五輪真弓 1972年のデビュー曲
世代的にはこのデビュー時代はしらない(音楽はテレビで天地真理とか、ゴールデンハーフとかを聴くのが精一杯でしたね)。五輪真弓という名前は知っていたと思うけど、なんといっても「恋人よ」がその存在を強く意識した最初だったと思う。。
「恋人よ」のヒットで、ラジオなどでも過去の作品を特集する機会がおおくなったのだろう。「少女」を知ったのはそんな頃だった。
季節はちょうど今ぐらいだったと思う。
おとなになる前の少女の、不安な心持ちを歌っているが、少年だった僕にもその気持ちは伝わってきた。五輪真弓さん自身なのかどうかはわからないが、とにかく心の中では、少女が縁側に佇んでいるシーンが浮かび上がっていた・・。
カメラはやや高いところ、平屋の屋根ぐらいの高さから、庭と、縁側を捉えている。家は当時としてもやや古めの木造家屋だ。縁側のたたきの所に少女が座って、庭を眺めている。
飾り気のない白っぽいセーターに、黒っぽいスカート、という感じだろうか。数日前の残雪が残る庭は、それほど日当たりが良いわけではない。周りを同じような住宅に囲まれているためだが、縁側には午後の日差しがふりそそいでいる。
場所は都心にほど近い、京王線か井の頭線とか、小田急線とかの沿線かもしれない。静かな住宅街で、あたりの路地は細くてくるまもあまり通らないが、少し歩いて大通りに出るととたんに賑やかになる。そんなところだ。
特定のモデルがあるわけではないが、従姉妹や大叔母の家とか、その辺が頭の中で混ざり合って、妄想を作り上げていたのだとは思う。
小犬たちが年老いていくって・・・。なんか思春期特有の感受性だなあ・・。そう、大叔母の家に、たしか白いマルチーズがいたことを思い出す。おじいさんかおばあさんか忘れたけど、けっこう長生きの子だった。
五輪さんは「恋人よ」を歌っていた頃、まだ20代だったんじゃないかな。当時はものすごく大人に感じられたけど。。「少女」を歌っていても、いまテレビをつけるとでてくる、AKBとか乃木坂うんうんとかの女の子たちとはまるで違う国の人に思える。「昭和」の人、と言ってもいいけど、どちらかというと’70年代の人なのかもしれません。それと、東京(の西側)のひと。