- 明治40年(1907年)に「らい予防ニ関スル件」が制定され、ハンセン病患者に対する強制収容・隔離政策が開始されました。
- 1931年には「らい予防法」が制定され、在宅の患者も含めたすべてのハンセン病患者を強制的に隔離する政策が決定されました。
- 全国各地に国立療養所が設けられ、各県では「無らい県運動」という名のもとに、患者を見つけ出し療養所に送り込む施策が行われました。
- 特効薬によって完治する病気となったにもかかわらず、強制隔離政策を継続させた「らい予防法」は、1996年に廃止されました。
実施要領
1 趣旨・目的
厚生労働省は、未だ残るハンセン病に対する偏見差別について、現在の状況とこれ
をもたらした要因を分析・解明し、偏見差別の解消のために必要な広報活動や人権教
育、差別事案への対処の在り方についての提言を行う「ハンセン病に係る偏見差別の
解消のための検討会」の開催等を行ってきた。令和5年3月には、「ハンセン病に係る
偏見差別の解消のための検討会 報告書」が取りまとめられたところである。
当該報告書において、ハンセン病問題に関する全国的な住民の意識調査が一度も実
施されていない現状が指摘されている。ハンセン病問題に関する全国的な住民の意識
調査を実施し、ハンセン病に係る偏見差別の現状を正確に分析することは、また、今後
必要とされるハンセン病問題の施策を検討する上でも、極めて重要なものである。
2 事業の内容
ハンセン病問題に関する全国的な住民の意識調査を実施するため、以下の業務を
行う。
(1)ハンセン病問題に係る全国的な意識調査に関する検討会の開催及び議事運営
①基本的事項
別紙「ハンセン病問題に係る全国的な意識調査に関する検討会運営要綱(案)」
に基づき、検討会の開催・運営を行うこと。(頻度は調査項目検討の進捗によるが、
オンラインを基本とし、必要に応じて、一部の開催において対面とすることも可能
とする。年間8回以上とする。)
開催案内を各委員及び厚生労働省に通知すること。
②検討会委員の任命等
委員の候補者(厚生労働省が別途示す者。)に対して委嘱状を送付し、委員とし
て任命する旨の通知を行うこと。
③その他運営事務
検討会に出席した委員に対し、謝金(委員 19,600 円/回程度)を支払うこと。
オンラインツールについては、「zoom」による接続とする。
対面により開催する場合には、各委員の意向を確認の上、会場を確保すること。
また、旅費(国家公務員等の旅費に関する法律に準ずること。)を支払うことがで
きるものとする。
委員からの求めに応じて、検討会について事前説明を行うこと。
なお、謝金及び旅費については、本契約とは別に、実費を支払うものとする。
(2)事務局機能
本事業における事務局機能を継続的に維持すること。
検討会での決定や求めに応じ調査・分析、資料収集及び報告書等のとりまとめを
行う必要があることから、事務局として、調査・分析業務の知識・経験を有する常
勤職員を1名以上確保するとともに、必要に応じて事務職員を配置すること。
(3)調査実施及び調査結果分析等
①調査方法
原則として、インターネットモニター調査とする。ただし、抽出するインターネ
ットパネル登録モニターについては、検討会等で議論の上、受託者は本調査に適
したものを選択すること。また、調査時期についても、検討会等の議論により決定
するものとする。
②調査対象者及びその範囲等
原則として、サンプル数 20,000 人以上とする。ただし、検討会等の議論により
決定するものとする。
③調査結果分析等
原則として、調査結果は単純集計、5軸程度のクロス集計を行うものとする。た
だし、検討会等の議論により決定するものとする。
検討会における議論等を踏まえ、ハンセン病問題に係る全国的な意識調査の調
査実施・調査結果分析を行うこととし、回答入力データ及び調査結果データ等を付
した上で、報告書として取りまとめを行うこと。
調査に関する疑義が生じた場合は、厚生労働省に相談すること。
