ガスを知らない若者たち

2017年11月07日 22時25分08秒 | コメディのかけら

行きつけの酒場で聞いた話。

店主の妻が、汚れた器を洗おうとしたら、
突然、流しのお湯が出なくなってしまった。

湯沸かし器の電池が切れたのか。

そう思って確認しに行くと、
湯沸かし器の近くにあるガスの元栓が締められていた。

そりゃ、お湯は出ないよ。

でも、誰がそんなことをしたのか?

店主の妻が、一見さんの大学生グループに詰問した。

「ガスの元栓、締めました?」

犯人は彼らの中の一人だった。

「火がボッとついて怖かったんです」

その店の湯沸かし器はトイレを出た手洗いの所にあるのだが、
かなり古いもので、
普段は種火が灯っているが、
お湯を使うとボッと音をたてて火が点く。
昔はどこの家庭にもあったものだが、
まだ二十歳そこそこの大学生は見たことがなかったようだ。

そうか、あの湯沸かし器も今では過去か。

それはさておき、
いくら怖かったとはいえ、勝手に元栓締めるなよ。