がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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KUMIODORI300-組踊展―

2019年08月18日 | ・琉球史散策/グスク時代

 

組踊300周年記念展示会、
その名もズバリ
「KUMIODORI 300ー組踊展ー」

県立博物館と首里城の2会場で同時開催中です。

https://kumiodori300.okinawa/event/20190711-0825-exhibition/
https://kumiodori300.okinawa/event/20190705-1114-exhibition/

 

県博の方が展示規模が大きく本格的なのですが、
会期があと1週間!
(首里城は11月まで)

そこで、県博のほうの見どころを
簡単にレポートします。

 


『執心鐘入』の元ネタともいえる
『道明寺縁起』が初公開!

執心鐘入のストーリーと比較しながら
絵巻を見ることもできて面白いです。
道明寺そのものにも興味がわきます。

 


村(地方)に伝わる組踊の数々の衣装や小道具!

これだけの衣装を一堂に見れるのはなかなか貴重!
宜野座村の『本部大主』、
多良間島の『忠臣仲宗根豊見親組』が特に興味深かったな。
「鎧」の表現が面白いの。

国賓に対して踊られた(古典)組踊とは違って
近代になって村々で演じられてきた組踊は庶民の目も加わり、
よりショー的なビジュアルになっていった部分
(ある意味では庶民的ながらも健気な工夫)もあるのかな、
と想像しました( ˘ω˘ )

こういうごてごてした装飾って、
古典組踊ではあまり見ない気がするもの。
特に男性キャラ。

琉球創作をしてる人(絵とか舞台とか)には
いいヒント・資料になるかも。

衣装、後ろからも見たかったな。



組踊名優たちの衣装・小道具
『二童敵討』のあまおへ(阿麻和利)だけでも
こんなにバリエーションが!

向立(鍬形部分)も似ているようでちょっと違う。
統一されている形というわけではないのね。

(今の肝高の阿麻和利の阿麻和利のように
真ん中部分がつながっている向立も!)

どの阿麻和利衣装が好みか、話の種にできそう。

 


片山春帆の『芸能画帖』!

個人的にはこちらもポイント高し!

組踊をスケッチ+淡彩したものがステキング!

クロッキーなので、ささっとした線なんだけど
それがまた良くて、憧れる…

 

 

個人的な推しポイントは以上の4つですが、
音楽に焦点を当てたコーナーや
NHKの「沖縄の歌と踊り」の上映もあります。

上映はダイジェストとかじゃなくて
各演目がっつり見れます。

こちらは無料スペースです。

ちなみに、展示は3Fですが、
1Fのジブリ展の手前では
4Kで組踊を上映してましたよ。

演者や公演にこだわらず
綺麗な画像で見たい方はこちらもオススメ。

 

 

首里城での展示は
南殿と黄金御殿だけなのでこじんまりとしていますが、
首里城出土の、アノ兜の鍬形を生で見れます!


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