その他調査実施に必要な経費(事務局職員の旅費、通信運搬費、印刷製本費等)
を支払うこと。
3 事業の実施期間
契約日から令和6年3月29日まで
4 留意事項
受託者は、下記の項目について留意しなければならない。
(1)検討会は、原則非公開とする。
(2)本事業により知り得た情報については、講演、著書等、本事業以外の活動におい
て個人のプライバシーへの保護等に配慮し、検討会の範囲を超えて公にしないこ
と。
(3)(2)は、本調査事業が終了した後も同様であること。
(4)受託者は事業の実施に当たって委託者と緊密に連絡を取ることとし、疑義が生
じた場合は委託者と協議すること。
(5)委託事業実施計画書
受託者は委託者の定める様式に従い、契約締結時に委託者に対して委託事業実
施計画書を提出するものとする。委託事業の実施に当たり計画書に記載した事項
を変更する必要があると判断したときには、委託者に対してその旨届出を行い、委
託者の指示に従わなければならない。
(6)事故等の報告
委託事業の実施に重大な影響を及ぼす事故その他重大な事件、人命に損傷を与
える事故等が発生したときは、受託者は、臨機の措置を講ずるとともに、遅滞なく
その状況を委託者に報告することとする。
(7)新型コロナウイルス感染症予防対策について
検討会の開催等の実施に当たっては、新型コロナウイルス感染症の感染予防に
必要な措置(十分な規模の会場や各委員との十分な距離の確保、オンラインの活用
等)を講じること。
(8)個人情報の取扱い
本事業によって知り得た個人情報は、次に掲げるとおり取り扱うこと。
① 委託者の承認なしに第三者に提供してはならないこと。
② 個人情報が記された資料を事業実施以外の目的で複写又は複製してはならな
いこと。作業の必要上、複写又は複製した場合は、作業終了後、適切な方法で破
棄しなければならないこと。
③ 個人情報が記された資料は、事業完了の日の属する年度の終了後5年間保存
するものとし、保存期間経過後、適切な方法で破棄すること。ただし、委託者が
別に指示したときは、その指示によること。
④ 個人情報漏洩等問題となる事案が発生した場合には、事案の発生した経緯、被
害状況等について委託者に報告するとともに、委託者の指示に基づき、被害の拡
大の防止及び復旧等のために必要な措置を講ずること。
(9)再委託
① 受託者が本契約に係る事務又は事業の全部を一括して第三者(受託者の子会
社(会社法第2条第3号に規定する子会社をいう。)を含む)に委託することは
禁止する。また、総合的な企画及び判断並びに業務遂行管理部分は再委託しては
ならない。
② 受託事務又は事業の一部を再委託する場合は、あらかじめ再委託の相手方の
商号又は名称及び住所並びに再委託を行う事務又は事業の範囲、再委託の必要
性及び契約金額について記載した「再委託に係る承認申請書」を支出負担行為担
当官に提出し、承認を受けること。また、受託事務又は事業の一部を再委託する
場合は、受託契約金額に占める割合は、原則2分の1未満とすること。
③ 再委託に関する内容に変更が生じた場合には、受託者は「再委託に係る変更承
認申請書」を支出負担行為担当官に提出し、承認を受けること。
④ 再委託の相手方から更に第三者に委託が行われる場合には、当該第三者の商
号又は名称及び住所並びに委託を行う事務又は事業の範囲を記載した「履行体
制図」を支出負担行為担当官に提出し、履行体制の把握に努めること。
⑤ 受託者は、秘密保持、知的財産権等に関して本仕様書が定める受託者の責務を
再委託先業者も負うよう、必要な処置を実施し、支出負担行為担当官に提出し、
承認を受けること。
⑥ なお、第三者に再委託する場合は、その最終的な責任を受託者が負うこと。
5 成果物
本事業完了後、以下の成果物を納品すること。
①検討会開催経過、調査結果等をまとめた報告書 100 部(A4 サイズ、1色刷り、
簡易製本)(検討会委員へ 1 部ずつ送付する分も含む。)
