寒波襲来、
いよいよ寒さがキツイ!
右手にできた霜焼けがパリパリ凍みるので
部屋の中でも手袋をしている。
いろいろ暖房器具をつけても、古い家はちっとも暖まらない。
姫たちとストーブの取り合い
トイレにでもちょっと席を外すと、たちまち占拠されてしまう。
だから手も洗わずに急いで戻る。
こどもの頃には毎年冬になると
両手両耳の霜焼けに悩まされたが
還暦をすぎてやはり昔に戻ってゆくのだろうか・・・
〈一年が早いですね〉
この時季会う人ごとに聴く言葉である。
あと20回もこの挨拶を聞く頃には
ぼくは双子座の星に帰っている。
ぼくらは時速1400kmでスピンしながら
時速1万kmで太陽の周りを飛んでいる。
まさに光陰矢のごとし、
昨日が音速で遠ざかってゆく。
〈 もういくつねるとお正月・・・・〉
口ずさみながら、ああ! やっぱり昔に戻っているようだ。
歳晩の日のあわあわと照り翳り