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24日(木)午前10時20分から、語り芸術家(語り部・かたりすと)大阪芸術大学放送学科教授 平野啓子先生の砂防についての講演から始まりました。平野先生は3年前からお願いしており、今回は「熊本地震 復興への祈り 阿蘇・熊本城」と題して、最初に南阿蘇村立野地区の阿蘇大橋の大規模斜面崩落現場に行き、九州地方整備局熊本復興事務所の方々からの説明を伺い、この地区の崩壊規模は、長さ約 700m、幅約 200m にわた って崩壊しおり、その大きな崩壊にとても驚き、現場の方々が復興に向けて頑張っていて、大変な復興工事には、チームのコミュニケーションが大事であるとのことでした。
阿蘇大橋の崩壊など地震によって構造物が壊れてしまったことを、語り部として心に刻んで伝えていかなければと言われました。
次に南阿蘇村河陽地区の高野台の地すべり災害現場に行き、死者5名、民家が被災するなど大きな被害を受けたことに、まさかと思うなだらかなところの災害にも驚かれたとのことでした。
次は、熊本城の被災現場を見て、まずショックを受けたこと、熊本城は、熊本県民からは父親、大黒柱のような存在であるから、大きな悲しみであったことでしょうが、天守閣の工事の模様が見えるところが、写真撮影スポットになっていて、是非復興の状態を見てくださいとのことで、20年毎年の復興の状況を見に来ていただきたいとの考えの表れとのことでした。また、石垣を自然石で400年も昔から積んだ「穴太積み」は、強固になる積み方と感で積んでいくことで、江戸時代には砂防の堰堤に使われたことや加藤清正を祀った加藤神社の中でも天守閣の撮影ポイントがあり、多くの場所に「熊本に来てください」とPRしていることなどを話され、熊本の復興を心よりお祈りしていますと言われていました。
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△ 平野先生が「熊本地震 復興への祈り 阿蘇・熊本城」の話をされているところです。
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総会では、議案として平成29年度収支決算審議が上程され、報告として、平成29年度事業報告・公益目的支出計画実施報告、平成30年度事業計画報告・収支予算報告が上程され、それぞれ原案通り承認されました。
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△ 長野県治水砂防協会の会長として壇上の席にて撮影しました、平成30年度(第82回)一般社団法人全国治水砂防協会通常総会の模様です。
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△ 全国治水砂防協会の綿貫民輔会長さんが、昨年は九州北部豪雨災害や相次ぐ台風襲来等により全国各地で、過去最も多い1,500件以上の災害が発生し、土砂災害の防止、軽減の基本である砂防堰堤等の整備を計画的かつ協力に推進しなければならない。また、砂防会館本館が4月25日に竣工し、今後も会員あっての会館、協会であると謝辞を述べられ、今年の大分県中津市耶馬渓町で発生した土砂災害にも触れ、砂防事業は日本の国土保全に欠くことのできない事業であり、砂防の世界は社会のニーズに応えつつ、砂防事業は土砂災害から人命を守る使命を全うすべき歩んでいますなどと挨拶をされました。
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△ 秋元司国土交通副大臣が、我が国は近年の異常気象に伴う集中豪雨により災害が激甚化し、火山活動も活発化し大規模地震の発生が懸念される中、昨年は全国で多数の土砂災害が発生し、各地に深い爪跡を残しました。国土交通省としては、生命・財産の保全をするために、砂防堰堤等の工事を重点的に実施するとともに、土砂災害警戒区域の指定については、基礎調査を完了するなどの土砂災害に対するソフト面の対策も一層強化し、安全安心な国づくりのために砂防行政の強化に全力で取り組んでまいりますなどの祝辞を頂戴しました。
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△ 岡本理事長さんが、パワーポイントを使って、平成29年度事業報告等の議案を説明しているところです。
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△ 総会後の功労者表彰では、多大な治水砂防関係のご貢献・ご尽力に対し、9名の皆さんが表彰され、我が長野県治水砂防協会 前副会長の南箕輪村の唐木一直村長さんも表彰されました。
▽ 私の同級生の務台代議士が、総会には間に合わなかったため、長野県の会場に来て挨拶をしてもらいました。
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午後1時30分からは、例年恒例の長野県砂防講演会が行われました。
▽ 私が長野県治水砂防協会の会長として、皆さんが一同に会し、最新の情報提供を受ける機会は、滅多になく、本日は、大変貴重な機会でございますので、ご傾聴をいただき、有意義な時間としていただきますよう、お願いするなどの開会の挨拶をさせていただきました。
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▽ 最初に国土交通省水管理・国土保全局 砂防部長 栗原淳一様から今年は「明治150年」-砂防堰堤と歴史―と題して講演をいただきました。
