初めての酸辣粉

2017年11月09日 10時44分17秒 | 経堂通信

晴れた秋の日、
ひさしぶりに豪徳寺の商店街を散歩したら、
『辣上帝(らしゃんてぃ)』というカフェ風の店があった。
日本で唯一の酸辣粉(サンラーフン)の専門店らしい。
初めて聞く料理だ。
面白そうなので入ってみた。

酸辣粉というのは四川の春雨料理だという。
注文してから出来上がりまで20分かかるそうで、
せっかちな僕としては普段なら「…」となるところだが、
その日はいくつかの会議が休止になり、時間に余裕があった。
これも何かの縁だろう。

家人はもっともスタンダードなものを頼み、
僕はその1つ上の辛さのものを頼んだ。
「かなり痺れますけど大丈夫ですか」
と心配されたが、なんとなく引くに引けずそのままでお願いした。

20分後。
酸辣粉が出てきた。
肉味噌の上に僕の方だけ真っ赤な粉が大量にかかっている。
予想以上の量じゃないか!
これは、唐辛子?山椒?

混ぜながら食べる。
その名のとおり辛酸っぱい。
でもそれほど辛いわけでもない…と思っていたら、
だんだん舌が痺れてくる。唐辛子ではない。山椒の痺れ。

アドバイスに従って頼んだマンゴーラッシーに救われる。
ラッシーをひと口飲むと、痺れはすぐに消える。
すごいよ、ラッシー。

そうそう、春雨についても書かなければ。
太い。かなり太い。さぬきうどん並みの太さだ。
そしてすごい弾力。噛み切れない。
れんげに少しずつとって食べるのがいいようだ。

ラッシーのおかげで口の中の痺れは苦ではなかったが、
気がつくと、首筋に汗、額に汗、汗、汗。

けっこうボリュームがあって満腹。
僕にはちょっと多かったかと思ったが、
別に胃にもたれる感じはなかった。
そして店を出てしばらくすると、胃が軽くなっていた。

その日はちょっと風邪気味だったのだが、
酸辣粉を食べた後、風邪も去ったようだった。

なんとも不思議な料理だった。