那珂川町に在る「もうひとつの美術館」を見学した。
知的障害者の作品を展示し、8年前に開館
現在NPO法人が運営にあたっている。
この町には「広重美術館」という立派な施設の美術館があって
どうしてもそちらの方が主流になってしまうが
廃校となった小学校舎(大正時代に建築)をそのまま利用したもので
なかなか趣のある美術館である。
----むかし、職員室の前の廊下に立たされたことが想い出され
懐かしさと恥ずかしさが仄々とこみあげてくる。
こだわりのない自由奔放なアート。
魚や鳥のように自在に飛び跳ねている彼らの心に比べて
ぼくらの心は、なんと窮屈なことよ。
知識や常識や先入観の、なんと不自由なことよ。
運営に情熱を傾けている女性館長から
活動資金などの厳しさについて聞かされたが
こういうところにこそ
町や県のしっかりした補助があって然るべきだと思う。
非売品でなかったら購入してみたいと思わせるほどの
海外からの作品もいくつかあって----------
グッズのバンダナを2枚買う。
今日はとくに寒い日であったが
彼らの躍動するアートの原色につつまれ
こころなしか身体の芯が熱くなるのを覚えた。
八乙女の髪きりきりと冬支度