ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

人を動かす

2008-12-16 11:31:09 | 日記・エッセイ・コラム

昨夜は友人の黄綬褒章受賞祝賀会に出席した。
こういう褒章は遠い世界の爺さんたちの出来事のように
思っていたが、身近な人が受賞されると
自分たちもそのような歳になったかと感慨深いものがある。

出席者は約百名ほど。
祝辞を頼まれたが、少々緊張して
いつもの軽い調子がでなかったようだ。

スピーチは極めるほど難しい。
ただ上手なだけではダメ!
いかに心を尽くすかが大事なこと。  
良いスピーチは人を感動させ、人を動かすことができる。
西欧では帝王学の一つとして重要であり
リーダーの必要条件である。

英語教育もよろしいが
スピーチを義務教育のカリキュラムに加えてみてはどうだろうか。
大学には雄弁会のようなものがあるが
学ぶならなるべく早い時期がいい。

今夜はロータリークラブの忘年会。
食べ過ぎないよう心がけよう!

   
湯上りの頬にやはらか冬の月


ふるさとGemini

2008-12-13 17:04:12 | 日記・エッセイ・コラム

正午から同人誌「馴鹿」の忘年会があった。
場所は宇都宮市大谷の「象の家」、
創作アジアン料理の店である。

生春巻きのオードブルから始まって
鯛の甘酢あんかけヴェトナム風、ロールキャベツのココナツスープ
牛肉の煮込みピリカラ味噌風味、カレイの揚げ物タイ風
イカの蒸し物レモン味、フルーツサラダ、中華かゆ
紫芋のシャーベット、コーヒーなど
オーナーシェフが腕によりを掛けて作ってくれて
どれも美味しく戴いた。
酒も会話もはずみ、3時間は忽ち過ぎていった。

心配なのは尿酸値、
夕飯は沢庵と雑穀飯だけにしよう。

今夜は三大流星群の一つ、ふたご座流星群が見られる。
双子座はぼくの故郷星。
学名はGemini 
ほとんどの流星は彗星の残したチリであるのに対して
ふたご座のそれは小惑星フェアトンのチリである。

白鳥に姿を変えたゼウスとレーダの間に生まれた双子の
兄カストルは乗馬の名手、弟ポルックスは拳闘の名手。
とても仲のいい兄弟。
兄の戦死を嘆いた弟は一緒に死のうとしたが
不死身であったために死ぬことができず
ゼウスに頼んで不死を解いてもらい
兄弟ともに天国に昇った。

木星と金星の大接近、そして双子座流星群・・・・・
これら天界の異常に太古の人たちは何を感じただろうか。
たくさんの予言やデマによる不安が渦巻いたに違いない。

今夜はどうやら曇り空
一大天体ショーは期待できないかも・・・・・

     
再会を期してマフラー深く巻く


冬のソナタ

2008-12-07 19:57:55 | 日記・エッセイ・コラム

フルートとチェンバロによるコンサートに出席。
 『バロック音楽の誘い』、主催は栃木県現代詩人会。

フルートは宇都宮市出身の川上哲郎氏。
若い方だがフランスのマルメゾン市立音楽院フルートクラスにて
プルミエプリ(第一位)を、
木管四重奏でトレビアン(最優秀)を得て卒業。
現在、バロックから現代音楽に至るまで幅広く活躍している。
来年1月には再び渡仏の予定。

一方、チェンバロは日光市出身の沼尾美和子女史。
ウイーン音楽院チェンバロ科を卒業、
首席でディプロマ(国家演奏家資格)を取得。
帰国後、東京ゾリステンに所属し
現在、とちぎ古楽協会音楽監督として、チェンバロ クラヴィコード
フォルテピアノ等、古楽器の普及と指導に携わっている。

F・クープランの「王宮のコンセール第四番」
J・S・バッハの「フルートとチェンバロの為のソナタ」 など
すぐ間近で聴く演奏に、
会員たちは贅沢にも優雅な中世貴族の気分を味わうことができた。

帰宅の途中、
群青色した西の空で接近中の二つの星、
金星と木星の輝きを仰ぎいて、二千年昔の
ベツレヘムのキリスト生誕の物語に思いをはせる。
(ああ、三人の賢者はこの星を見上げてメシアの降臨を確信したか)

乱れに乱れてしまった今こそ、
ほんとうの救世主の到来が望まれる。

巷はクリスマス一色・・・・・
大きな野外ツリーも、家を飾るイルミネーションも
すっかり日本の田園風景に溶け込んでいる。

     
霜柱踏まれて遠き日々の声


ふたたびの野生

2008-12-02 10:43:21 | 日記・エッセイ・コラム

昨夜、庭の方から妙な音がするので
懐中電灯を照らし探したところ
なんとまあ!
捕獲籠にハクビシンが掛っているではないか。

避妊手術のためのトトを捕らえる筈の籠に
とんでもないものが入っていた。
いっとき、SARSの感染源ではないかと騒がれたことがあり
写真では知っていたが実際、間近に見るのは初めて。
鼻筋に白粉を塗ったお稚児さんのように可愛い顔をしていても
まぎれもなく野生の獣-----------
籠を開けてやろうと近づくと
なんとも不快な声をあげて威嚇してくる。

これを平気で抱き上げて頬ずりできるムツゴロウ先生は
偉いなぁ とつくづく感心させられる。

指先でも噛まれたら大ごと
ぼくが懐中電灯で照らし女房が籠を開ける。

一目散に二号館の方に走っていったが
おーい、そっちには山はない。
山は反対方向であるというのに。

ちくわの餌につられ
とつぜん、閉じこめられ
ハクビシンにとっては生きた心地がしなかったであろう。

それにしてもここは町なか、
どうしてこんなところにまで出てくるのだろうか。
近ごろ渋谷に猿が現れたとか
新宿にタヌキの親子を見たとか・・・・
やはり野生の生態系が崩れているのは確かだ。

先日の鹿につづくハクビシン、
次はどんな野生に出会えるだろうか。
-------山猫のような女もいいな。

       
啼くほどにふくらうの闇深まりぬ