現在の砂防事業は、直轄事業費が1,000億円で、1.0は確保したが、熊本、福岡の災害復旧工事が直轄になり、継続している事業費は減っている現状である。今後、大災害あるとかなり厳しい状況であり、福岡の災害で流木を捕捉した放送のように、砂防事業の重要さを理解していただくために公報をもっとすべきであるとのことでした。
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また、約100年前の日本の山地河川の状況、約100年前の日本の砂防施設(塩尻市)の工事の様子、日本の砂防のはじまりとして、「諸国山川の掟」の話、砂防のあゆみとして「福山藩の砂防事業」、石積堤などを指導したデレーケの功績、明治17年に作成された「長野県下信濃国更級郡桑原村砂防工場竣功箇所一覧之図」には「砂防」という言葉が使われていた事、明治19年着工で29年竣工した小川村の薬師沢石張水路工と砂防惣代の内容、コンクリート・建設機械等近代技術の導入、赤木先生による砂防のあゆみとしての白岩砂防堰堤の工事内容、白馬村の平川源太郎砂防ダム、上高地の釜ヶ渕堰堤、上蔵(わぞ)砂防堰堤など、近代の砂防工事を説明され、昭和9年長野県が砂防協会を設立し、県議や首長の皆さんが国にも協会の設立を要請し、昭和10年に全国治水砂防協会が創設されたなどの講演をしていただきました。
▽ 次に一般社団法人全国治水砂防協会 理事長 岡本 正男様から「砂防の楽しい話」と題して講演をしていただきました。砂防会館本館の施工内容として、外壁は砂防のイメージを感じさせるために、6種類の見本から「山水岩」を使って、スリッド堰堤のように見える外観と、エントランスホールに飾られている4枚の絵ガラスの内容、旧本館正面玄関の3本柱の「稲田石」を使用したこと、「砂防会館」という文字を忠実に使ったこと、かつての土地所有者のレーマン家寄贈の蘇鉄や、赤木先生の銅像が故郷の兵庫県豊岡市を見つめて一歩も動いていないことなどを教えていただきました。
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地すべり等防止法60周年として、小谷総社を清水山に建立から「地すべり」の言葉の歴史、法成立の背景、地すべり等防止法に係る政府案、絵葉書になっている大和川の地すべり対策工事の内容などを説明していただきました。
また、東日本大震災その後として、福島県沖地震の対応が、被災地でも「心」が風化していて、「3.11より弱い」と危険性を軽視していたこと、大川小をめぐる状況などについて話され、「避難勧告発令は首長の義務」豪雨訴訟で初判断の件や、砂防法121年として砂防法の制定なども講演していただきました。
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△ 利根川水系砂防事務所 田村所長さんから、浅間山直轄火山砂防事業、本白根山噴火の概要等について情報提供していただきました。
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△ 富士川砂防事務所 満徳所長さんから、富士見町の富士川水系直轄砂防事業等について情報提供していただきました。
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△ 湯沢砂防事務所の赤沼所長さんから、信濃川下流水系直轄砂防事業の中津川流域における整備事業等について情報提供していただきました。
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△ 松本砂防事務所の石田所長さんから、信濃川上流水系15か所・高瀬川流域・姫川水系13箇所の直轄砂防事業等について情報提供していただきました。
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△ 多治見砂防国道事務所の植野所長さんから、木曽川水系の県内14箇所の直轄砂防事業等について情報提供していただきました。
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△ 天竜川上流河川事務所の椎葉所長さんから、天竜川上流直轄砂防事業の47箇所等について情報提供していただきました。
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△ 長野県建設部砂防課の田下課長さんから、「学びと自治で拓く長野県の砂防」と題して、今年度の建設部施策方針・当初予算、砂防の主な事業(ハード対策)、飯山市井出川の流木対策、砂防の主な事業(ソフト対策)、土砂災害警戒情報の発表基準、「災害文化遺跡等八十八箇所めぐり」(案)等について情報提供していただきました。
▽ 砂防懇談会が終了した後、岡本理事長さんに案内していただいた、砂防会館本館の7階フロワーと窓からの風景です。
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気候変動、大規模地震、火山噴火に伴う深層崩壊等の大規模土砂災害から、人命・財産の保護による安全安心な生活のために、防災・減災対策による施設整備と、災害からの避難に資する対応を迅速的確に行うための防災訓練など、国土の強靭化と地域防災力の強化の取組が重要であると感じました。
全国治水砂防協会、国土交通省砂防部、長野県砂防課等の皆さんにはお世話になりました。そして、参加された皆さんお疲れ様でした。
▽ 朝の写真は下生野上空からの風景です。
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その他生坂村では、保育園で尿再検査、中学校で1学期中間テスト・3年復習テスト、公民館で陶芸教室・バドミントン教室、農業委員会、民生児童委員協議会、前立腺がん検診、足つぼ動画撮影などが行われました。