矢追純一さんが、
日本テレビで宇宙人番組を作っていた頃の話だ。
生放送中に、みんなで宇宙人を呼ぶという企画があった。
その時、矢追さんは「社長室を開けてください」と言い出したそうだ。
そう簡単に社長室を使わせるにはいかない。
使う理由を尋ねると矢追さんは堂々とこう答えた。
「もし本当に宇宙人が来たらどうするんですか!」
もし宇宙人が日本テレビに来たら、
社長室に入ってもらうつもりだったのだ。
テレビと世の中の関係は時代によって変わる。
しかしみんなで真剣に宇宙人を呼ぼうとしていた時代は、
テレビは今よりはるかに「夢の箱」だったのだ。