ベジフルメンバーズクラブの学習会に参加するため、
名古屋に行ってきました。
テーマは「放射能汚染と野菜・人体への影響について」。
藤井淳生先生のお話を伺いました。
●福島第一原子力発電所の事故とチェルノブイリとの比較
●チェルノブイリ20年後のIRCAの報告
・放射線に起因する小児甲状腺ガンの患者数は4000人以上だが、
その多くは手術で治り、20年間の死亡患者は9~15名
・白血病も含め、その他の病気の増加は確認されていない。
・最も深刻な被害は、社会経済的な影響、不安ストレス、
そして不必要な妊娠中絶の増加
●放射性物質の量
・福島はチェルノブイリの1/10
・私が生まれた頃(1960年前後とだけ申し上げますが・・・)の方が
米ソによる核実験が行われていたせいで、
チェルノブイリと同等、あるいはそれ以上の放射性物質で
汚染されていたという事実
●食品の汚染基準値は適正か?
・現在、野菜では1kgあたり2000ベクレルを超える放射性ヨウ素が
検出された場合、出荷停止となるが、
チェルノブイリ事故後定められた輸入野菜に対する基準値は
1kgあたり7400ベクレル。
つまり、今まで6000ベクレルくらいの外国産ほうれん草は
普通に出回っていた!
・食物中にも、人体の中にも放射性物質はある。
(自然放射線や放射能が安全で、人工のものが危険ということはない。)
私たちは、福島の事故が起こる前から何十年にも渡って
200ベクレルのほうれん草を普通に食べてきた。
藤井先生は、
「絶対に安全なものはない。安全か危険かは人によって違う。
だから自分で判断する冷静な力を身につけよう。」
とおっしゃいました。
毎日のように、マスコミから色々な数値が報告されますが、
センセーショナルな報道に翻弄されず、
その数値の意味を分析し、危険か安全かを判断する科学的視点が
自分を守る最良の方法だと実感しました。
それにしても、物理・化学の知識があれば、
もっと先生のお話を理解することができたのに、
ついて行くのがやっとでした・・・。
とりあえず、元素の周期表をトイレに貼って覚えようと
決心しながら新幹線で帰ってきました。
藤井先生、ありがとうございました。