人事労務の世界にもDXが入りはじめました。
HRテック・・・Human Resource(人的資源)をデジタル化し、ITテクノロジーを導入する動きです。
1500名を採用するソフトバンクグループが学生のエントリーシートをAIで一次判定していることは有名で、泥臭い人事・労務の世界にもデジタル・テクノロジーが入ってきました。
将来は、人事考課や査定、目標設定などにもAI、ITなどのテクノロジーが入ってくると考えています。
そんな中、HRDXの本が刊行されました。
HRDXは、「ヒューマンリソース(人的資源)」と「DX(デジタル・トランスフォーメイション)」を組み合わせた言葉です。
HRDXの教科書 デジタル時代の人事戦略
EY Japanピープルアドバイザリーサービス著 JMAM刊 2800円+税
「デジタルな時代だからこそ、ヒトのチカラで未来を変える」
著者のEY Japan社は、ワールドワイドで活動する人事コンサルティング会社。
日本で230名、世界で1万3000名の社員を抱える大手ファームです。
目次
第1部 人材マネジメント方針策定
第2部 組織パフォーマンス最大化
第3部 人事オペレーティングモデル
第4部 コンプライアンス、ガバナンス統括
「HRDX」をタイトルにした書籍は日本初だと思います。
334ページの大著。
図解もふんだんに取り入れられており、そのコンセプトワークは仕事にもつかえます。
巻末には、SONY、メルカリ、サンバーエージェント、三菱UFJ銀行、SAPジャパンの事例も取り上げられています。
ただ、HRテックの世界は、まだまだ発展途上。
人間をそのままデジタルの世界で評価、処遇、育成することは難しいと思います。
現在は、マーケティングにおけるMAやSFAからの転用、応用でHRに対応しているようです。
ただし、スタートアップ企業のように、アジャイルに試行錯誤していくことは絶対に必要です。
さしあたっては、DX人材の採用や育成で急いでHRDXの取り組みをしていかなければなりません。
人事労務担当者必読の一冊です。