わさびの視察研修の日から、今日で16日が過ぎました。
しかし、この間、
私の頭はわさびでいっぱい・・・。
魂は、まだ中伊豆のわさび田を
ウロウロしているような状態でした。
わさび田を見るのも、
栽培されているわさびを見るのも、初めての経験でした。
視察はしたものの、それはただ
1枚の絵のように風景が頭に中に納まっているだけで、
わさびの栽培そのものに関しては、
何もわかっていなかった・・・。
「わさびは苗を植えてから、1年~1年半かけて育てられます。」
「この分けつ茎を取って、苗にし、株分けすることができます。」
確かにそう説明を受けました。
しかし、私は
「きっとJAの育苗センターが苗を毎年用意して、
それを植えているんだろうなぁ・・・。
でも、1年~1年半かけて育てるってすごいことだ!」
と、勝手に解釈し、
勝手に感動していました。
ところが、ところが、
わさびは、苗作りまでにも1年という時間が必要だったのです。
中伊豆のわさびは、実生法という
種子を取って苗を育てる方法で栽培されています。
●わさびの栽培スケジュール
わさびの花が咲くのは、1年に1回。
3月~4月にかけて・・・です。
しかし、種を取るのは、種が完全に乾燥してからです。
つまり花の開花盛期後、50日~60日経った、
5月下旬から6月上旬が種の採種には最適なのです。
そして、なんと!
その種は蒔いてもすぐに発芽しないので、
一定の期間(90日ほど)冷蔵庫で保管しなければなりません。
ということは、
秋になってようやく種が蒔けるのです。
この苗を半年間育苗し、やっとわさび田に植えることができます。
つまり、
花が落ちて種ができた1年後の春に、
ようやくわさび田に植えることができ、
そこから1年~1年半かけて根茎を育て上げるのです。
この事実にたどり着くのに、私は16日間かかりました。
わさびの育ちに比べれば、短すぎる時間・・・。
でも、視察研修後、
ずっとわさび田から抜け出せなかった私が
ようやく帰還できた・・・今はそんな気持ちです。
観光旅行に行ったわけではない。
視察研修に行ったのだから、
これくらいは“悩みや苦しみ”とは言いませんが・・・。
ものわかりの悪い私に、丁寧に説明して下さった
静岡県農林技術研究所 わさび科様
何度も伊豆の研究所との橋渡しをして下さった
静岡県農林技術研究所様、
本当にありがとうございました。