9日(木)は薄日が差して、昼間は過ごしやすい体感で穏やかな一日でした。
午後2時からの長野県町村会5月役員会は、協議事項として、臨時総会においての役員の推薦、決議の提出事項、「県と市町村との協議の場」の協議事項、6月役員会の日程について説明を受け協議しました。
報告事項としては、令和元年度県関係国会議員と県内6団体との懇談会及び国への提案・要望、政務調査部会の所属指定、副町村長会議の開催等について説明を受けました。
役員会終了後は、長野県立歴史館の笹本館長さんにお願いし、我々の現地視察として長野県立歴史館の案内をしていただきました。
最初に、県機関の発掘調査で出土した遺物や考古関資料が収集・整理・保存をされているところを視察し、詳しく説明をしていただきました。
収集資料は、高速道や新幹線などの建設にともなって発掘された、大量の土器・石器木器・金属器などの遺物や写真・遺構図などあり、資料は、遺物整理室で洗浄のうえ、分類整理し、さらに木器は木器処理室などで、金属器は保存修復室などで保存処理を施したうえで、遺物収蔵庫に保管し閲覧・展示に供するとのことでした。
▽ 長野道明科トンネルの掘削時に発見された縄文時代の人骨について、水分を含んだ土の中であったので、形よく残っていたとのことと、胸部には猪の牙製の装身具が置かれていて、どの様な方だったのかとか、性別の見分け方なども教えていただきました。
遺物はそれ自体が歴史を語る資料ですから、その処理や調査研究は慎重かつ科学的でなくてはなりません。このため、歴史館では工業用X線分析装置・走査型電子顕微鏡・蛍光X線分析装置など、最先端の科学機器や保存処理装置を設置し、科学的な分析や保存処理を進めているとのことです。
次は、長野県に関係する古文書、県などの行政文書、第二次世界大戦後の現代史料などの保管場所を視察し、信濃史料・県史・県政史・県教育史などの、修史事業による収集史料も収蔵されており、収集された史資料は、薫蒸したあと、文献史料整理室で分類整理し、古文書書庫と行政文書書庫に保存され、閲覧に供されるほか、企画展示で公開されたり、レファレンスや館が主催する講座などにも活用されているとのことでした。
▽ 明治以降の貴重な県庁文書の中から、我が正副会長の旧長門町、松川村、小布施村の地図を見せてもらい説明していただき、皆さんは興味深く見ていました。
▽ 行政文書書庫の中には、明治以降の県関係行政文書等が10万点ほど保存されているとのことでしたが、この膨大な資料の担当者は0.5人ということをお聞きし、大変な仕事だと感じました。
▽ 古文書などの閉架書庫内も視察させていただき、県内外の個人・団体等からの寄贈、寄託、購入をされて、マイクロフィルムでの撮影・複製などによって収集を進めているとのことでした。23万点ほどの収集史料の中に、筑摩郡上生坂村文書もまとめて収蔵されていました。
2019年長野県立歴史館巡回展「長野県の考古学」が開催されていて、長野県の旧石器時代から縄文時代への移行期(約18,000年~約15,000年前)には、生きていくために必要な狩りの道具である石器の製作に大きな技術革新が見られ、さらに食文化に大きな変革をもたらした土器(鍋)の出現がありました。
今回の「長野県の考古学」では、旧石器・縄文時代の人々が生きるために必要とした匠の技、平成30年に長野県宝に指定された信州の特色ある縄文土器や日本遺産認定に関連した黒曜石、長野県埋蔵文化財センターの調査研究成果を展示してあり、分かりやすく説明していただきました。
▽ 長野県宝 佐久市下茂内遺跡出土石器、南箕輪村神子柴遺跡、長和町 国史跡星糞峠黒曜石原産地遺跡、黒曜石、下諏訪町 国史跡星ヶ塔黒曜石原産地遺跡の黒曜石、信濃町東裏遺跡、大町市山の神遺跡など多くの信州の特色ある縄文土器や狩りの道具である石器などが多く展示してありました。
最後の視察の常設展示は、「信濃の風土と人びとのくらし」をテーマとし、原始、古代、中世、近世、近現代の五時代区分がありました。
▽ メイン展示として、ナウマンゾウ、縄文のムラ、鎌倉時代の善光寺門前、江戸前期の中農農家、近代の製糸工場という四つがあり、周辺には実物・複製品や解説パネルなどによるテーマごとの展示がありました。
▽ 信州新町から移設した大正時代の教室もあり、黒板には見学に来られた学校名と我々町村会に歓迎の言葉が書かれてありました。
▽ 屋外にも、「縄文の森」「万葉の野」「中世の林」など、植生を中心とした展示がありました。
長野県の埋蔵文化財(考古資料)、歴史的価値ある文書等の歴史資料の収集・整理・保存を通じて、県民の歴史遺産を子孫に引き継ぐ活動を行い、県民が歴史をふりかえり、未来を展望し、また学び、憩い、交流する場としての役割を果たしていると感じました。
笹本館長さんには、普段見ることができない古文書等の整理・補修・保存などの方法や、展示されている縄文土器などについて詳しく、考察を含めてご説明していただき、とても勉強になりましたことに感謝を申し上げますとともに、長野県立歴史館の素晴らしい活動と取組に感銘いたしました。
▽ 朝の写真は大日向からの風景です。
その他生坂村では、小中学校で北部鑑賞音楽会、なのはなでお誕生会、保育園献立会、県農政部長視察、夏期バドミントン教室などが行われました。
