

第3回:花も実もある、梅の話し

梅の季節になると子どもたちが「母ちゃん!梅シロップ作ってよ!」と催促してきます。
5〜6月に仕込むと、夏休みの頃にはシロップの出来上がり。
川や海に遊びに行くときは、小さな容器に移してシロップを持って行って
、出先で買った冷たい水や炭酸水で割ればOK。
市販のジュースを買わずに済みます。
また青梅の時期にドクダミが十字の白い花を咲かせます。
葉っぱでもいいですが、花の咲くときに一番薬効があるそうで、花を摘んで焼酎に漬けます。
このチンキは虫刺されやあせもなど肌のかゆみによく効くので、やはり夏の間に重宝します。
自然のサイクルは本当によくできているなあ、と感心します。
さて、シロップを漬けたあとは梅干し作りです。
今年も高知の梅と塩と紫蘇で仕込みました。
追熟する間、部屋の中にザルに広げた梅を置いていましたが、
家中が梅の甘酸っぱい香りでいっぱいになりました。
これぞ梅セラピー。
梅雨が明けたら干します。
そしてこのときできる副産物が梅酢。
梅酢はおにぎりを結ぶときや野菜の浅漬けなど日常的に使いますが、
気に入っている食べ方を一つご紹介。
やはり初夏ごろミョウガの季節になると、
ミョウガの皮が一袋100円で市場などに売られています。
そのミョウガをフードプロセッサーでみじん切りにして梅酢で漬けます。
赤梅酢で漬けたら色も鮮やか、何にでも合う薬味になります。
夏大根をおろしてこのミョウガとおじゃこで、夏の名もなき一品です。
※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』2018年8月号より転載しました。