はぐくみ幸房@山いこら♪

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葉が赤いスギ

2020年12月21日 | 森林・樹木の基礎知識のお話

 通常、スギの葉は緑色。

 だけど、冬になると、スギの葉は赤褐色に変色します。

 もちろん、全てのスギが、同じように赤褐色に変色するわけではありません。

 スギの葉の変色は、系統・品種によって差があります。

 同じスギでも、赤味に個体差があったり、中には変色しないスギ(呼称:ミドリスギ)というのもあります。

 枯れてる?って、思うくらい真っ赤かなスギもあります。

 あと、日当たりが良い場所に生えているスギは、より赤味が強く変色したり。 


 
 冬になると、葉の中の葉緑素が分解され、少なくなります。

 そして、それまで隠れていたカロチノイドの一種「ロドキサンチン」という色素が現れて、スギの葉は赤褐色に変色します。

 この「ロドキサンチン」は、低温下で光ストレスを受けると引き起こされます。

 そして、「ロドキサンチン」は、光による阻害を防止する働きがあることが明らかにされています。

 なので、冬期のスギは、休眠中に光によるダメージを和らげるため、赤褐色に変色していると思われます。

 ちなみに変色しないスギ(呼称:ミドリスギ)は、より光による阻害を受けていると言われています。 

 

 なお、寒風害などで、枯れたスギも同じような色に変色するため、変色したスギが、生きているのか・枯れているのか、一目ではわかりませんが、生きていれば、春になると葉緑素が戻って、緑色になります。

 時々、「うわー、枯れてないのよね?」と思うくらい、赤褐色に変色しているスギ林を見かけます。

 そんなスギ林でも、春になると、再び緑色に戻るので、そのギャップに驚かされます。

 

※2016年1月の記事を再編

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