②報告書の原稿、回答入力データ及び調査結果データ等は、電子媒体(CD-ROM 等)
でも 1 部提出すること。
納入期限は令和6年3月29日とする。
6 その他
(1)事業の実施によって得られるすべてに係る著作権、その他の諸権利は厚生労働
省に帰属するものであること。
(2)本実施要領に定めのない事項及び疑義が生じた場合は、厚生労働省担当者と速
やかに協議を行うものとする。
別紙
ハンセン病問題に係る全国的な意識調査に関する検討会運営要綱(案)
(目的)
第1条 ハンセン病問題に係る意識調査は、ハンセン病に係る偏見差別の現状を正確
に分析することすることにより、今後必要とされるハンセン病問題施策の検討に資
することを目的として設置する。
(検討会の設置・活動)
第2条 ハンセン病問題に係る意識調に関する検討会(以下、「検討会」という)を設
置し、ハンセン病に係る偏見差別の現状を正確に把握するための設問や調査対象者
の範囲等の検討、調査結果の分析を行う。
(構成)
第3条 検討会の委員は、学識経験者(人権法学者、統計学者等)、ハンセン病違憲国
家賠償訴訟全国原告団協議会、全国ハンセン病療養所入所者協議会、ハンセン病家
族訴訟原告団及びハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連絡会の6名程度で構成
し、受託者の長が選任する。
(資料開示)
第4条 厚生労働省は、検討会から求めがあった場合、個人のプライバシー保護等に
配慮しつつ、その保存する関係資料を原則としてすべて検討会に対し開示する。
(会議の公開)
第5条 検討会は原則非公開とする。ただし、検討会において必要と認めた場合にお
いては、議事概要を公開するものとする。
(事務局)
第6条 検討会の運営事務は、受託者が行う。
初の意識調査 “偏見 差別は依然として深刻” 厚労省
NHK
ハンセン病への差別や偏見の実態を把握するため、厚生労働省が一般の人を対象に初めて意識調査を行いました。
6割以上の人が「ハンセン病への差別意識を持っていない」と答えましたが、2割近くの人が身体に触れることに抵抗を感じると答えたほか、元患者の家族と自分の家族が結婚することに抵抗を感じると答えた人も2割以上にのぼったことがわかりました。
厚生労働省の検討会は、「ハンセン病への偏見差別は現存し、依然として深刻な状況にあることがうかがえた」と結論付けています。
(社会部 勝又千重子 記者)
差別や偏見の実態について意識調査 一般の人2万人余りから回答
ハンセン病をめぐっては、かつての国の誤った隔離政策で元患者や家族が差別を受けてきていて、去年、元患者や人権の専門家などでつくる検討会は、差別や偏見の実態を把握するよう求める報告書をまとめました。
これを受け、厚生労働省は去年12月、一般の人を対象にインターネットを通じて初めての意識調査を実施し、2万人あまりから回答を得ました。
調査では、ハンセン病について自分が偏見や差別の意識を持っているかどうかを尋ねたところ、
▼「持っていると思う」が35.4%、
▼「持っていないと思う」が64.6%でした。
また、ハンセン病の元患者や家族に対してどのような場面で抵抗を感じるかを尋ねました。
「とても感じる」と「やや感じる」を合わせた抵抗を感じる人は、
▼「近所に住むこと」で9.3%、
▼「同じ医療機関・福祉施設に通うこと」では7.5%でした。
さらに、
▼「ホテルなどで同じ浴場を利用すること」は19.8%、
▼「手をつなぐなど身体に触れること」には18.5%、
▼「ハンセン病元患者の家族とあなたの家族が結婚すること」については21.8%が抵抗を感じると回答しています。
厚生労働省の検討会は、「ハンセン病への偏見差別は現存し、依然として深刻な状態にあることがうかがえた」と結論づけました。
平成8年まで隔離政策 元患者や家族の救済策設ける
ハンセン病は「らい菌」による慢性の感染症です。
