先日拙ブログでお知らせしていた、朝日<フォーラム>面のPTAアンケート。
ついに、記事になりました!
「PTA組織の例」 という図も分かりやすくてよいです。新聞のは、縦型組織図なのに注目。
朝日新聞:150503 朝刊7面です。
5回特集の1回目です。
紙媒体での新聞記事はほぼ一面なので、記録のためには、そちらが買いです。ついでに、15面にはボランティアへの関わり方が特集されていて、こちらはPTA活動の関わり方に、とっても参考になります。
フォーラムでのアンケートに寄せられた声のほか、記者によるPTA独自のルールについての解説があります。フォーラムに先立って<どうする?PTA>として報道された、タレントの千秋さんと作家の川端裕人さんのコメントが、パワーアップして掲載されています。
フォーラムに掲載された読者コメントの中に、役を免除してもらうには、事情をみんなの前で説明して許可をもらう、というケースが立場を変えて3つ連続してありました。ひどいのになると、総会で事情開示、です。私的にはあり得ない。でも現実。記事のごく最初のほうですが、そこを読んで、苦しくなってしまいました。
(150511追記修正:記事全文掲載をあらためました。以下、抜粋です。転載量は記事の半分以下。赤字は引用者によります。)
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フォーラム面は、読者のみなさんとともにつくる議論の広場です。今回のテーマは「PTA」。
■「面倒・負担大きい」7割
PTAのイメージについては「楽しい、おもしろい」「親の責務」などの選択肢から、複数回答可で7割を超す人が「面倒くさい・負担が大きい」を選びました。また「改善して欲しいところ」は、「活動内容の簡素化」「役員・係の決め方」「全員加入が当たり前のこと」が上位です。
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●家族の病状、全員の前で
●1人親が「免除」もらうには
●ルールを守ってもらうのもつらい
●子どもを守るには人手が必要
●毎年、社員交代する「会社」
昨年二つの委員を兼務しました。貧弱な引き継ぎ資料を頼りに前年度の活動を踏襲するしかなく、充実感どころか、非効率な仕事を次年度にそのまま渡してしまった自己嫌悪を感じます。PTAは毎年全社員が交代する会社のようなもの。(東京都・30代女性)
●ポイント制で「中間管理職」増加
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■独自のルールも
PTA組織の最高議決機関は「総会」で、定期総会や臨時総会がある。会員になると、委員会などを中心に学校の内外で行われる活動に参加する。
実際の組織の形や委員会の名称やその数、活動内容は、各学校のPTAによってまちまち。保護者の中からその年の委員会メンバーを選ぶ「役員決め」も、全員に何らかの役割を課す「一人一役」や、仕事の負荷に応じて点数を付け、会員が在校中に満たすべき点数を明示した「ポイント制」のPTAもあるなど多様だ。
会費の額にも幅があり、小学校の場合、年間千円程度から1万円近いPTAも。集め方も、世帯ごとか、それとも児童の人数分か。きょうだい割引を導入しているPTAもある。
一方、少子化や共働き・シングル家庭の増加で役員のなり手が不足するなど、多くのPTAが共通して抱える悩みもある。
いずれにせよPTAは本来、任意加入。知られてきたが、まだ十分ではない。
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■やればなんとかなるんです 千秋さん
公の場では言いにくいんですよ。和を重んじる世界だから。「任期は1年間だし」と、和を乱すことは言わないように気をつけました。
でも、PTAって大事なんです。運動会とか大きな行事は先生だけじゃできない。
本当は、やりたい人がやればいい。でもやりたい人が少ないから、それは無理。だから子どもを持つ親として、担当をみんなで分け合うしかない。嫌々でも、めんどくさくても、やればなんとかなるんです。子どもも嫌々勉強するじゃないですか。ママも1年くらいがんばらないと。
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■母親への非難、父親の100万倍 川端裕人さん
PTAの業務は、女性が担うと想定されていて、参加しない母親は父親の100万倍も非難される。男性の自分から見ても理不尽。女性自らが「役員決めをどう切り抜けるか」などPTAありきの土俵に入っていき、相互監視と自己規制の中で「当たり前」と甘受するようになるのは痛ましい。
PTAでは、男性はその相互監視から少しだけ自由。
小手先でなくPTAを根本的に改善しようとする人たちには、心からエールを送る。がんばれ! ただ子どもとの時間を犠牲にするくらいなら逃げてもいい。PTA問題は社会を反映していて、内側からは解決が難しいこともある。男女とも子どものために仕事を休めて学校に足を運ぶのが当たり前、の社会の実現と、肥大化したPTAの整理は表裏一体かもしれない。