昨晩放送された カーグラフィックTV。
今週は、長期テスト車両 の報告ダイジェスト。
何気なく流し見してた。
と、レボーグ・1.6GT で、かなり気になる話題が。
「峠道とかを攻め気味にしてると、CVTの油温が上がり 安全装置が働くことが。 フエールセーフが起動してしまう。」。
え?
それってかなり危なくない???
もともと私が CVT をどうしても好きになれないのは、あのエンジン回転とシンクロしない 気持ち悪い走行フィールでした。
理論的 には理想的なエネルギー効率を実現できる、優れた変速機 「だった」 のですが…。
出始めの頃の様々なトラブルは技術的対処でクリアしたものの、まわりが目覚ましい進化を遂げてる現在は 構造的限界が多方から指摘されるCVT。
2つのプーリーに接するベルト(金属だったりする)が滑らず摩耗しないように高圧を掛け、常に大量のオイルで潤滑せねばならず、機械ロスが意外に大きくなった。
「変速比の幅」が 限られる事で、自動クラッチ系やトルコンAT系に劣りだした部分を、副変速機を 「追加」 してカバーさせたり。
最もメリットだった無段階変速の比率を下げ、段階調変速 として違和感を払拭させたり。
このように CVT も 「進化」 してはいるものの、ふと冷静に考えると疑問が湧く。
無段階変速による高効率変速 を最大限生かさず、変速幅(実効幅)を余計なモノで広げ、動作負担が増えてエンジンに負担が掛かるなら、本来の CVT としての 「存在意義」 ってどうなったんだろう?
そして、今回のレボーグの CVT で 「安全装置」 が働くとか、車にとって重要な伝達装置たる部分のダウンって、安全の面からも 「これかなりヤバくない?」 と考えさせられる。
以前、「CVT から脱却せねば 日本車の未来は開けない」 みたいなコラムを読んだことがある。
かなり過激な内容だったけど、うなづける点は多かった。
現在のCVTが耐えられるエンジン出力は およそ 300ps 辺りが 「限界」 だとか。
実際、高出力エンジン と CVT が組み合わされる例は記憶に乏しい。
まぁ全てをチェックしてるワケじゃないから、この辺はかなり曖昧なのですが。
海外のサイトで非常に高い評価が目立つ WRX STI のような 高性能スバル車も、良く記事を見ると ほぼMT仕様だし。
でもでも、国産の軽自動車に使われまくってる CVT は、デメリットを知った上でもアリだと思えるんです。
実はエンジンが小さすぎて思ったほど燃費が良くない軽にとって、高負荷が無いからウッテツケな気がする。
なので、これは 「適材適所」 って感じが。
ただ、エンジンの出力が高いモデルには、CVT ってどうなんだろうって考えてしまうんです(汗。
TVで引き合いに出たレボーグ、つまり スバル は 大好きな水平対向エンジンを提供する個性溢れるメーカー。
最近はエクステリアデザインがガンダムみたいにカクカクしてるけど、これはこれで結構 「カッコイイ」♪
それだけに、非MTモデルが CVTのみになってるのが 個人的に(あくまでも私だけ、ね)何か もやもやしたものが残ってしまう。
気付けば海外メーカーにほとんど CVT は無く、フランクフルト・モーターショーの出展車を見ても日本車ばかり。
…なんか 「日本固有種」 みたい。
よく判らないけど、もしかして国内に CVT の専業メーカーみたいなのがあるのかな。
それが、グループ会社 か何かになってて、いまさら方針転換できない、とか?
私的には、嫌いというより、「苦手」 な印象が強い CVT ですが、明確なメリットがあるなら 存在意義が成り立つと思う。
ただ、トルコンATが滑りまくり 燃費も走りもガタガタだった昔には、CVTって 「夢の変速機」 って歓迎されたけど、現在は状況が全然変わってしまった。
もしかすると、メーカー も ユーザーも じっくりと考えるべき 頃合い なのかもしれない。