ほこ×たてという番組の中で、
「女優の香里奈さんが、苦手なピーマンを食べられるようになるか」
というコーナーがあり、
北海道 富田ファームさんのフルーツピーマンが紹介されていました。
苦手な野菜がある人にとっては、
その野菜の味と香りだけが嫌いなわけではありません。
見た目も、色もすべてがイヤなのです。
だから、味わう以前に口に入れることさえ抵抗があるのでしょう。
フルーツピーマンに挑む香里奈さんからいつもの華やかさは消え、
無表情でピーマンを噛むその姿は、
敵を探しながら暗闇を進むサラ・コナーのようでした。
おそらく、イヤな思い出のあるピーマンの味を探しながら、
確かめるように咀嚼していたのでしょう。
結果、香里奈さんはフルーツピーマンを食べることができました。
「さやえんどうの味がする。このピーマンなら食べられる!」
と、おっしゃっていました。
しかし、これはあくまでも
富田ファームさんのピーマンが食べられるようになっただけで、
ピーマン嫌いを克服できたわけではありません。
おそらく、ロケ弁の中にピーマンが入っていたら、
まったく箸をつけることはできないと思います。
未熟なうちに収穫される野菜にとって、酸味と苦みは特徴です。
しかし、今、野菜は甘い方へ甘い方へ向っています。
大根からは辛味が消え、
にんじんからは特有の香りが消え、
トマトからは酸味が消えようとしています。
私は、野菜サラダの上に散らされた、
薄い輪切りのピーマンが大好きです!!
ピーマンのあの青い香りがすると、
「あ~、夏が来た~!!」と思ったものです。
富田ファームさんのフルーツピーマンは、ひとつの品種として
もちろん食べてみたいと思いますが、
ピーマンまでが甘い方向へ向かって行ったら、
キラキラした夏が消えてしまうようで、寂しくなります。
だから、がんばれ、昔のピーマン!!