2010年度 76冊目
『大和路散歩 ベスト 10』
小川光三 著
新潮社
とんぼの本
2003年2月
143p 1300円
大変楽しく読ませていただいた。
本日の二冊目は『大和路散歩 ベスト 10』
とにかく、写真が美しい。
雨上がりの景色に特徴あり。
自分が撮ると砂っぽい奈良の地が、小川光三氏のマジックにかかると別世界と化する。
古墳や五輪塔さえも芸術だ。
写真とはこのように撮るのだと荒田寝て痛感した。
行きたいところが多くある。
石仏、磨崖仏。吉祥龍穴といった興味をそそるものが多い。
奈良も面白いところが多くある。
以前から行きたいと思いつつまだ行くことができてない 石仏の道の頭塔から円成寺を歩いてみたい。
ここは私の心をくすぐる。
一人では少し不安な感じもする山道。
家族の思う腰を上げさせるべきだと感じる。
どこかに行きたい。
そして、どこかに移行といった希望の光が持てる一冊。
ペットロスの今のわたしにとっては、ありがたい。
新潮社HPより ▼
【編集者のことば】
なかにし礼氏が週刊新潮に連載して好評を博した「さくら伝説」は、写真で見たある桜の花に恋をして、その桜に逢うための旅に出るところから、はじまる。桜は一番好きな花だが、花を追いかけて旅をするほどの趣味は持ちあわせていなかった主人公を、そこまで思いつめさせたのは、奈良の古刹・室生寺に至る四つの道の一つ、南門にあたる仏隆寺の桜である。門前の長い石段の途中に立つ樹齢九百年のモチヅキザクラについては、昭和五十五年六月に白洲正子氏も、この寺の「得がたい宝」で、「参道の入口にそびえる桜の大木で、そびえるというより、わだかまっている、といった方がいい」「私が知る範囲では、大和の中で一番大きな桜の老樹である」と紹介している(『私の古寺巡礼』所収)。
白洲正子氏の大和での散策の先導役であったほど、この地を隅々まで知り尽くしている小川光三氏。その氏が、古代の面影を色濃くただよわせる大和路を情趣ゆたかな写真と知的好奇心に満ちた文章で案内した『大和路散歩 ベスト8』は、〈とんぼの本〉シリーズのなかでも際だったロングセラー本の一つでした。このたび大幅に改訂増補した『大和路散歩ベスト10』では、前述の仏隆寺を起点とした「室生古道」と「神話の葛城の道」の二コースを追加しました。桜の花は春だけのお楽しみですが、四季おりおり、いつ行っても楽しい大和路へ、本書片手にすぐにでも出かけてみませんか。
目次
みささぎの道
東大寺転害門~秋篠寺
石仏の道
頭塔~円成寺
斑鳩の道
法隆寺~矢田寺
菩提山道
和爾下神社~円照寺
幻のヤマトの道
白石の国津神社~笠地蔵
山の辺の道
石上神宮~大神神社
飛鳥道
高松塚古墳~安倍文殊院
室生古道
仏隆寺~大野寺
神話の葛城の道
風の森峠~鴨都波神社
二上山・当麻道
聖徳太子廟~当麻寺