衛生状態のよい今の日本では、感染しても発症することはほぼないものの、有効な治療薬が無かった時は、進行すると手足や顔が変形するなどの後遺症が残りました。
国は感染の拡大を防ぐ目的で、昭和28年に「らい予防法」を定め、患者の隔離政策を進めました。
その後、感染力が極めて弱いことが知られるようになり、治療法が確立されましたが、国は患者を強制的に療養所に隔離する政策を続け、平成8年に法律が廃止されるまで続きました。
ハンセン病の元患者たちは、「国の誤った隔離政策で人権を侵害された」として、各地で国に賠償を求めた裁判を起こし、平成13年5月に熊本地方裁判所が「国は必要がなくなったあとも、患者の強制的な隔離を続け、差別や偏見を助長した」などとして、国に賠償を命じる判決を言い渡しました。
国と国会はその年に隔離政策の誤りを認めて謝罪し、元患者や遺族が申請をすれば補償金を支払う救済策を設けました。
また、令和元年には患者だけではなく、家族も偏見や差別の被害を受けたとして、国が家族に対し、補償金を支払う制度ができました。
家族への補償金の申請は、ことし11月21日までで、あと半年あまりに迫っています。
「うつるから戻ったらいかん」治っても親族に拒まれ帰郷できず
報告書に記載された現存するハンセン病への偏見や差別とはどのようなものなのか、元患者の女性が自分の体験を聞かせてくれました。
岡山県の療養所で暮らす、87歳の女性は、中学3年生のころにハンセン病を発症して療養所に入所しました。
元患者の中には、病気が治っても、差別を恐れた家族から帰宅を拒まれる人が多くいたということですが、女性は、兄から「自分の家なのだから帰っておいで」と言ってもらい、三重県の母と兄が住む実家に年に1回程度帰省していたということです。
しかし、母親が亡くなり、兄も介護が必要になった10年ほど前からは、兄の妻から帰省を拒まれるようになったといいます。
女性は、「ちょっと帰るねと言うと『その時はだめ』と。『病気がうつるから戻ってきたらいかん』とはっきり言うんです。病気は治っているとどれだけ説明してもだめだった」と話していました。
その後も、兄に電話をしてもつないでもらえない状態が続き、去年12月に兄が亡くなったと連絡がありました。
兄の葬式への出席も断られたということで、現在まで墓参りができない状態が続いているということです。
女性は、墓参りの代わりに自室の仏壇に母親と兄の昔の写真を飾り、毎日、手を合わせています。
女性は、「私にとってはお父さんみたいな兄でした。3つしか年が離れていなかったけれど、何もかも分かってくれた。いまだに会いたい気持ちは出てくるが、諦めないと私の気持ちが持たない。ハンセン病の正確な知識はまだ世の中には理解されていないと感じます」と話していました。
亡くなっても本名 名乗れず 療養所の納骨堂に眠る
女性のように今も療養所で暮らす元患者は、厚生労働省のまとめで、去年5月時点で全国でおよそ810人にのぼっています。
亡くなったあとも、ふるさとの墓に入ることなく、療養所の納骨堂に入る人も多くいます。
岡山県にあるハンセン病の療養所「邑久光明園」で、20年以上働いてきたソーシャルワーカー、坂手悦子さん(53)は、入所者の葬儀や納骨に関わってきました。
療養所の納骨堂にある1797人の遺骨をおさめた骨つぼの半数以上には、仮名が記されているということです。
坂手さんは、「ことし2月にも当園では3人が亡くなったが、1人は仮名のままで納骨堂で眠っています。入所者は、家族をハンセン病の差別から守りたいという思いがあって仮名を貫き通していて、ハンセン病の差別は自分で断ち切る、自分さえ我慢すればいいんだという思いがある」と説明しました。
そのうえで坂手さんは、「園でも本名を知っている職員は限られているし、私たちも本名を隠す手伝いをしている。ふと我に返ったときに本当におかしなことだと思います。外の人たちからは隠しているから差別が無くならないのではないかと言っていただくこともあるが、それでも必死で隠さざるをえない状況にあるということの背景にあるものを忘れてはいけないと思います」と話していました。
