
ご近所の棋士・高野秀行さんが昨年出した本。
タイトルからもわかるように、
子育てをする親に向けた本ではありますが、
「子育て」は今のところ関係ない、すでに卒業した、
という方でも得るものが多いと思います。
将棋というのは、
「勝者が勝ち名乗りを上げるわけでもなく、
敗者が負けを認めることで初めて決着がつく」
確かに、言われてみれば。
この一文だけでも、将棋の特異性・奥深さがわかります。
ルールやマナーはなぜ守る必要があるのか?
「互いに気持ちのいい時間を過ごすために必要(だから)」
汎用性のある言葉です。
「ポイントとなる局面にしっかり集中しながらも、
広い視野を持たなければいけない」
これも将棋に限らず、
クリエイティブな職業に携わる人/目指す人が忘れてはいけない視点。
その方法、「細分化と順序」…その先を考えたくなりました。
わかりやすいところでは、
「3手の読み。3手というのは『自分、相手、自分』の順」
これを読んでまず思い出したのは君塚良一さんの脚本術。
セリフを書く時に大切なのは「3つの構造、フリ・オチ・フォロー」
萩本欽一さんが言った笑いの構造からの応用のようですが、
この3つ目を考えられるか・考えられないかで、プロかアマチュアかが
分かれると書いています。
そして、この考え方は、脚本や笑いだけではなく、
サービスといった分野にも応用できます。
いろいろと刺激を受けました。