ヒメコウゾ[姫楮](クワ科)
岩手県以南の本州、四国、九州の低山地の林際に生える雌雄同株の落葉低木。
4~5月に花を咲かせますが、雄花は本年枝の基部に腋生し、小さな白い花を密生させ、雌花はその上に伸びてつく葉ごとに一つずつ付きます。初夏には丸く、橙色に熟す実をつけますが、この実は甘くて食せます。
このあたりの林では、ヒメコウゾをよく見かけます。梅雨の頃になると、あちらこちらで熟した実を目にする機会が多くなります。美味しそうに見えますが、食感があまりよくないので、試食はあまりお勧めしません。
樹皮を和紙の原料としますが、現在では同属のカジノキとの交配で作出された「コウゾ」を原料とすることが多いそうです。
2009年の実
6月下旬 横浜市内にて