”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

16日間 わさびの時間

2011-11-23 13:05:48 | 野菜

わさびの視察研修の日から、今日で16日が過ぎました。

しかし、この間、

私の頭はわさびでいっぱい・・・。

魂は、まだ中伊豆のわさび田を

ウロウロしているような状態でした。

Img_2416

 

わさび田を見るのも、

栽培されているわさびを見るのも、初めての経験でした。

視察はしたものの、それはただ

1枚の絵のように風景が頭に中に納まっているだけで、

わさびの栽培そのものに関しては、

何もわかっていなかった・・・。

 

「わさびは苗を植えてから、1年~1年半かけて育てられます。」

「この分けつ茎を取って、苗にし、株分けすることができます。」

 

確かにそう説明を受けました。

しかし、私は

「きっとJAの育苗センターが苗を毎年用意して、

 それを植えているんだろうなぁ・・・。

 でも、1年~1年半かけて育てるってすごいことだ!」

と、勝手に解釈し、

勝手に感動していました。

 

ところが、ところが、

わさびは、苗作りまでにも1年という時間が必要だったのです。

中伊豆のわさびは、実生法という

種子を取って苗を育てる方法で栽培されています。

 

●わさびの栽培スケジュール

 わさびの花が咲くのは、1年に1回。

 3月~4月にかけて・・・です。

 しかし、種を取るのは、種が完全に乾燥してからです。

 つまり花の開花盛期後、50日~60日経った、

 5月下旬から6月上旬が種の採種には最適なのです。

 

 そして、なんと!

 その種は蒔いてもすぐに発芽しないので、

 一定の期間(90日ほど)冷蔵庫で保管しなければなりません。

 

 ということは、

 秋になってようやく種が蒔けるのです。

 この苗を半年間育苗し、やっとわさび田に植えることができます。

 

 つまり、

 花が落ちて種ができた1年後の春に、

 ようやくわさび田に植えることができ、

 そこから1年~1年半かけて根茎を育て上げるのです。

 

この事実にたどり着くのに、私は16日間かかりました。

わさびの育ちに比べれば、短すぎる時間・・・。

でも、視察研修後、

ずっとわさび田から抜け出せなかった私が

ようやく帰還できた・・・今はそんな気持ちです。

 

観光旅行に行ったわけではない。

視察研修に行ったのだから、

これくらいは“悩みや苦しみ”とは言いませんが・・・。

 

ものわかりの悪い私に、丁寧に説明して下さった

静岡県農林技術研究所 わさび科様

何度も伊豆の研究所との橋渡しをして下さった

静岡県農林技術研究所様、

本当にありがとうございました。

 

コメント (2)
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