農水省「コメの投機的な買い占め説」は胡散臭い…米価高騰の悲願を達成した「真犯人」の正体
![参院予算委員会で答弁する江藤拓農林水産相](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/6/e/650/img_6e3b2205bbc84750548a7c1f8e4773fc912667.jpg)
投機筋がコメを買い占めた?
農水省見解が胡散臭い
レアな人気商品を大量に買い占めて抱え込み、価値が高騰したところで一気に売りさばく――。そんな「転売ヤー」が、ついに「コメ」にまで手を出し始めたのかと衝撃が広がっている。
きっかけは、昨年の「令和の米騒動」からコメの価格が一向におさまらず高騰を続けている問題を、国会で繰り返し追及された、江藤拓農林水産大臣が述べたこの言葉だ。
「米はあると。(中略)どこかにスタックしていると考えざるを得ない」(1月31日)
「今回は、今まで米を扱ったことがないような人が参入している気配がある。どこにどれだけあるか、いま、調査を一生懸命かけています」(2月3日)
要するに、コメの生産は十分に足りているにもかかわらず、一部のけしからん投機筋の人々が買い占めて抱え込んでいるために、価格が下がらないというのだ。
この根拠としているのは、「消えた21万トン」だ。農水省は、農協を含む大手の卸の集荷量が低下していることをもって、他の業者がコメをためこみ、本来はあるはずの21万トンが従来の流通から消えたと主張をしている。官僚からの情報に「依存」するマスコミもそんな「買い占め説」を盛んに広めている。
《コメの高騰が続く背景には、一部の生産者や業者が、コメをより高く売れるタイミングまで市場に出さずいるとみられています。そこで、農水省は、備蓄米をJAなどの集荷業者に販売。コメを抱える業者に「価格が下がるかもしれない」とけん制して、市場に出回るよう、促そうという狙いがあります》(テレ朝news 2月12日)
このような話を聞くと、「買い占めているのはどの業者だよ、みんなが困っているときにとんでもないヤツらだ」と怒りが込み上げてくる人も多いだろう。実際、ネットやSNSでは「米を買い占めているのは誰だ」と「犯人探し」まで始まっている。
ただ、個人的にはこの「投機筋の買い占め説」はかなり胡散臭い話だと感じている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます