病院や福祉施設などの医療関係機関にも「能率」コンセプトが入りつつあります。
待ち時間が短くなったり、電子カルテによって医師の診断が速やかになったりと改善が進められている病院や福祉施設などが増加しているのです。
20世紀初頭、我が国に実務家によって輸入された科学的管理法は、当初工場現場、製造現場で導入されました。
1920年、上野陽一により小林商店(現ライオン株式会社)の歯磨き粉工場での改善指導が日本最初の経営コンサルティングと言れています。
製造工程短縮、スペース縮小・・・浮いた時間で午前午後の二回、女工さんの10分間の休憩時間が新設されました。
能率の父上野陽一により、能率は、工場・・・事務・・・商店・・・個人の生活・・・人生・キャリア・・・といったカタチで拡大していきます。
ドラッカーが言及した非営利組織にも能率コンセプトは拡大を続けています。
そして、今では、病院をはじめとする医療機関にも、能率=マネジメントが導入されています。
医療機関は、医師や看護師等の国家資格保有者、いわゆる「偉い先生」を中心に運営されているため、マネジメントがなかなか浸透していかない状況にあります。
この分野での、能率コンセプトの導入・拡大のための研究を続けているところです。