家族にも差別 姉の縁談が破談に
ハンセン病では、元患者だけではなく、家族たちも差別を受けてきました。
兵庫県出身の、浜本しのぶさん(仮名・87歳)は、11歳の時にハンセン病を発症しました。
今も、岡山県の療養所で仮名を名乗って暮らしています。
家族ではじめにハンセン病にかかったのは、浜本さんの父親でした。
近所に病気のことを知られた時のことについて、浜本さんは、「あそこの家はうつる、汚いとか言われて私も頭から白い消毒の粉をかけられて、それを近所の人が人だかりになって見ていました。これまで一緒に遊んでいた男の子に石を投げられて頭をけがしました」と語りました。
中でも浜本さんが忘れられないのが、手紙や面会で励ましてくれた、2歳上の姉への差別です。
姉は、20代のころ、公務員の男性と結婚の話が持ち上がりましたが、浜本さんのハンセン病の病歴が分かると破談になったということです。
浜本さんは、「姉への差別は、生きていた中で一番つらかった。自分の病気のせいで姉にも迷惑をかけてしまう。死のうかと思いました」と話していました。
その後、姉は別の男性と、浜本さんのハンセン病のことを伝えた上で結婚しましたが、親戚の中には、いまだ妹の存在を伝えることができていない人もいるということです。
ハンセン病をめぐり、国は誤った隔離政策で元患者だけでなく家族も差別の被害を受けたとして、令和元年(2019年)、最大で180万円の補償金を支払う制度を設けました。
当初、国は補償の対象となる元患者の家族をおよそ2万4000人と見込んでいましたが、3月中旬時点で請求があったのは8300件あまりと、想定の3割あまりにとどまっています。
補償金の申請の期限は、ことし11月21日に迫っていますが、浜本さんの姉は、まとまった金額を受け取ることで周りに妹の病歴を知られることを恐れて、補償金の申請ができていないといいます。
浜本さんは、「子どものお嫁さんはぜんぜん私のことを知らないから、姉には私の存在を絶対言ったらあかんと口止めしました。これまでハンセン病のことで差別されてきたので。ばれるようなことをして姉が悲しまないといけないことになったら、私も生きているのがつらい」と話していました。
補償金の申請 多くが断念
浜本さんが暮らす、岡山県にあるハンセン病の療養所「邑久光明園」で、ソーシャルワーカーの坂手悦子さん(53)は、補償金の申請につながらないケースに数多く立ち会ってきました。
申請をする上で大きな壁となっているのは、家族自身が周囲に元患者の存在を隠しているケースが多いということです。
補償金の申請には、戸籍謄本などのほかにも療養所に入所していた証明書が必要なため、療養所には家族から連絡がくるということですが、申請のための戸籍謄本を取る際に役所で使用理由を聞かれ、周囲に知られると思ったとか、ほかの家族にハンセン病の家族のことを隠していて知られる恐れがあるなどの理由で申請を断念するケースがあったということです。
中には、「180万円ごときで今まで大切にしてきた生活を壊すわけにはいかない」と話した人もいたということです。
坂手さんは、「請求したくても怖い、ハンセン病の家族がいたことがばれるかもしれないと思ってできない状況が今も続いている。隠さざるをえない状況自体が今も続いていることが差別だと思っています。根深いものがあると思う」と話していました。
そのうえで、「世間でハンセン病への目に見える差別は少なくなっていると思うが、コロナがあって、感染した人の家に落書きがあったり、県外ナンバーの車に嫌がらせがあったり、そういうのを見ると、ハンセン病の元患者のご家族たちはやっぱり今も同じじゃないかと思ってしまう。家族補償を請求できない人が多いことは、社会が変わっていないことのあらわれなのだと気づいてほしい」と話しました。
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