外観、第一印象は「CX-5の兄弟車というより別のジャンル?」です。
恐らく原因はCX-5の背が高く堂々とした印象に対し、大きなタイヤの上にドカーンとデミオを乗せてしまったというか(笑。
最近はBMWのX6のように「足回りはSUV系」でも、上物は「クーペスタイル」というのが一つのトレンドだそうです。
何となく各メーカーがそういった方向を模索してるかな。
国内ではヴェゼルが「下半分はSUV、上半分はクーペ」をうたって登場しました。
CX-3もそうした流れの一つと言える気がします。
特に真横から見た画が判りやすいのですが、ボンネットラインに比べてルーフラインが異常に「低い」。
ジュークや、スタイリッシュなヴェゼルに比べても低く見える(汗。
恐らく室内の居住空間はこれ等対抗馬になる車達より厳しいのだろうなぁ。
ルーフデザインは「何か奇をてらったかな?」と感じた。
が、細部を見ると意外な印象が。
横から見るとフロントウィンドウ上部からリアウィンドウ上部、そしてリアウィンドウ(リアクウォーターウィンドウ)に沿って放物線のようにラインが繋がってます。
デミオの場合は太いリアのピラーがあったのですが、CX-3はリアに狭いながらもクウォーターウィンドウが入りピラーが薄くなった(ブラックアウトされてる)ので、こうした連続ラインの表現が可能になったのかも。
反面、ルーフスポイラーとの位置が近くなり、結果的にリップ(縁ね)のラインをルーフに繋いだため、ルーフラインがV字に跳ね上がってスポイラーのリップに繋がる不思議なデザインが生まれたように見えます。
この辺り、周りが見慣れてから評価が出て来る部分なのかも。
これも真横のラインですが、ボンネットからウィンドウの下、そしてリアウィンドウ下に流れるラインが「一筆書き」のように美しい!
リア斜めからの画と見比べると、流れてきたラインがリアウィンドウ中央で左右から交わり完結する。
見様によっては「オープンカー」みたいで、国産車では珍しい処理です。
この辺り、ウィンドウラインのデザインから連続性を感じ難かったデミオに比べ一層の「流麗さ」が生まれているような感じを受ける。
ラウンドした形状のリアウィンドウが生きるデザインですね。
反面、デミオで強烈に感じた「勢いある躍動感」がやや控えめになり、 流れるようなプロポーションを得たような感じがする。
モールもかなり特徴的。
18インチの大径ホイール(アクセラディーゼルと同じ口径…)な上に、極厚なフェンダーモールのお蔭で強烈なSUV感が漂っているように見える。
この手の車の多くが、リアフェンダーモール上端からウィンドウまでの間隔が「間延び」してしまった車が多い中、これは隙の少ないデザインに見えます。
ドア下部にデザインされたモールは、ルノー・ルーテシアに通ずる「引き締め」効果か、最小限のプレスでも車引き締めるのに貢献してるみたい。
この辺り、モールが部分部分で切れるデザインを採用したNXとかと比べると不自然さが無いように映るが、好みの問題かな。
ボンネットはより高い位置にスラントするため、デミオに比べると大人しい印象かな。
この辺りはミニCX-5といったイメージがあるかも。
ボンネット端が高くなったのか、アテンザ以降久しぶりにナンバープレートがグリルの下半分に掛かる位置となった。
グリル内にプレートが来るアクセラやデミオに批判的な意見があったようですが、これなら一応OKかな(笑。
かなり鼻先が厚くなってるはずだけど、フロントは下部を黒く樹脂製にする事で印象はかなりスマート。
ライトは真正面から見るとCX-5の流れをくむことが判ります。
アクセラやデミオが「釣り目」だったのに対し、CX-3は四角さが強く、メインライトが車両に対しユニット両端に位置する。
フロントの厚みに対し、かなり細長いヘッドライトユニットなのですがバランスは悪く無い気がします。
恐らく五角形のフロントグリルとの連続性と、両脇にヒゲのように流れるコンビネーションランプ(ウィンカーとフォグ)のデザインが原因か。
CX-3も相当ぶ厚いハズなのですが、このコンビネーションユニットのお蔭で真横でもデザインが破綻させない「密」を感じます。
まぁ、真横のフロントは、フェンダーから流れるベルトラインが美しい曲線でコンビネーションユニットへ回り込んでいるデザインが効いてるように見える。
フロントノーズって少しでも斜めから見るとどの車も美しい画になるけど、真横からはデザイン的に「隙」になる部分なのかもしれない。
リアを見るとフロント以上に「盛り上がり」が目立ちます。
目(ヘッドライトユニット)の下を見るとググっと両サイドが前方に迫り出してます。
後ろ側は、バンパー(?)部というかリアモールの上が同様のデザインで張り出してます。
このデザインはCX-5を含め、SKYACTIVE系では初めてじゃないかな?
なもんで、顔(フロント)はデミオが「シャープな動物的」なのに対し、CX-3は「ヘソ曲げてホッペを膨らませた子供」のような愛嬌ある雰囲気を感じます(笑。
あくまでも私感♪
圧巻なのは左右2本出しのマフラー。
アクセラもディーゼルでは2本出しで迫力あったのに、デミオでは1本のままで少々インパクト不足を感じてた部分。
やっぱりスポーティーな車は、意味が無くとも「左右2本出し」が私は好き~。
デザインの妙を感じたリアウィンドウ周りだが、視野という話になるとデミオ同様にかなり厳しそう。
真後ろの画を観察すると、ただでさえ絞られて小さいリアウィンドウ。
更に内側のピラーのせいか、実際に見える範囲はまた更に大きく狭まってる!
走行中に後方車両を見るダケならともかく、接近してる障害物を目視しようとしたらかなり厳しいことが安易に想像できます。
やはりデミオ同様、リアバックモニターは必須装備か(汗。
この辺り、デザイン優先の弊害といったところなのでしょうね。
ウダウダ感想を走り書きしたものの、全体のデザインはやはり「車として微妙」なものの、芸術と捉えると評価が大きく変わる不思議系と言えそうです。
これも個人的ですが、車の正常進化を進むモノも「アリ」ですが、歴史に名を刻んだ名車が容易に受け入れられなかった例も多いので、こういったモノもまた「アリ」かと♪
…もちろん、受け入れられずに忘れ去られた不遇の車も物凄く多いのだけど…。
にしても、コンビネーションに組み込まれた「ムギ球」のように小さなランプは何とかならんかったのかぃねぇ(汗
それにルーフレールはオプションで付くのかなぁ(荷室狭いとニーズ大きそう)。