ケンポナシ[玄圃梨](クロウメモドキ科)
先日の台風の影響で、林の中が荒れている所があります。枝が折れたものや幹の途中から折れたもの、根こそぎ倒れたものなど木々への影響も大きかったようですね。
ケンポナシも例外ではなく、わりと樹高が高いせいか、枝の折れているものが目立ちました。
この時歩いた林でも、2本のケンポナシがありましたが、どちらも何本か枝が折れてました。
折れて地上に置き去りのままの枝には、熟し始めていた果実が付いています。ケンポナシは果実そのものではなく、果柄の膨らんだ部分を食用とします。その様子が分かるでしょうか。
木の上で熟していると、到底手が届きません。この折れて落ちた枝の実は、味見をするにはいい機会です。ちょっと冒険しようと思って、近付いてみたところ、何となく甘いにおいが漂っていました。でもそれは、果物が腐りかけているようなにおいともいえます。
それでも、滅多にないチャンスと思って、この果柄を口にしてみました。口の中に甘味が広がりましたが、何となく傷んでいる味もします。飲み込むことはせずに、そのまま吐き出してしまいました。外見から想像していたよりは、甘い味でした。傷んでいなければ、案外美味しいかもしれませんね。
もう一度、状態の良いものの味見をしてみたいです。
ケンポナシの花
10月上旬 横浜市内にて