午後2時からの長野県町村会5月役員会は、協議事項として、臨時総会においての役員の推薦、決議の提出事項、「県と市町村との協議の場」の協議事項、6月役員会の日程について説明を受け協議しました。
報告事項としては、令和元年度県関係国会議員と県内6団体との懇談会及び国への提案・要望、政務調査部会の所属指定、副町村長会議の開催等について説明を受けました。
役員会終了後は、長野県立歴史館の笹本館長さんにお願いし、我々の現地視察として長野県立歴史館の案内をしていただきました。
最初に、県機関の発掘調査で出土した遺物や考古関資料が収集・整理・保存をされているところを視察し、詳しく説明をしていただきました。
収集資料は、高速道や新幹線などの建設にともなって発掘された、大量の土器・石器木器・金属器などの遺物や写真・遺構図などあり、資料は、遺物整理室で洗浄のうえ、分類整理し、さらに木器は木器処理室などで、金属器は保存修復室などで保存処理を施したうえで、遺物収蔵庫に保管し閲覧・展示に供するとのことでした。
▽ 長野道明科トンネルの掘削時に発見された縄文時代の人骨について、水分を含んだ土の中であったので、形よく残っていたとのことと、胸部には猪の牙製の装身具が置かれていて、どの様な方だったのかとか、性別の見分け方なども教えていただきました。
遺物はそれ自体が歴史を語る資料ですから、その処理や調査研究は慎重かつ科学的でなくてはなりません。このため、歴史館では工業用X線分析装置・走査型電子顕微鏡・蛍光X線分析装置など、最先端の科学機器や保存処理装置を設置し、科学的な分析や保存処理を進めているとのことです。
次は、長野県に関係する古文書、県などの行政文書、第二次世界大戦後の現代史料などの保管場所を視察し、信濃史料・県史・県政史・県教育史などの、修史事業による収集史料も収蔵されており、収集された史資料は、薫蒸したあと、文献史料整理室で分類整理し、古文書書庫と行政文書書庫に保存され、閲覧に供されるほか、企画展示で公開されたり、レファレンスや館が主催する講座などにも活用されているとのことでした。
▽ 明治以降の貴重な県庁文書の中から、我が正副会長の旧長門町、松川村、小布施村の地図を見せてもらい説明していただき、皆さんは興味深く見ていました。
▽ 行政文書書庫の中には、明治以降の県関係行政文書等が10万点ほど保存されているとのことでしたが、この膨大な資料の担当者は0.5人ということをお聞きし、大変な仕事だと感じました。
▽ 古文書などの閉架書庫内も視察させていただき、県内外の個人・団体等からの寄贈、寄託、購入をされて、マイクロフィルムでの撮影・複製などによって収集を進めているとのことでした。23万点ほどの収集史料の中に、筑摩郡上生坂村文書もまとめて収蔵されていました。
2019年長野県立歴史館巡回展「長野県の考古学」が開催されていて、長野県の旧石器時代から縄文時代への移行期(約18,000年~約15,000年前)には、生きていくために必要な狩りの道具である石器の製作に大きな技術革新が見られ、さらに食文化に大きな変革をもたらした土器(鍋)の出現がありました。
今回の「長野県の考古学」では、旧石器・縄文時代の人々が生きるために必要とした匠の技、平成30年に長野県宝に指定された信州の特色ある縄文土器や日本遺産認定に関連した黒曜石、長野県埋蔵文化財センターの調査研究成果を展示してあり、分かりやすく説明していただきました。
▽ 長野県宝 佐久市下茂内遺跡出土石器、南箕輪村神子柴遺跡、長和町 国史跡星糞峠黒曜石原産地遺跡、黒曜石、下諏訪町 国史跡星ヶ塔黒曜石原産地遺跡の黒曜石、信濃町東裏遺跡、大町市山の神遺跡など多くの信州の特色ある縄文土器や狩りの道具である石器などが多く展示してありました。
最後の視察の常設展示は、「信濃の風土と人びとのくらし」をテーマとし、原始、古代、中世、近世、近現代の五時代区分がありました。
▽ メイン展示として、ナウマンゾウ、縄文のムラ、鎌倉時代の善光寺門前、江戸前期の中農農家、近代の製糸工場という四つがあり、周辺には実物・複製品や解説パネルなどによるテーマごとの展示がありました。
▽ 信州新町から移設した大正時代の教室もあり、黒板には見学に来られた学校名と我々町村会に歓迎の言葉が書かれてありました。
▽ 屋外にも、「縄文の森」「万葉の野」「中世の林」など、植生を中心とした展示がありました。
長野県の埋蔵文化財(考古資料)、歴史的価値ある文書等の歴史資料の収集・整理・保存を通じて、県民の歴史遺産を子孫に引き継ぐ活動を行い、県民が歴史をふりかえり、未来を展望し、また学び、憩い、交流する場としての役割を果たしていると感じました。
笹本館長さんには、普段見ることができない古文書等の整理・補修・保存などの方法や、展示されている縄文土器などについて詳しく、考察を含めてご説明していただき、とても勉強になりましたことに感謝を申し上げますとともに、長野県立歴史館の素晴らしい活動と取組に感銘いたしました。
▽ 朝の写真は大日向からの風景です。
その他生坂村では、小中学校で北部鑑賞音楽会、なのはなでお誕生会、保育園献立会、県農政部長視察、夏期バドミントン教室などが行われました。