
まだ水もない田んぼのところどころに
赤紫色の美しい花を見つけました。
蓮華草(レンゲソウ)のようです。
群生しているのを車窓などから見ることはありましたが
こんな近くにじっくり見るのはなぜだか初めてです。
葉も色形がよく,思ったよりきれいな草です。
また,群生しているより一株,二株と咲いているほうが
きれいに思えます。

蓮華草の名も字もきれいです。
紫雲英(げんげ)が正式名のようですが,
蓮華,蓮華草のほうが響きも字もよいように思われます。

マメ科植物,
田植え前にこのレンゲソウを水田にすきこむことで
マメ科特有の根粒菌が稲のよい肥料として働きます。
昔は肥料にするため,秋にレンゲソウの種を田んぼに播き,
春に咲かせました。

田植え前の田んぼによくレンゲソウが群生していたのはこのためです。
今は,合成肥料が普及したせいでしょうか,
そんな景色もあまり見られません。
あちらこちらの田に1つ,2つと咲くレンゲソウ,
昔の名残でしょうか。
田なること我に知らせし蓮華草