ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

ふたたびの野生

2008-12-02 10:43:21 | 日記・エッセイ・コラム

昨夜、庭の方から妙な音がするので
懐中電灯を照らし探したところ
なんとまあ!
捕獲籠にハクビシンが掛っているではないか。

避妊手術のためのトトを捕らえる筈の籠に
とんでもないものが入っていた。
いっとき、SARSの感染源ではないかと騒がれたことがあり
写真では知っていたが実際、間近に見るのは初めて。
鼻筋に白粉を塗ったお稚児さんのように可愛い顔をしていても
まぎれもなく野生の獣-----------
籠を開けてやろうと近づくと
なんとも不快な声をあげて威嚇してくる。

これを平気で抱き上げて頬ずりできるムツゴロウ先生は
偉いなぁ とつくづく感心させられる。

指先でも噛まれたら大ごと
ぼくが懐中電灯で照らし女房が籠を開ける。

一目散に二号館の方に走っていったが
おーい、そっちには山はない。
山は反対方向であるというのに。

ちくわの餌につられ
とつぜん、閉じこめられ
ハクビシンにとっては生きた心地がしなかったであろう。

それにしてもここは町なか、
どうしてこんなところにまで出てくるのだろうか。
近ごろ渋谷に猿が現れたとか
新宿にタヌキの親子を見たとか・・・・
やはり野生の生態系が崩れているのは確かだ。

先日の鹿につづくハクビシン、
次はどんな野生に出会えるだろうか。
-------山猫のような女もいいな。

       
啼くほどにふくらうの闇深まりぬ