家紋好きのワタシの家紋の話。
シゴトでここ最近は家紋帳や
沖縄門中辞典や琉球士族系譜などの資料と
にらめっこの日々です。
というわけで、今日は、沖縄の家紋について。
琉球国王「尚家」の家紋、
左三つ巴については過去にも何度も記事にしていますが、
今日はその他の、沖縄の家紋をご紹介。
まず最初に沖縄の家紋を見て思うことは、
………かわいくない…(^^;)
です。
※参照/「沖縄の家紋」
本土の洗練された、かつ遊び心のある家紋に比べると
まったく別モノと思っていいほど、全く違うタイプの家紋ばかりです。
(なので、本土と同じ形の左三つ巴の存在が不思議なのですよ)
文字そのままだったり、
文字を直線的もしくは円形にゆがめただけだったり、
直線を主流とした図形的(というか地図マーク?)なものだったり、
デザイン的なものがあっても、尚家の三つ巴の「巴」をアレンジしたものばかり。
それは、琉球に本土のような家紋文化がなかった
(根付いてなかった)
というのもあるでしょうけど。
本土ではどの家庭にもあるであろう家紋ですが、
沖縄では一部士族が持つのみ、でした。
よって、江戸時代に町人達が一気に開花させた
本土の家紋文化とは一線を画すものなのです。
紋付袴とか、暖簾とか、
そういう文化でもないですしね。
(あっても士族のごく一部。せいぜい道具紋としての利用くらいか)
でも…時々面白い家紋がちょこっとあったりします。
こちら。
元祖・漢那親雲上、金城家の家紋。
鮫(鱶)です。
しかも、「追い」鮫。(追い鱶)
(※同じモチーフが3つ、互いを追うように並んでいるパターンを「追い○○○」と言います)
なんでも、漢那親雲上が鮫に助けられたことから
紋にしたとかなんとか。
ざっと調べてみたけど、
本土には鮫の家紋はないんじゃないかな?
島国、琉球っぽい家紋です。
もうひとつ。
これは
元祖・松天倍 金城元順紀嘉、金城家の家紋。
なにがモチーフか分かります?
「松」らしいんですけどね…
どうみてもバナナか、芭蕉の葉だよね…。
ちなみに、本土の松紋はこんな感じです。
同じ松でもやっぱりどこか違う。
最後に。
どこの家紋かは書きませんが…
「蝶」の紋です。
…ゆるい。
ゆるすぎる…!!
(本土の蝶紋はこちら。)
本土のにもキャラクターちっくなかわいいのあるけど、
やっぱり↑はやる気なさすぎでしょう(笑)
これも沖縄の姿か(笑)
ちなみに、
こちらは護佐丸を元祖とする豊見城御内の紋。
護佐丸の子孫(いまや10万人以上だとか?)や分家はたくさんあるので
紋もいくつかあるのですが、
これが大本の紋になります。
こちらは、大城賢雄を元祖とする幸地家の紋。
(あれ…っ?摩文仁家は?)
ちなみにこの紋、
肝高の阿麻和利紅型にも組み込んでます
気づいていてた人、いたかな…?( ´艸`)
トップの写真は首里城祭にて、当蔵青年会の旗頭。