前回に続き、今回もヨキに関係するお話を・・・。
「刃靴(はぐつ)」という、写真のようなヨキの刃のカバーの作り方を紹介します。
用意するものは、登山用品店で売っているナイロンロープ「直径4mm・長さ1m」と「直径3mm・長さ2m」をそれぞれ1本ずつです(色はお好みで)。
別にナイロンロープでなくてもOKですが、カラフルな方が山では目立ちますし、色の組み合わせ次第では、オシャレに仕上がります。
では、編み方です。
①「4mmロープを写真のように交差し、ヨキの刃を包む始点を決めます。」
「始点を決めたら、3mmロープで結びます。結び方はテキトーです。4mmロープが解けなければいいです。」
②「3mmロープを4mmロープの上から下へ8の字のように編みます。」
編んでいくと、写真のようになります。
編み目模様が青のラインに沿って、まっすぐになるように編むとキレイに仕上がります。
裏返すと隙間があり、その隙間にヨキの刃が入ります。
③「ヨキの刃が全体に包めるまで編むか、3mmロープがなくなるまで編みます。ヨキの刃を全体に包んでも余るくらいの方がいいかと思います。」
「編み終わったら、編み込んだ3mmロープが解けないように4mmロープを結びます。この結び方もテキトーです・・。」
完成!!
裏側はこんな感じに。
隙間に刃を入れます。
こういう編み物系も好きなので、いろいろ色を変えて、楽しんでます。
ロープの色は、3mmロープを重視して決めた方がいいですね。
4mmロープは、あまり表に出てこないので。
以前は、木材の搬出現場(製品生産の現場)の職人さんが、休憩時間の合間などに作っていたそうです。(近年はどうなんでしょう・・・。あまり見かけませんが。)
そのときは、こんなカラフルなナイロンロープが材料ではなく、普通のロープだったようです。
僕も、師匠と一緒に仕事で山を歩いていたときに、「ええな~」と思って、教えてもらいました。
師匠は、ヨキの柄も自分で作ったり、捨てられた集材機やチェーンソーを分解して、使える部分を集め、新たに1台を作ったりと、伐採などの現場技術だけでなく、道具を作る・機械を直す技術も、ハンパなくすごい人です。
作ったりするのが好きで、とても凝り性なので、よく普通の道具が奇抜な道具に見えました。
おそらく、このヨキのカバーは、ロープワークではないので、ロープ系の本とかには載っていない現場で伝わった技術(遊び?)の1つではないかと思います。
普通に山歩きする人には不要な技術(?)かもしれません。
仕事やボランティアなどで、山の整備をする方ならヨキはお持ちかと思います。
(持っていない方は、便利なので、購入することをオススメします)
ご愛用のヨキに、この刃靴を是非作ってみてください。
個人的には、道具に愛着が湧くと、無意識に道具を丁寧に扱うようになり、作業の安全にもつながると思っています。
また、道具を雑に扱ったり、丁寧に扱わずにいると、逆にケガにつながるとも思っています。
ちなみに、刃靴の編み方を練習をするなら、普通の白ナイロンロープとかでも十分です。
編み方やコツを覚えたら、ちょっといいロープを使って、本格的に編めばいいと思います。
※本記事は、以前に掲載したものを少し加筆訂正したものです。