熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。送料込み5000円。
残部僅少、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

久しぶりの雛駒

2021-05-09 19:55:05 | 写真

久しぶりに雛駒が出来上がりました。盛上げ仕上げです。

材は、Kさんがレギュラーサイズの駒木地の中から選んだものから雛駒用に小さくしました。
文字は原田泰風書。原田泰夫先生の筆跡です。
原田先生には、いろいろお世話になりました。
その一つが平成8年の「プロ宣言展」。原田先生書と小生駒とのコラボ展示会。この駒文字はその時、書いていただきました。このほか、先生ご夫妻には富山宇奈月温泉での長女の結婚式媒酌人もお願いしました。


映像はこの通り。
対比のため、象牙の小将棋駒を参考にと撮影しました。
文字の大きさと太さは断然異なりますが、どちらも同じ筆で書き(盛り)上げました。
腰の強い玉毛の漆筆は、筆全体を使えば太く、穂先中心にしなやかに使うことでより自在に使いわけられる良さがあります。
因みに、玉将尻の細かい文字の銘も同じ玉毛筆で、この場合は、筆先端の水毛を使うことで、軽やかに書き入れることができます。

下は、原田先生から頂いた直筆の字母原紙。平成八年四月とあります。
原田先生書、その続き

 

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象牙の小将棋駒

2021-05-09 12:51:50 | 写真

5月9日(日)、晴れ。
心地よい風。明るい空です。

今日の映像は、漆も十分に固まって出来上がった象牙の小将棋駒。
400年前の水無瀬兼成さんの心境を想像しつつ、同じ手法の肉筆漆書きで作りました。3玉に、余り歩が4枚。

文字は兼成流に倣って、漆たっぷりの肉筆。
材は、玉の厚みが13ミリと大振り肉厚。
余分な駒を除いて、2玉と余り歩1枚を加えた重量を測定すると291グラムでした。
ワシントン条約と材料入手難もあって、象牙の駒づくりはこれが最後になるかもしれません。

ところで「将棋馬日記」には、735組中、象牙駒が5組作られたことが記されています。内、中将棋駒が2組。古将棋駒が3組。当時は今以上に素材の入手が難しかったようです。おそらくは数年がかり。
「将棋馬日記」には、水無瀬駒の需要者の中に「堺、薬庄」の名があります。貿易商だったその薬商を通じて入手したことが考えられのです。



 

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駒の写真集

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