取る というような仕組み のようで・・・
預金だと いったん預金者死亡で銀行が死亡情報を得ると 口座凍結されるとともに相続人確定・受取人確定時まで現実には出金不能となるが
遺言代用信託を利用なら あらかじめ指定した者が受け取り可能 ということらしい
あらかじめ財産の一部を受け取る預金口座を家族名義に指定しておいて 死亡後すぐにでもお金を引き出せるということらしい
預金保険制度の対象商品で元本保証
管理手数料も無料 とのこと
お金持ちは どこまでいっても お金持ち?
〔自動情報伝達装置調整装置〕みたいな仕組みで 情報も 扱いも 関係機関が包んでくれる というような具合で・・・
悪弊 とまでは言わずとも なんとも複雑な心境になってしまうこともあるのは確か
片や いくら努めても そもそもの原資不足でなんとも窮屈な人生に追いかけられ続ける 者あれば
片や なんら努める必要なく スタートラインから潤沢な原資に包まれて の者も
信託銀行を利用すること自体は 所得格差に関係ないこと?かもしれないが 現実には 信託銀行とのお付き合いなどというのは 比較的高所得者さんらに 限られる???
この世の この巷の 通り道にも さまざまな道が・・・
というわけで 偶然 前回記事に連動するようなタイムリーさに
自身も 少々 ビックリ とまでは言わずとも
なんとも 複雑な 不思議な心持になった本日 わが事務所内でのさまざまな感慨にうたれた 半日のことでした
【遺言代用信託 については 各自 内容をお調べください
私も 詳細までは つかんでいませんので
申し訳ありませんがくれぐれも 吟味のうえで自己の知識とされますよう 御願い申し上げます】
今 集中的に知識を詰め込んでいる部分があるのですが
参考書類をながめているうちに ふと ある件を思い出しました
老齢の方が一人住まいをして 火災事故で亡くなりました
現場に遺言書を見つけ出したのは たしか?お孫さん
金属製の缶の中に だったと記憶しています
中に 焦げのまだら模様の 自筆遺言書
ご存知かもしれませんが ポイントになるのは
全文 自筆
作成日付
署名押印
遺言対象物件の一定の明確さ
などなど ですが
問題は作成日付部分でした
他の部分は なんとか としても 一番に冷や汗ものだったのは
遺言書 作成日付部分
あの部分が あと1センチ いや 5ミリほども焼け焦げ部分がずれていたとしたら おそらく 解読不可能状態 というより 焦げでほぼ真っ黒状態であったので 遺言書の効力も否定されざるを得ない という状況でした
焼けただれた 遺言書のコピーをとろうにも なんとかかんとか
丁寧に そっと さらにそっと なんとか 崩れないように 祈るように というような感じ
検認 という関門があるのですが
家庭裁判所の方も 扱いに さぞや 神経を遣ったことでしょう
依頼者さんともども 遺言者さんの思いを 偲ばざるを得ない感がありましたっけ・・・
彼のまだら模様焼け焦げの遺言書
それこそ ン千万円単位の 某保険金の扱いに 重大な影響を与える遺言ではありました
そのまだら模様が わずかでも 炎の中で位置を変えてしまっていたなら・・・
と思うと なんとも 運命の機微を思わざるを得ないことで・・・
お金も問題 でしょうが なにより 遺言者さんの思いが 依頼者さんに 結局伝わらないことになってしまっていたわけで・・・
遺贈(遺言による贈与)を受ける者として遺言書中に指定されている方を 受遺者と呼ぶのですが そのような依頼者さんへのアドバイスをさせていただいた案件でした
だからこそ 保管の心配をしなくて済む公正証書遺言を などと記すると 法的な遺言書対策講座もどきになりそうな記事になってしまいそうですが
単に 人生の機微の綾を言いたかった
ということで・・・
さて 当地は 桜も おおよそ開花? という陽気
4月 卯月
ナントカ税に気圧されることなく ガンバッテいきたいものです