去年12月、元死刑囚・免田栄さんが95歳で息を引き取った。日本初の「死刑冤罪」として知られる免田事件の主人公は、人生の半分を拘置所の中で死刑と隣り合わせに暮らした。

前例のない判決を書くことになった裁判官の告白。のちに検察ナンバーツーまで上り詰めた伊藤鉄男元検事は「免田事件は自分の原点」としながらも、退官後は固く口を閉ざしていた。そんな伊藤氏が今回、初めて記者に向き合った言葉とは。