今回は「盲目の秋」です。
パートⅡはすっとばして
パートⅢをモチーフに。
Ⅲ
「私の聖母!(サンタマリア)
とにかく私は血を吐いた!・・・
おまへが情けをうけてくれないので、
とにかく私はまいつてしまつた・・・
それといふのも私が素直でなかつたからでもあるが、
それといふのも私に意気地がなかつたからでもあるが、
私がおまへを愛することがごく自然だつたので、
おまへもわたしを愛していたのだが・・・
おお!私の聖母!
いまさらどうしやうもないことではあるが、
せめてこれだけ知るがいい――
ごく自然に、だが自然に愛せるといふことは、
そんなにたびたびあることでなく、
そしてこのことを知ることが、さう誰にでも許されてはいないのだ。」
う~ん、
この詩は、友人の小林秀雄に走った昔の恋人のことを
歌ったと思われるんだけど、
その後も一応、恋人関係ではないけれど
お付き合いはあったらしいんだけど・・・
どうにも、ね。
とにかく、中也が別の人と結婚したあと
作った詩でないことを祈ります。
もしそうだったら、奥さんがかわいそすぎるもんねえ。
でも、
きっと、ず~っと忘れられなかったんだろうなあ。
お二人の関係がうまくいけば、ホントによかったんだろうけど、
こればっかりはね、
相性とかもあるし、あきらめられれば
もっと、幸せになれたんだろうにね。
まあ、好きっていう気持ちにも
嘘はつけないしなあ・・・。
うまい具合な処方箋は見つからないけど
きっと、
これが、「中原中也」たる所以なんだろうね。
なんか、複雑な気分・・・。