徹は、65歳で亡くなっ父親真司の遺産の株を運用した時もあった。
日々、営業の仕事で外出しても、株の動向が、気になり、証券会社の店頭の電光掲示板に釘付けとなる。
肝心の期待した父親の外国企業の株も下がり始めていたので、それに見切りをつけなけれならない状態に堕ちる。
そこで、その中の二つの株を売り、日本企業の株に切り替える。
だが、それまでものが裏目に出た。
気落ちした彼は、中国人のメイユイ(美雨)との交際のなかで、中国企業の株に注目して大きな利益を得るこことなる。
その株の運用を指南したのは、営業で知り合った歯科医師の天田孝蔵であった。
天田は、歯科医師対象の講演の後に、突然に参加した歯科医師に対して、講演内容とは全く関係のない話題に転じるのだ。
「皆さん、中国株を買いなさい。有望です」当然、受講者たちは唖然とする。
そして徹は、天田先生が勧めていた中国株で得た利益の一部の50万円をメイユイに手渡す。
「センスイ、こんなにお金たくさん、ほんとに、いいのですか」と彼女は目を丸くするばかりであった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます