6月11日【日)、曇り。
空は全く見えません。
昨日は晴れていました。
いよいよ、梅雨入りかと。
ーーーー
漆の盛上げについて、ヤマダさんからお訊ねのコメントを頂きました。
丁度、他の方からも漆の盛り上げの高さについて、ご希望を聞いたりしているところでした。
そのことについて、触れることにします。
ご質問の件。
盛り上げの漆は、日本産漆を使っています。
ただし、下地の錆び漆には安い中国産漆を使っています。
国産漆は中国産と比べて、値段は8倍くらいします。
が、品質(堅い)を重んじて日本産漆を使っています。
他の作者のことは知りませんが、日本産漆を使っている人は極く少ないと思います。
日本産漆と云っても産地や採取時期もいろいろで、精製する技術も一様ではないので、輪島、福井、京都、東京、大阪と五つくらい違ったお店から取り寄せて、それを組み合わせて使っています。
なお、盛上げには黒漆のみでなく、日本産の木地呂(透き)漆も調合して使います。
漆を高く盛上げる条件ですが、いろいろなことが関係してきます。
まずは肝心の漆は、精製方法や時期によって漆の粘度、すなわち粘りけの強さが問題になります。
さらさらとしている漆は、書きやすいですが、高く盛上げるには不向きです。
対して粘り気の強い漆は、肉厚には仕上がっても、筆で書くことには適さない。
その辺りは、経験でほどよいところを見つけることになります。
漆は丁度一日で表面が乾くのが理想です。
中の方はさらに数日掛けて固まります。
梅雨の時期は、数時間で乾き、これはちょっと早すぎます。
この時の温度湿度は数時間単位で変化しますし、使う漆の状態、盛上げる技術、盛上げたあとの養生乾固など、複数の条件が重なり合って、思い通りの状態に出来上がる訳で、このうち一つでもイマイチのときは、思い通りには上手く仕上がらないことになります。
盛上げの漆を高く盛上げるのを好む傾向があるようです。
高さについては、有る程度の範囲で高くも低くも盛上げることは出来ます。
ですので、クライアントの希望を聞いて作ることになりますが、実用を重んじるならば、低くもなく高すぎることもなく、ほどほどの高さが良いと思っています。
空は全く見えません。
昨日は晴れていました。
いよいよ、梅雨入りかと。
ーーーー
漆の盛上げについて、ヤマダさんからお訊ねのコメントを頂きました。
丁度、他の方からも漆の盛り上げの高さについて、ご希望を聞いたりしているところでした。
そのことについて、触れることにします。
ご質問の件。
盛り上げの漆は、日本産漆を使っています。
ただし、下地の錆び漆には安い中国産漆を使っています。
国産漆は中国産と比べて、値段は8倍くらいします。
が、品質(堅い)を重んじて日本産漆を使っています。
他の作者のことは知りませんが、日本産漆を使っている人は極く少ないと思います。
日本産漆と云っても産地や採取時期もいろいろで、精製する技術も一様ではないので、輪島、福井、京都、東京、大阪と五つくらい違ったお店から取り寄せて、それを組み合わせて使っています。
なお、盛上げには黒漆のみでなく、日本産の木地呂(透き)漆も調合して使います。
漆を高く盛上げる条件ですが、いろいろなことが関係してきます。
まずは肝心の漆は、精製方法や時期によって漆の粘度、すなわち粘りけの強さが問題になります。
さらさらとしている漆は、書きやすいですが、高く盛上げるには不向きです。
対して粘り気の強い漆は、肉厚には仕上がっても、筆で書くことには適さない。
その辺りは、経験でほどよいところを見つけることになります。
漆は丁度一日で表面が乾くのが理想です。
中の方はさらに数日掛けて固まります。
梅雨の時期は、数時間で乾き、これはちょっと早すぎます。
この時の温度湿度は数時間単位で変化しますし、使う漆の状態、盛上げる技術、盛上げたあとの養生乾固など、複数の条件が重なり合って、思い通りの状態に出来上がる訳で、このうち一つでもイマイチのときは、思い通りには上手く仕上がらないことになります。
盛上げの漆を高く盛上げるのを好む傾向があるようです。
高さについては、有る程度の範囲で高くも低くも盛上げることは出来ます。
ですので、クライアントの希望を聞いて作ることになりますが、実用を重んじるならば、低くもなく高すぎることもなく、ほどほどの高さが良いと思っています。
駒の写真集
リンク先はこちら」
http://blog.goo.ne.jp/photo/11726