熊澤良尊の将棋駒三昧

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構造用集成材問題

2011-03-01 06:53:12 | 文章
3月1日(火)、曇り。

今日は、夕方から大阪商業大学での「女流名人戦」前夜祭に出かけます。
昨日も、遠方からも訪問者が相次ぎ、その隙間にワープロ作業などで一日が過ぎました。

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昨日は、文化財修復に使われてきた「ポリビニールアルコール問題」について書きました。

良く似た問題があるのが「構造用集成材」。
「集成材」は、材木の端材をいくつも張り合わせて太くしたり、長くしたり、広くしたり。
昔からある「ベニヤ板」、碁や将棋の卓上盤などでもポピュラーで、小さな木材の切れっ端を大きくして有効利用する優れた方法ではあります。

ところで、何10年か前から、表面は美しい化粧板が貼られた集成材の柱が開発され、安くて見た目が美しいので良く使われるようになりました。
近年は、柱以外にも、大きな水平応力が掛かる梁にも使われているようで、これが問題だと思っています。

と言いますのは、張り合わせに使う接着剤が何10年接着力が維持されるかが、実際のところ分かっていないないことが問題であります。
建材メーカーやハウスメーカーは、色々耐久試験した結果、「問題なし」と言っております。
メーカー寄りの通産省(古いなあ)も、そのことを追随して認可しているのですが、本当に安心できるかどうか。

集成材が家の構造に使われるようになって、まだ半世紀にもなりませんね。
だから、50年100年と強い接着力が保たれるかどうか。これが実際の建物で実証されているわけではありません。
ベニヤ壁なら張り替えるだけで済みますが、家全体を支える柱や梁が80年や100年でバラバラになっては、どうしようもありません。
接着力は一斉に劣化が進みます。ある日、突然接着力が無くなって、家が崩壊するかもしれません。
構造材には、やはり昔ながらの無垢材を使うのが賢明であります。

というわけで、「構造用集成材」には異論があり、慎重になるべきという前々からの持論を長々と述べさせていただきました。
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