みつとみ俊郎のダイアリー

音楽家みつとみ俊郎の日記です。伊豆高原の自宅で、脳出血で半身麻痺の妻の介護をしながら暮らしています。

彼女のお父さんには

2006-02-25 23:08:56 | Weblog
何度かスタジオの仕事でサックスを吹いていただいたことがあるのだが、お嬢さんに会うのは今日が初めて。
雑誌『ミセス』のイタビュー記事のために平原綾香さんと六本木のドリームミュージックで会う。
おそらく、街で見かければ普通の若いお嬢さんなんだろうが、目の前で私の用意した質問に丁寧に、そして、ひとことひとこと、ひとフレーズ、ひとフレーズをしっかりとことばを選びながら答える態度は、とてもまだ21才ぐらいの若い女性には見えない。
立派にアーティストとしての解答が、私のすべての質問に対して出てくる。しかも、その答えは、私の予想を裏切らないどころか、ある意味、パーフェクトな答えばかり。

でも、話しをしながら納得した。
すべては、ご両親や家庭から来るモノなのだなと思った。
仕事上のことなので全部のネタはバラせないが、一つだけ私が感動したことばがある。
平原さんのお母さんが小さい頃から彼女にいつも言っていたということば。
「音楽を奏でるようにことばをしゃべりなさい」。
なんという深いモノを持ったお母さんだろう。なんという愛情を持ったお母さんだろう。
何か、私は彼女のこのことばを聞いただけで、ついホロっときてしまい、思わず叫びそうになってしまったのだが、そこはグッと我慢。インタビューは私の仕事なのですから(小さい頃に両親をなくしている私はこの手の話しに弱いのだ...グスン)。

でも、ホントにいい子ですネ。
ある意味、理想的な娘。理想的な父母。そして、結果として、理想的な家庭がそこにあるっていう気がした。
今でも、よく3人で一緒に映画に行くのだという。
サックス吹きとしてもいつか父を越えてみたいとも言っていた。
彼女のサックス、ぜひ聞いてみたいと思った。

すごい!

2006-02-25 00:39:31 | Weblog
もう、すごいのひとこと。

今日は、人形劇団飛行船に打ち合わせに行った後、私が雑誌ミセスでインタビュー紹介した能管の一噌幸弘さんのコンサートを見に東京オペラシティの大ホールまで行った。
彼のライブ演奏を最初に見た時もかなりの衝撃だったのだけど、今夜のコンサートは「ぶったまげた」の一言。「この人、ただモノじゃない」と本気で思ったコンサートでもあった。

私は、これまで、すごいアーティストと言われるような人を数限りなく見たり、一緒に演奏したりしてきたので、滅多なことじゃ驚かないと思っていた私だけれども、この人には完璧にノックアウトされてしまった。
バッハの管弦楽組曲をオーケストラと能管で完璧にやってのけただけでも衝撃以外の何者でもないのに、彼の自作のオーケストラの組曲やベースの吉野さんたちとのセッションなど、これほど興奮したコンサートも珍しい。
まあ、こうやって自分がいかに今日のコンサートに感激したかをことばで伝えようとするのだが、ある意味無理だナと思う。
こればかりは、実際に行って聞いた人にしかわからないショックと感動と興奮。今日、あの場所にいた人は本当に幸せだと思う。

おかげで、明日インタビューする平原綾香の来月発売のニューアルバムを今BGMにしながらこのblogを書いているのだけれども、彼女に明日何を聞けばいいのかサッパリ浮かんでこない。
え~い、明日考えよう。今日は、すっかり頭と身体が一噌幸弘モードだ!